新型コロナウイルス感染症

2019年末頃より「新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)」が中国の武漢市を中心に出現し、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の患者数が世界中で増加しつつあります。

新型コロナウイルス感染症 関連記事はこちら
内閣官房 新型コロナウイルス感染症対策の情報はこちら

感染症ニュース

【感染症ニュース】新型コロナウイルス感染症(COVID-19) 日本国内で感染者が急増している地域を中心に緊急事態宣言 人と人との距離を取ることで感染拡大を防ごう 自分が感染しているかもしれないと考えて行動を

 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)について日本政府は4月7日、国内で感染者が急増している地域を中心に緊急事態宣言を発令しました。また厚生労働省は4月2日、軽症・無症状の人について、自宅や宿泊施設など病院以外の施設での療養を都道府県に求めました。感染拡大阻止のためいわゆる「3つの密」を避けるには、人と人との距離を取ることが最も重要です。大切なことは、一人ひとりが“自分が感染し人にうつしてしまう可能性が常にある"と考えて行動することです。「自分は大丈夫だろう」とか「自分は人にうつすはずがない」など、過信して行動することは、現在の状況においては絶対に行ってはいけないことです。

各国の状況

 WHOの発表によると、2020年4月6日現在、世界の患者数は約121万人、死亡者数は約67,000人を数えています。中国では、患者発生および死亡者数の増加は落ち着きつつあります。しかし、中国以外の地域での患者数が増加しつつあり、特にイタリア・スペイン・フランス・アメリカなどの欧米地域で患者数の急増が見られています。

日本国内の状況

 日本政府は4月7日、国内で感染者が急増している地域を中心に緊急事態宣言を発令しました。対象地域は、東京都、埼玉県、千葉県、神奈川県、大阪府、兵庫県、福岡県の7都府県で、8日午前0時から効力を発生させています。期間は5月6日までの1か月程度としています。また厚生労働省は4月2日、軽症・無症状の人は、自宅や宿泊施設など病院以外の施設での療養を都道府県に求めました。

 厚生労働省によると4月6日現在、日本国内の感染者は3,654例で、死亡者は73名となっています。3月下旬以降、東京を中心とした首都圏や、大阪を中心とした関西圏で患者数が大幅に増加しており、そういった地域から就職や帰省などで地方へ移動した感染者が地方で感染を広げる事例が増えてきています。こういった事例が続くと、都市圏だけでなく地方でもクラスターが発生し、医療崩壊につながる可能性があります。

 クラスター発生から高齢者への感染が起こると、重症例や死亡例が出ることも珍しくはありません。中国の例でも言われていますが、この感染症は、年齢層や基礎疾患の有無によって重篤度が異なる場合が多く、特に発症後に重症化する可能性が高い高齢者層や障害を持った方々をいかに守っていくかということも対策の重要な要素であると思われます。

予防について

 コロナウイルスの感染経路は、飛沫感染と接触感染です。原則として空気感染はありません。最も重要な対策は、咳エチケットと手洗い・アルコール消毒など手指衛生を徹底することです。手洗いが大切な理由は、ドアノブや電車のつり革など様々なものに触れることにより、自分の手にもウイルスが付着している可能性があるからです。外出先からの帰宅時や調理の前後、食事前などこまめに手を洗いましょう。

正しい手洗いの方法

 手洗いは、新型コロナウイルスを含む感染症対策の基本です。

 1.流水でよく手をぬらし、石けんをつける

 2.石けんを泡立てて、手のひらをよくこする

 3.手の甲をしっかりのばすようにこする

 4.指の先・爪の間を念入りにこする

 5.指の間を洗う

 6.親指を反対の手でねじり洗いをする

 7.手首も忘れずに洗う

 8.流水で十分に洗い流す

 9.清潔なタオルやペーパータオルでよく拭き、乾かす

 手を洗う前に時計や指輪など外して、手首までしっかり洗えるようにしましょう。また、爪はなるべく短く切っておきましょう。

感染拡大を避けるために

 自分が発熱や呼吸器症状をきたしている場合は、たとえ症状が比較的軽度であっても、職場や学校など長時間にわたって特定の人と接する場所に行くことをやめ、自宅で休むことを心がけてください。特に、10〜30代の若い年齢の方々は、行動範囲が広く、症状に乏しく、自覚することなく周囲の人へ感染を広げてしまう可能性があります。たとえ風邪のような症状だけであっても、不特定多数の人が集まるようなイベント・場所・屋内施設などに行くことはできる限り自粛するようお願いします。

