「感染症・予防接種ナビ」は、広島テレビ放送が運営しており、厚生労働科学研究「ワクチンで予防可能な疾病のサーベイランスとワクチン効果の評価に関する研究」(研究代表者・鈴木基)の 「ワクチンの有効性、安全性、啓発に関する研究」(研究分担者・岡部信彦)の研究活動の一部に協力しています。
子育てに欠かせない「正しく信頼できる」感染症情報の発信と予防接種の啓発を、公的機関や専門医の監修と取材協力のもと、分かりやすく伝えるサイトです。
国民の皆様が「正しく知って正しくアクション」することを願っています。

新型コロナウイルス感染症

2019年末頃より「新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)」が中国の武漢市を中心に出現し、世界中で患者数が増加しています。

新型コロナウイルス感染症 関連記事はこちら
内閣官房 新型コロナウイルス感染症対策の情報はこちら

感染症ニュース

【RSウイルス感染症】新型コロナと似た症状「発熱・咳・鼻水」に注意

 今回は、1歳未満の乳児が感染すると重症化しやすいRSウイルス感染症についてです。

 特に新型コロナと症状が似ているため、乳幼児がいる家庭では、RSウイルス感染症の症状や流行状況を確認しておくことが重要になってきます。

 RSウイルス感染症は、九州地方で患者報告数が多くみられています。昨年は、九州地方から流行がはじまり、全国にひろがったことから、今後もRSウイルス感染症の発生動向について注意深く見ていくことが大切です。

 感染症専門医で、大阪府済生会中津病院に勤務する安井良則医師によると、子どもの間で、新型コロナが増えていることから、新型コロナの検査と同時にRSウイルス感染症の検査をすることが増えるといいます。その理由として、新型コロナとRSウイルス感染症の症状の中でも「発熱」「咳」「鼻水」が似ている点があげられます。

 続いて、RSウイルス感染症の症状、感染経路、予防法を見ていきましょう。

RSウイルス感染症の症状

 RSウイルス感染症は、病原体であるRSウイルスによっておこる呼吸器感染症です。潜伏期間は2〜8日、一般的には4〜6日で発症します。発熱、鼻汁などの上気道炎症状が数日間続き、初感染の小児の20〜30%では、その後、下気道症状があらわれると言われています。感染が下気道、とくに細気管支に及んだ場合には特徴的な病型である細気管支炎となります。

 多くの場合は軽い症状ですみますが、重い場合には咳がひどくなり、呼吸が苦しくなるなどの症状が出ることがあります。RSウイルス感染症は乳幼児に注意してほしい感染症で、特に1歳未満の乳児が感染すると重症化しやすいです。お子さんに発熱や呼吸器症状がみられる場合は、かかりつけ医に相談してください。

感染経路

 RSウイルスに感染している人の咳やくしゃみ、又は会話をした際に飛び散るしぶきを浴びて吸い込むことにより、飛沫感染します。感染している人との直接の濃厚接触や、ウイルスがついている手指や物(ドアノブ、手すり、スイッチ、机、椅子、おもちゃ、コップ等)を触ったり又はなめたりすることによる、間接的な接触感染でも感染します。

予防方法

 RSウイルス感染症には特効薬はなく、治療は症状を和らげる対症療法になります。RSウイルス感染症のワクチンはまだ実用化されていません。

 予防方法としては手洗い、うがい、咳エチケットなどが有効です。咳などの呼吸器症状がある場合は、飛沫感染の対策としてマスクを着用して子どもに接することが大切です。接触感染の対策としては、子どもたちが日常的に触れるおもちゃ、手すり等はこまめにアルコールや塩素系の消毒剤等で消毒し、流水・石鹸による手洗いか又はアルコール製剤による手指衛生の徹底が重要です。

引用:厚生労働省「RSウイルス感染症Q&A」
取材:大阪府済生会中津病院感染管理室室長 国立感染症研究所感染症疫学センター客員研究員 安井良則氏
感染症ニュース一覧
予防接種における間違いを防ぐために

注意してほしい感染症

2022年1月期

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)
感染性胃腸炎(ノロウイルス感染症)
インフルエンザ
RSウイルス感染症

