「感染症・予防接種ナビ」は、広島テレビ放送が運営しており、厚生労働科学研究「ワクチンで予防可能な疾病のサーベイランスとワクチン効果の評価に関する研究」(研究代表者・鈴木基)の 「ワクチンの有効性、安全性、啓発に関する研究」(研究分担者・岡部信彦)の研究活動の一部に協力しています。
子育てに欠かせない「正しく信頼できる」感染症情報の発信と予防接種の啓発を、公的機関や専門医の監修と取材協力のもと、分かりやすく伝えるサイトです。
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新型コロナウイルス感染症

2019年末頃より「新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)」が中国の武漢市を中心に出現し、世界中で患者数が増加しています。

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感染症ニュース

【手足口病】大分県や福岡県など警報レベル 子どもだけではなく大人の感染も注意!

 国立感染症研究所によると、第33週(8/16〜22)以降、手足口病の感染者数は増加傾向です。

 手足口病は例年、夏に流行し、7月下旬にピークを迎えますが、ことしは8月中旬より流行をみせはじめました。

 最新の第41週(10/11〜17)の定点当たりの感染者数のデータでは、九州地方で警報レベルの5.0人を超える地域が、大分県や福岡県を含め5県にのぼり、引き続き増加傾向がみられます。

 また、中国地方では、山口県で警報レベルを超える7.33人と報告されており、今後の感染動向に注意が必要です。

 厚生労働省によると、手足口病は子どもを中心に発病がみられる感染症です。理由としては、乳幼児では原因となるウイルスに感染した経験のない者の割合が高く、感染した子どもの多くが発病するためです。

 また、保育施設や幼稚園などでは、子どもたち同士の生活距離が近く、濃厚な接触が生じやすい環境であることや、衛生観念がまだ発達していないことから、集団感染が起こりやすいとされています。

 一方で、子どもがウイルス感染し、その後に看病にあたった大人が手足口病に感染し、発症する例もみられます。

 「感染症・予防接種ナビ」にも、大人が感染し、発症した手足口病の経験談が寄せられました。最初にお子さんが感染して症状が出た後に、家庭内で感染し、高熱や激しい喉の痛み、手足の発疹などがみられたそうです。

大阪府 大吉さん(30歳)感染経路:我が子からの感染

 現在療養中ですが、症状も軽くなり、心身ともに落ち着いてきたことから、何かの参考になればと思い、投稿させていただきました。

 私の子供が通っている保育園で手足口病が流行っているとのことで、1歳の息子が感染。

 39度の発熱と食欲不振になり、後日手足に湿疹が現れたことから、手足口病と診断を受ける。

 その3日後、5歳の娘が喉の痛み、40度の発熱を経て、手足に湿疹が現れたことから、手足口病と診断を受ける。

 我が子の発症から約1週間後、突如倦怠感に襲われる。夜勤明けだったこともあり、仕事疲れかと考えるも、日中にとてつもない悪寒がする。

 この日は半袖でも暑いくらいの気温。嫁とスーパーに行くも、食品コーナーが寒過ぎて耐えられず、エンジンを切ったままの車の車内で買い物が終わるのを待つ。

 帰宅後、熱を測ると39.2度の発熱。解熱剤を飲み、早めに寝る。

 翌朝も38度の熱、激しい喉の痛み。次の日、熱は下がるが、手足に湿疹を認める。この時はまだ痒くない。

 そして次の日、湿疹が足にも広がり、激しい痒みで夜もまともに寝れず、寝不足になる。病院で手足口病と診断を受け、医師からは子供の病気と笑われる。

 現在、痒みは治まるも、手足に水疱のような湿疹多数のため、職場では手袋を着用して勤務。

 とても辛いです。なめてました。チョコレート食べると喉が焼けるように痛みます。早く好きなもの食べたいです。

大人が感染し、発症した場合は

 感染症専門医で、大阪府済生会中津病院に勤務する安井良則医師に、大人の手足口病について、お話を伺いました。

 (安井医師)手足口病は、子どもの頃にかかって、免疫をつけていくことが多いため、特に珍しい感染症ではないと言えます。しかし、感染しないまま大人になると、免疫がないため発症する例もあります。