 感染しやすい場所の特徴を理解しましょう。専門家会議によると、これまで集団感染が確認された場所に共通するのは、

 (1)換気の悪い密閉空間

 (2)多くの人が密集していた

 (3)近距離(互いに手を伸ばしたら届く距離)での会話や発声が行われた

 という3つの条件が同時に重なった場所です。こうした場所ではより多くの人が感染していたと考えられます。これらの3つの条件が同時に揃う場所や場面をできるだけ予測し、避ける行動をとりましょう。また、これら3つの条件がすべて重ならないまでも、1つまたは2つの条件があれば、なにかのきっかけで3つの条件が揃うことがあります。3つの条件ができるだけ同時に重ならないようにすることが対策となります。

 見ず知らずの人がたくさんいるところに行くことはできるだけ避けてください。そのうえで、正しい手洗いをきちんと実践し、少しでも感染のリスクを抑えるよう努力しましょう。

正しい情報を発信している人を見つけておく

 ネット上をはじめとして、多くのメディアで情報があふれていますが、どの情報が正しいかを見極めることはとても大切です。

 情報に接した際、その情報は誰が発したものか、出典を必ず確認しましょう。そして、たとえ医者が発言・執筆した内容でも、感染症の専門医でなければ、正しいとは限りません。感染症の専門医や公的な研究機関、厚生労働省などの公的情報を参考にしましょう。「テレビに出てる人が言っていた」、「SNSに書いてあった」というだけで、鵜呑みにするのは危険です。

 また、物資が不足しているなどといった感染症に直接かかわらない情報も、正しいものかをきちんと判断することは大切です。トイレットペーパーやティッシュペーパーが不足している情報がありましたが、厚生労働省が「新型コロナウイルスに関するQ&A(一般の方向け)」の中で、“通常どおりの生産・供給が行われており、今後とも不足する懸念はない"と回答し、日本家庭紙工業会のリリースを掲載しています。むやみに買い占めなどを行うことで、必要な方に物資が届かないといったことが起きるなど、悪循環を生みだしてしまいます。

 過度に心配しパニックになることなく、情報を正しく理解し、自身の感染予防と万が一の際の適切な行動につなげることが、いま最も大切です。

 なお、このサイト、感染症・予防接種ナビ は、感染症の専門家の監修・取材協力により、正しく信頼できる情報発信を目指して運営しています。

■参考リンク:厚生労働省 新型コロナウイルスに関するQ&A(一般の方向け)
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/dengue_fever_qa_00001.html

■参考リンク:厚生労働省 新型コロナウイルス感染症対策専門家会議の見解等(新型コロナウイルス感染症)
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000121431_00093.html

■参考リンク:厚生労働省 新型コロナウイルス感染症についての相談・受診の目安
https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/000596905.pdf

監修:大阪府済生会中津病院感染管理室室長 国立感染症研究所感染症疫学センター客員研究員 安井良則氏
感染症ニュース一覧
予防接種における間違いを防ぐために

注意してほしい感染症

2020年4月期

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)
A群溶血性レンサ球菌咽頭炎(溶連菌感染症)
咽頭結膜熱
ヒトメタニューモウイルス感染症

監修:大阪府済生会中津病院感染管理室室長 国立感染症研究所感染症疫学センター客員研究員 安井良則氏

過去5年間の同時期との比較

インフルエンザ
咽頭結膜熱
溶連菌感染症
感染性胃腸炎
水痘
手足口病
伝染性紅斑
突発性発しん
百日咳
ヘルパンギーナ
流行性耳下腺炎
急性出血性結膜炎
流行性角結膜炎
マイコプラズマ肺炎
情報元:IDWR2020年第13週(2020年3月23日〜2020年3月29日)

流行の様子

新型コロナウイルス感染症(COVID-19) A群溶血性レンサ球菌咽頭炎 咽頭結膜熱 ヒトメタニューモウイルス感染症
 

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)