監修:大阪府済生会中津病院感染管理室室長 国立感染症研究所感染症疫学センター客員研究員 安井良則氏

過去5年間の同時期との比較

インフルエンザ
咽頭結膜熱
溶連菌感染症
感染性胃腸炎
水痘
手足口病
伝染性紅斑
突発性発しん
百日咳
ヘルパンギーナ
流行性耳下腺炎
急性出血性結膜炎
流行性角結膜炎
マイコプラズマ肺炎
情報元:IDWR2022年第1週(2022年1月3日〜2022年1月9日)

流行の様子

新型コロナウイルス感染症(COVID-19) ノロウイルス感染症 インフルエンザ(季節性) RSウイルス感染症
 

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)

全国の新規感染者数は、直近の1週間では10万人あたり約0.9と、依然として非常に低い水準です。一方で、一部の地域では事業所や社会福祉施設、小学校等でクラスターが発生しており、感染伝播は継続しています。
ワクチン総接種回数は、12月23日時点で1億9千万回を超え、全体の2回接種率は77.7%、20代は74.9%と接種率が向上しています。12月から追加接種が始まりましたが、重症化リスクのある高齢者など、早期に接種をすすめることが重要です。
オミクロン株は日本においても、海外渡航歴のない方の感染例が確認され始めました。今後の本格的な流行に備えて、治療方法の確立や情報収集が急がれている状況です。情報に一喜一憂することなく、ワクチン接種者も含め、引き続きマスクの正しい着用、手指衛生といった基本的な感染対策を行いましょう。年末年始の行事等で、屋内に人が集まることが予想されるため、こまめな換気を心がけてください。
監修:大阪府済生会中津病院感染管理室室長 国立感染症研究所感染症疫学センター客員研究員 安井良則氏

ノロウイルス感染症

感染性胃腸炎の一つである、ノロウイルス感染症は保育所や幼稚園、小学校などの集団生活で多くみられる感染症です。
国立感染症研究所によると第43週(10/25〜31)以降、各地で患者報告数が増え始めました。1月も引き続き流行する可能性が考えられます。
ノロウイルスに感染すると、多い時には10回以上の嘔吐や下痢の症状が続きます。ノロウイルス感染症は有効とされるワクチンや薬がまだ開発されていないため、対症療法を行います。下痢止めを飲むと、ウイルスが体内に残ってしまうため、飲まないようにしましょう。嘔吐や下痢が続いている時は、脱水症状に注意して下さい。水分を補給する際には、電解質輸液が効果的です。

ウイルスが付着していると考えられる物品の消毒については、次亜塩素酸ナトリウム系(塩素系消毒剤)を用いて行いましょう。使用する濃度は500ppmが推奨されます。嘔吐や下痢などの症状が改善しても24時間は、自宅で様子をみるようにしましょう。症状がなくなったからといって、登園もしくは登校させると、集団感染につながるおそれがあります。
情報元:日本学校保健会
監修:大阪府済生会中津病院感染管理室室長 国立感染症研究所感染症疫学センター客員研究員 安井良則氏

インフルエンザ(季節性)

現在のインフルエンザの報告数は、わずかですが、各地で患者が出始めているといった状況です。日本でのインフルエンザの流行は、例年11月下旬から12月上旬にかけて始まり、1月下旬から2月上旬にピークを迎え、3月頃まで続きます。

インフルエンザの予防には、予防接種を受けることが有効です。ここ2年ほど、インフルエンザの流行がみられず、乳幼児が初めて感染すると重症化しやすいことから、予防接種を受けることで発病率、重症化の低減につながると言われています。予防接種を受けてから、抗体ができるまで約2週間かかり、効果は約5か月間持続しますので、流行前に早めに接種することを、おすすめします。
情報元:日本医師会、日本薬剤師会、日本大学薬学部、(株)EMシステムズ
監修:大阪府済生会中津病院感染管理室室長 国立感染症研究所感染症疫学センター客員研究員 安井良則氏

