「感染症・予防接種ナビ」は、広島テレビ放送が運営しており、厚生労働科学研究「ワクチンで予防可能な疾病のサーベイランスとワクチン効果の評価に関する研究」(研究代表者・鈴木基)の 「ワクチンの有効性、安全性、啓発に関する研究」(研究分担者・岡部信彦)の研究活動の一部に協力しています。
子育てに欠かせない「正しく信頼できる」感染症情報の発信と予防接種の啓発を、公的機関や専門医の監修と取材協力のもと、分かりやすく伝えるサイトです。
国民の皆様が「正しく知って正しくアクション」することを願っています。

新型コロナウイルス感染症

2019年末頃より「新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)」が中国の武漢市を中心に出現し、世界中で患者数が増加しています。

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感染症ニュース

【感染症ニュース】 インフルエンザ学級閉鎖急増 子ども間の流行が社会全体に広がるおそれも 咳・くしゃみには咳エチケットが肝要

 厚生労働省が1月27日に発表した資料によると、2023年第3週(1/16~22)のインフルエンザ定点あたりの報告数は全国で9.59人。前週(第2週・1/9~1/15)の7.37人から約1.3倍に増加しました。都道府県別では、沖縄が38.77人で前週から警報が継続中、大阪、福岡で20人を超えました。近畿・九州に10人を超える注意報レベルの県が多く、主に西日本で流行拡大の傾向にあります。

全国各地で、インフルエンザによる学級閉鎖が

 また、第3週のインフルエンザによる学級閉鎖の報告数は928。前週の96から10倍近くに急増しました。都道府県別の報告数は、大阪で105校、兵庫で93校。また東京47校、千葉46校など、首都圏でも多く報告されています。大阪府の集計によると、小学校122クラス、中学校36クラスで学級閉鎖となっており、小学校を中心にインフルエンザの流行が広がっています。

感染症の専門医は…

 感染症の専門医で、大阪府済生会中津病院の安井良則医師は、「新型コロナウイルスは大人の感染から社会全体に広がる傾向がありますが、インフルエンザは子どもの流行が社会全体に広がる傾向があります。ですので、学校などで学級閉鎖が多くなっているということは、これからさらに流行が拡大していくということが予測されます。例年のインフルエンザの流行のピークは、まさに今の1月の下旬です。これから2月上旬にかけて、インフルエンザの感染に最大限に注意をする必要があります」と語っています。

インフルエンザの予防

 インフルエンザは、まずかからないことが重要です。予防には、外出後の手洗い、適度な湿度の保持(50〜60%)、十分な休養とバランスのとれた栄養摂取、人混みや繁華街への外出を控える、そしてインフルエンザワクチン接種などが有効です。ただしワクチンの効果が出るのは接種から2週間程度かかるとされています。

インフルエンザにかかったら

 では、インフルエンザにかかってしまったらどうすればいいでしょうか。感染すると38℃以上の発熱、頭痛、関節痛、筋肉痛、全身倦怠感などが比較的急速に現れ、普通の風邪のように喉の痛み、鼻汁、咳などの症状も見られます。これらの症状が見られたら、

・安静にして、休養をとる。特に睡眠を十分に撮ることが大切。
・水分を十分に補給する。お茶でもスープでも、飲みたいものを摂取する。
・高熱が続く、呼吸が苦しい、意識がおかしいなど、具合が悪ければ早めに医療機関を受診する。

インフルエンザをうつさないことも重要

 また、感染の可能性があるのに、無理をして学校や職場などに行くことは感染拡大を招くので避けましょう。インフルエンザの主な感染経路は咳やくしゃみの際に口からでる小さな水滴による飛沫感染です。熱などの症状がなくてもインフルエンザに感染していることがあるので、周囲の人にうつさないためには、咳エチケットが重要です。

 咳エチケットとは、咳やくしゃみが出る時に、次のように飛沫を防ぐことです。

・マスクを着用する。
 鼻から顎までを覆い、隙間がないようにつける。

・ティッシュ、ハンカチなどで口や鼻を覆う。
 口と鼻を覆ったティッシュは、すぐにゴミ箱に捨てましょう。

・上着の内側や袖(そで)で覆う。
 まわりに水滴が飛ばないようにすることが重要です。

インフルエンザにかかった時の異常行動

 インフルエンザで医療機関を受診した時に、抗インフルエンザウイルス薬を処方されることがありますが、ごくまれですが、この薬の服用後に急に走り出す、部屋から飛び出そうとするなどの異常行動が起きたことが報告されています。これまでの調査結果などからは、インフルエンザにかかった際は、抗インフルエンザウイルス薬を服用してもしなくても、同様の異常行動が現れることが報告されています。特に就学以降の小児・未成年の男性で、転落事故などに至る恐れのある重度の異常行動が多いことが知られています。保護者の方は、お子さんがインフルエンザで自宅療養している時などは、十分に注意をお願いします。