世界中で患者数が増加しつつある新型コロナウイルス感染症は、2020年3月下旬現在、中国以外 特にイタリア・スペイン・フランス・アメリカなどの欧米地域で患者数の急増が見られています。日本では今のところ、欧米諸国のような患者数が急増している地域と比べて、患者数・死亡者数の増加は比較的緩やかですが、多くの都道府県で患者の発生が見られており、一部の地域ではクラスター(集団発生)が認められています。
ウイルスの感染経路は、飛沫感染と接触感染です。最も重要な対策は、咳エチケットと手洗い・アルコール消毒など手指衛生を徹底することです。咳エチケットは、個人が咳・くしゃみをする際に、マスクやティッシュ・ハンカチ、袖を使って、口や鼻をおさえることです。
また、専門家会議によると、これまで集団感染が確認された場所に共通するのは、
(1)換気の悪い密閉空間
(2)多くの人が密集していた
(3)近距離(互いに手を伸ばしたら届く距離)での会話や発声が行われた
という3つの条件が同時に重なった場所です。こうした場所ではより多くの人が感染していたと考えられます。これらの3つの条件が同時に揃う場所や場面をできるだけ予測し、避ける行動をとりましょう。また、これら3つの条件がすべて重ならないまでも、1つまたは2つの条件があれば、なにかのきっかけで3つの条件が揃うことがあります。3つの条件ができるだけ同時に重ならないようにすることが対策となります。
新型コロナウイルス感染症に感染し発病した場合、大半の例では軽症または中等症までで治っていくと言われています。一方、高齢の方や、糖尿病や呼吸器疾患などの基礎疾患を持った方々は、重症化する場合があると言われています。これからは、重症化する可能性のある方々ができる限り感染しないように守り、万が一感染・発病した場合は、すぐに適切な医療が受けられるようにすることが重要となります。日本国内における新型コロナウイルス感染症の流行を抑制し、たとえ流行が抑えられなくなっても、流行の開始・ピークを少しでも遅らせることによって、医療機関に患者が殺到して地域の医療体制が崩壊したり、重症者に十分な医療が行き届かなくなることによって亡くなってしまう人が増加することを防ぐためです。過度に心配しパニックになることなく、これらの情報を正しく理解し、自身の感染予防と万が一の際の適切な行動につなげることが、いま最も大切です。
監修:大阪府済生会中津病院感染管理室室長 国立感染症研究所感染症疫学センター客員研究員 安井良則氏

A群溶血性レンサ球菌咽頭炎

溶連菌感染症の症状が疑われる場合は、速やかにかかりつけ医を受診しましょう。溶連菌感染症と診断され、抗菌薬が処方された場合は、医師の指示に従うことが重要です。途中で抗菌薬をやめた場合、病気の再燃や糸球体腎炎などの合併症を来すことが知られています。
溶連菌感染症は、学童期の小児に最も多く、3歳以下や成人では典型的な症状が現れることは少ないといわれています。症状としては2〜5日の潜伏期間を経て、38度以上の発熱と全身倦怠感、のどの痛みによって発症し、しばしばおう吐を伴います。
また、舌にイチゴのようなぶつぶつができる「イチゴ舌」の症状が現れます。まれに重症化し、全身に赤い発しんが広がる「猩紅熱(しょうこうねつ)」になることがあります。また、十分な抗菌薬の投与による治療をおこなわないと、リウマチ熱や急性糸球体腎炎などを引き起こすことが知られています。
主な感染経路は、発症者もしくは保菌者(特に鼻咽頭部に保菌している者)由来の飛沫による飛沫感染と濃厚な直接接触による接触感染です。物品を介した間接接触による感染は稀とされていますが、患者もしくは保菌者由来の口腔もしくは鼻腔由来の体液が明らかに付着している物品では注意が必要です。発症者に対しては、適切な抗菌薬による治療が開始されてから48時間が経過するまでは学校、幼稚園、保育園での集団生活は許可すべきではないとされています。
情報元:IDWR2020年第13週(2020年3月23日〜2020年3月29日)
監修:大阪府済生会中津病院感染管理室室長 国立感染症研究所感染症疫学センター客員研究員 安井良則氏

咽頭結膜熱

咽頭結膜熱は、別名プール熱とも呼ばれています。例年、6〜7月と12月を中心に流行のピークを迎えます。発熱、咽頭炎(咽頭発赤、咽頭痛)、結膜炎(結膜充血、眼痛、流涙、眼脂)の3つが主な症状です。通常感染してからの潜伏期間は5〜7日。症状がある期間は3〜5日といわれています。咽頭結膜熱の感染経路は、主に接触感染です。また、飛沫感染もあります。
原因ウイルスは、アデノウイルスで、感染力は強力です。直接接触だけではなくタオル、ドアの取っ手、階段やエスカレーターの手すり、エレベーターのボタン等の不特定多数の人が触る物品を介した間接接触でも感染が広がります。
アデノウイルスは、環境中で数日間活性を保っているため、施設やご家庭などで患者が発生している場合は、皆がよく手を触れるものを中心に消毒を行うことも重要な感染対策となります。
なお、プール熱という名前の方が一般的に知られるようになり、プールに入ったら感染してしまうなどというイメージを持っている方もいらっしゃいますが、残留塩素濃度の基準を満たしているプールの水を介して感染することはほとんどありません。
情報元:IDWR2020年第13週(2020年3月23日〜2020年3月29日)
監修:大阪府済生会中津病院感染管理室室長 国立感染症研究所感染症疫学センター客員研究員 安井良則氏