RSウイルス感染症

報告数
北海道
65
青森
1
岩手
30
宮城
2
秋田
0
山形
0
福島
4
茨城
4
栃木
1
群馬
9
埼玉
10
千葉
0
東京
5
神奈川
2
新潟
1
富山
9
石川
5
福井
6
山梨
1
長野
6
岐阜
2
静岡
1
愛知
7
三重
0
滋賀
2
京都
5
大阪
61
兵庫
6
奈良
2
和歌山
0
鳥取
1
島根
0
岡山
10
広島
34
山口
10
徳島
0
香川
0
愛媛
1
高知
0
福岡
159
佐賀
24
長崎
83
熊本
86
大分
1
宮崎
47
鹿児島
103
沖縄
76
RSウイルス感染症は、病原体であるRSウイルスによっておこる呼吸器感染症です。潜伏期間は2〜8日、一般的には4〜6日で発症します。特徴的な症状である熱や咳は、新型コロナウイルス感染症と似ており、見分けがつきにくいです。多くの場合は軽い症状ですみますが、重い場合には咳がひどくなり、呼吸が苦しくなるなどの症状が出ることがあります。
2021年は夏に全国的な流行がみられました。一方で、国立感染症研究所の第49週(12/6〜12)のデータによると、佐賀県や鹿児島県など、九州地方の一部の地域では患者報告数が減り切っていません。今後、冬の間に流行する可能性もあり、引き続き注意が必要です。
RSウイルス感染症は乳幼児に注意してほしい感染症で、特に1歳未満の乳児が感染すると重症化しやすいです。お子さんに発熱や呼吸器症状がみられる場合は、かかりつけ医に相談してください。
感染経路は、飛沫感染や接触感染です。ワクチンはまだ実用化されていないため、手洗い、うがい、マスクの着用を徹底しましょう。家族以外にも保育士の方など、乳幼児と接する機会がある人は特に注意が必要です。
情報元:IDWR2022年第1週(2022年1月3日〜2022年1月9日)
監修:大阪府済生会中津病院感染管理室室長 国立感染症研究所感染症疫学センター客員研究員 安井良則氏
びせいぶつ芸能社
風疹ゼロプロジェクト
「水ぼうそう・帯状疱疹」ホントのところ

予防接種トピックス

感染症発生動向調査による小児科定点(約3,000か所)、インフルエンザ(小児科・内科)定点(約5,000か所)からの報告数に基づいたデータ解析によります。
感染症発生動向調査とは(厚生労働省ホームページより)
すこやか201 知ってアクション!感染症の予防
すこやか2019 知ってアクション!感染症の予防

予防接種スケジュール

※国立感染症研究所サイト

インフルエンザ情報

情報元:日本医師会、日本薬剤師会、日本大学薬学部、(株)EMシステムズ
国立感染症研究所がまとめた第50週のデータによるとイ ンフルエンザの定点当たりの患者報告数は0.01で、流 行のきざしはみられていません。一方、地域別では、わず かながら患者報告数が上がってきています。現在のインフ ルエンザ・・・
+全文表示
国立感染症研究所がまとめた第50週のデータによるとイ ンフルエンザの定点当たりの患者報告数は0.01で、流 行のきざしはみられていません。一方、地域別では、わず かながら患者報告数が上がってきています。現在のインフ ルエンザの発生動向について、大阪府済生会中津病院に勤 務する安井良則医師は、今のところ流行していないからと いって、今後、全く流行しないというわけではないとして います。インフルエンザが季節外れで流行する可能性も考 えられるため、流行していない感染症ほど、早めに予防の ための対策をとっておくことは大切です。インフルエンザ の予防には、予防接種を受けることが有効です。ここ2年 ほど、インフルエンザの流行がみられず、乳幼児が初めて 感染すると重症化しやすいことから、予防接種を受けるこ とで発病率、重症化の低減につながると言われています。 予防接種を受けてから抗体ができるまで約2週間かかり、 効果は約5か月間持続しますので、流行前に早めに接種す ることをおすすめします。
■情報元:感染症・予防接種ナビ ■更新:1/5
−閉じる
こどもの救急
あいち健康ナビ