引用
厚生労働省:インフルエンザに関する報道発表資料 令和5年第3週、
令和4年度インフルエンザQ&A、
大阪府感染症情報センター:大阪府感染症発生動向調査週報(速報)2023年第3週

取材
大阪府済生会中津病院感染管理室室長 国立感染症研究所感染症疫学センター客員研究員 安井良則氏
感染症ニュース一覧
予防接種における間違いを防ぐために

注意してほしい感染症

2023年1月期

新型コロナウイルス感染症
インフルエンザ
感染性胃腸炎(ノロウイルス感染症)
RSウイルス感染症

監修:大阪府済生会中津病院感染管理室室長 国立感染症研究所感染症疫学センター客員研究員 安井良則氏

過去5年間の同時期との比較

インフルエンザ
咽頭結膜熱
溶連菌感染症
感染性胃腸炎
水痘
手足口病
伝染性紅斑
突発性発しん
百日咳
ヘルパンギーナ
流行性耳下腺炎
急性出血性結膜炎
流行性角結膜炎
マイコプラズマ肺炎
情報元:IDWR2023年第2週(2023年1月9日〜2023年1月15日)

流行の様子

新型コロナウイルス感染症(COVID-19) インフルエンザ(季節性) ノロウイルス感染症 RSウイルス感染症
 

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)

落ち着きをみせている地域もありますが、流行は続いています。今後、オミクロン株の亜系統であるBQ.1への置き換わりが流行状況に影響を及ぼすことが考えられます。
一般に冬は、ウイルスの活動が活発になる時期であることからも、注意が必要です。
また、学校などでの集団感染が発生し、子どもから家庭内にウイルスが持ち込まれるケースも、引き続き増えると危惧しています。
学校でできる感染対策として、マスク着用や手洗いの励行に加え、教室内ではこまめな換気を行ってください。何より重要なのが、多くの方がワクチンを接種することです。
国内でも、オミクロン株対応ワクチンの接種が始まっています。
しかし、ワクチンを接種していても、感染しないわけではなく、周囲にうつさないわけでもありません。ワクチンを接種した後も決して安心しないでください。
ワクチン接種に加え、感染対策を徹底することで、ようやくウイルスに立ち向かえるのです。
監修:大阪府済生会中津病院感染管理室室長 国立感染症研究所感染症疫学センター客員研究員 安井良則氏

インフルエンザ(季節性)

各地で、インフルエンザに伴う学級・学校閉鎖が散見されます。
インフルエンザは集団生活の場で広がる可能性があり、冬にかけて感染動向に注意が必要です。
インフルエンザの予防には、予防接種を受けることが有効です。
ここ2シーズンほど、インフルエンザの流行がみられず、乳幼児が初めて感染すると重症化しやすいことから、予防接種を受けることで発病率、重症化の低減につながると言われています。
予防接種を受けてから、抗体ができるまで約2週間かかり、効果は約5か月間持続しますので、流行前に早めに接種することを、おすすめします。
情報元:日本医師会、日本薬剤師会、日本大学薬学部、(株)EMシステムズ
監修:大阪府済生会中津病院感染管理室室長 国立感染症研究所感染症疫学センター客員研究員 安井良則氏

ノロウイルス感染症

感染性胃腸炎の一つである、ノロウイルス感染症は保育所や幼稚園、小学校などの集団生活で多くみられる感染症です。
ノロウイルスに感染すると、多い時には10回以上のおう吐や下痢の症状が続きます。そのおう吐物や下痢便には、ウイルスが大量に含まれ、わずかな量のウイルスが体の中に入っただけで、容易に感染します。ノロウイルス感染症は有効とされるワクチンや薬がまだ開発されていないため、対症療法を行います。下痢止めを飲むと、ウイルスが体内に残ってしまうため、飲まないようにしましょう。嘔吐や下痢が続いている時は、脱水症状に注意して下さい。水分を補給する際には、電解質輸液が効果的です。
ウイルスが付着していると考えられる物品の消毒については、次亜塩素酸ナトリウム系(塩素系消毒剤)を用いて行いましょう。使用する濃度は500ppm以上が推奨されます。嘔吐や下痢などの症状が改善しても24時間は、自宅で様子をみるようにしましょう。症状がなくなったからといって、登園もしくは登校させると、集団感染につながるおそれがあります。
情報元:日本学校保健会
監修:大阪府済生会中津病院感染管理室室長 国立感染症研究所感染症疫学センター客員研究員 安井良則氏