ヒトメタニューモウイルス感染症

ヒトメタニューモウイルス感染症の症状は、すべての年齢層で鼻炎、咽頭炎、副鼻腔炎などの上気道炎から、気管支炎、細気管支炎、肺炎などの下気道炎まで引き起こしますが、大部分は症状が出ないか上気道炎、いわゆる「かぜ」の症状です。乳幼児、高齢者などでは、呼吸困難になることもあり、酸素投与が必要な肺炎となることも珍しくありません。重症化する場合は、高熱が持続し、息がゼイゼイと呼吸が苦しそうになる呼吸器症状が出ます。潜伏期間は4〜6日といわれています。
流行時期は例年3〜6月とされていて、母体からの移行抗体が消失していく生後6か月頃の乳児より感染が始まり、2歳までに約50%、10歳までにはほぼ全員が感染すると考えられています。小児のみでなく成人(特に高齢者)においても重要なウイルスです。1度の感染では十分な免疫を獲得できず、何度も再感染を繰り返していきます。
ヒトメタニューモウイルスは、RSウイルスと同様に感染力が強く、感染経路は飛沫感染と接触感染であるといわれています。ウイルスの量は発熱後1〜4日で多く、感染者からのウイルスの排泄は1〜2週間持続するといわれています。一方、軽症例では軽い咳や鼻汁程度の症状のため,保育所に通常どおり通っている場合が多く、 幼稚園、保育園など乳幼児の集団生活施設等で効果的な感染対策を行うことは困難であると言わざるを得ません。
ヒトメタニューモウイルス感染症の予防には、飛沫感染対策としての咳エチケット、接触感染対策の基本である手指衛生が重要です。ヒトメタニューモウイルスの抗ウイルス薬はなく、ワクチンも存在しないため、治療はすべて急性期の症状の重症度に応じた対症療法が基本となります。特に、脱水、呼吸困難、細菌の2次感染に注意が必要です。

監修:大阪府済生会中津病院感染管理室室長 国立感染症研究所感染症疫学センター客員研究員 安井良則氏
びせいぶつ芸能社
風疹ゼロプロジェクト
「水ぼうそう・帯状疱疹」ホントのところ

予防接種トピックス

感染症発生動向調査による小児科定点(約3,000か所)、インフルエンザ(小児科・内科)定点(約5,000か所)からの報告数に基づいたデータ解析によります。
感染症発生動向調査とは(厚生労働省ホームページより)
すこやか201 知ってアクション!感染症の予防
すこやか2019 知ってアクション!感染症の予防

予防接種スケジュール

※国立感染症研究所サイト

インフルエンザ情報

情報元:日本医師会、日本薬剤師会、日本大学薬学部、(株)EMシステムズ
インフルエンザ 患者数は8週連続で減少 インフルエン ザの流行は収束を迎えつつある (更新:2020/3/26) インフルエンザの1週間当たりの推定患者数は約2万人と なり、8週連続で減少しました。また、週明けの月曜日の 推・・・
+全文表示
インフルエンザ 患者数は8週連続で減少 インフルエン ザの流行は収束を迎えつつある (更新:2020/3/26) インフルエンザの1週間当たりの推定患者数は約2万人と なり、8週連続で減少しました。また、週明けの月曜日の 推定患者数は約3千人と前週の月曜日の値を下回っており インフルエンザの患者数は更に減少していくものと予想さ れます。1週間当たりの患者数は全国的な流行の指標であ る3万人を下回って2万人であり、インフルエンザの流行 は収束を迎えつつあります。 (監修:大阪府済生会中津病院感染管理室室長・国立感染 症研究所感染症疫学センター客員研究員 安井良則氏) ※今シーズンのコメントの更新は今回が最後となります
−閉じる
こどもの救急
あいち健康ナビ
ワクチン.net