RSウイルス感染症

報告数
北海道
45
青森
11
岩手
5
宮城
9
秋田
5
山形
7
福島
38
茨城
5
栃木
8
群馬
7
埼玉
9
千葉
6
東京
21
神奈川
13
新潟
20
富山
9
石川
5
福井
5
山梨
10
長野
20
岐阜
4
静岡
15
愛知
13
三重
0
滋賀
2
京都
4
大阪
30
兵庫
21
奈良
1
和歌山
12
鳥取
1
島根
0
岡山
20
広島
26
山口
4
徳島
3
香川
7
愛媛
7
高知
11
福岡
24
佐賀
16
長崎
21
熊本
32
大分
0
宮崎
8
鹿児島
15
沖縄
6
RSウイルス感染症は、病原体であるRSウイルスによっておこる呼吸器感染症です。潜伏期間は2〜8日、一般的には4〜6日で発症します。
特徴的な症状である熱や咳は、新型コロナウイルス感染症と似ており、見分けがつきにくいです。多くの場合は軽い症状ですみますが、重い場合には咳がひどくなり、呼吸が苦しくなるなどの症状が出ることがあります。
RSウイルス感染症は乳幼児に注意してほしい感染症で、特に1歳未満の乳児が感染すると重症化しやすいです。
お子さんに発熱や呼吸器症状がみられる場合は、かかりつけ医に相談してください。
感染経路は、飛沫感染や接触感染です。ワクチンはまだ実用化されていないため、手洗い、うがい、マスクの着用を徹底しましょう。
家族以外にも保育士など、乳幼児と接する機会がある人は特に注意が必要です。
情報元:IDWR2023年第2週(2023年1月9日〜2023年1月15日)
監修:大阪府済生会中津病院感染管理室室長 国立感染症研究所感染症疫学センター客員研究員 安井良則氏
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「水ぼうそう・帯状疱疹」ホントのところ

予防接種トピックス

感染症発生動向調査による小児科定点(約3,000か所)、インフルエンザ(小児科・内科)定点(約5,000か所)からの報告数に基づいたデータ解析によります。
感染症発生動向調査とは(厚生労働省ホームページより)
すこやか201 知ってアクション!感染症の予防
すこやか2019 知ってアクション!感染症の予防

予防接種スケジュール

※国立感染症研究所サイト

インフルエンザ情報

情報元:日本医師会、日本薬剤師会、日本大学薬学部、(株)EMシステムズ
インフルエンザ患者の報告増加に伴い、全国各地で注意報 や警報が発表されています。2023年1月20日に厚生 労働省が発表した「インフルエンザに関する報道発表資料 令和5年第2週」によると、2023年第2週(1/9〜 1/15・・・
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インフルエンザ患者の報告増加に伴い、全国各地で注意報 や警報が発表されています。2023年1月20日に厚生 労働省が発表した「インフルエンザに関する報道発表資料 令和5年第2週」によると、2023年第2週(1/9〜 1/15)のインフルエンザ定点あたりの報告数は全国で 7.37と前週(1/2〜1/8)の4.73から増加し ています。沖縄県では1定点医療機関あたりの患者報告数 は33.23となり、警報基準の30人を超えました。 沖縄県は、2023年1月19日に、今シーズン全国初の インフルエンザ警報を出しています。その他、福岡・佐賀 宮崎・長崎・鹿児島や大阪で注意報レベルとなっています また、定点辺りの報告数は、東京やその周辺の関東でも増 えています。感染症の専門医で、大阪府済生会中津病院の 安井良則医師は「インフルエンザは今後どこまで増えるか は予測がつきませんが、感染者の数は更に増え、警報基準 に達する可能性もじゅうぶんにあります。 九州・沖縄や 東京・大阪といった大都市とその周辺でも報告数は増えて います。2月上旬辺りまで警戒が必要です」としています
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