 発疹が出た状態で、出勤すると周りに感染させてしまうのではないかとおっしゃる方もいますが、咳やくしゃみをした時の飛沫で、他の方に感染する可能性があります。手足口病は、最初に喉からウイルスが入り、手足にも症状が出ます。

 職場では感染対策として、マスクを着用し、こまめに石けんを用いて手洗いを行うようにしてください。

手足口病の感染を防ぐには

 手足口病には、有効なワクチンや発病を予防できる薬が、まだありません。

 そのため、一般的な感染対策として、飛沫感染や接触感染を予防するために手洗いをしっかりと行い、排せつ物を適切に処理しましょう。

 特に、保育施設などの乳幼児の集団生活では、感染を広げないために、職員と子どもたちが、しっかりと手洗いをすることが大切です。特におむつを交換する時には、糞口感染を防ぐため、排せつ物を適切に処理し、その後にしっかりと手洗いと消毒をしてください。

 ※糞口感染…ウイルスを含む糞便が手指に付着し、これが口などに入ることによる感染。

 手洗いは流水と石けんで十分に行ってください。また、タオルの共用はしてはいけません。

 手足口病は、治った後も比較的長い期間、便の中にウイルスが排せつされます。また、感染しても発病しないままウイルスを排せつしている場合もあると考えられることから、日頃からのしっかりとした手洗いと消毒が大切です。

<おことわり>ご紹介する経験談は、あくまでも投稿者個人の症状や意見です。
◇感染症・予防接種ナビでは、みなさまからの手足口病の経験談を募集しています。

取材:大阪府済生会中津病院感染管理室室長 国立感染症研究所感染症疫学センター客員研究員 安井良則氏
感染症ニュース一覧
予防接種における間違いを防ぐために

注意してほしい感染症

2021年10月期

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)
手足口病
A群溶血性レンサ球菌咽頭炎(溶連菌感染症)
インフルエンザ(季節性)

監修:大阪府済生会中津病院感染管理室室長 国立感染症研究所感染症疫学センター客員研究員 安井良則氏

過去5年間の同時期との比較

インフルエンザ
咽頭結膜熱
溶連菌感染症
感染性胃腸炎
水痘
手足口病
伝染性紅斑
突発性発しん
百日咳
ヘルパンギーナ
流行性耳下腺炎
急性出血性結膜炎
流行性角結膜炎
マイコプラズマ肺炎
情報元:IDWR2021年第41週(2021年10月11日〜2021年10月17日)

流行の様子

新型コロナウイルス感染症(COVID-19) 手足口病 A群溶血性レンサ球菌咽頭炎 インフルエンザ(季節性)
 

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)

第5波は現在、全国的に新規感染者数の減少が続いています。それに伴い、療養者数や重症者数も減少傾向にあります。ワクチン総接種回数は9月28日時点で1億6千万回を超え、特に高齢者のワクチン2回接種率は89%と高く、接種が進むことによる効果が期待されています。
しかし、接種したからといって、感染しない、もしくは周りに感染させないというわけではありません。密集場所・密接場面・密閉空間を避け、適切なマスクの使用(乳幼児以外)、手洗いの励行、適切な換気を行うといった、基本的な感染対策を徹底しましょう。
一方で、新たな変異株(ミュー株)などの登場により、今後、感染者数がどのような推移をたどるのか、引き続き注視していく必要があります。
監修:大阪府済生会中津病院感染管理室室長 国立感染症研究所感染症疫学センター客員研究員 安井良則氏

手足口病

例年、手足口病の流行は7月下旬にピークを迎えることが多いですが、8月下旬より報告数が増え始めています。
手足口病は、エンテロウイルスなどを病原体とする感染症で、流行は夏に集中しています。3日から5日の潜伏期間の後に発症し、口の粘膜・手のひら・足の甲や裏などに、2〜3ミリの水疱性の発疹が現れます。
手足口病の感染経路としては飛沫感染、接触感染、糞口感染があげられます。保育園や幼稚園などの乳幼児施設における流行時の感染予防は、手洗いの励行と排泄物の適正な処理が基本となります。
同じウイルス属のヘルパンギーナも、例年、5月頃より増え始め、7月頃にピークを迎えて8月頃に減少し始め、9月〜10月にかけては、ほとんど見られませんが、今年は季節外れの流行をみせています。
喉からウイルスが排出されるため、咳をしたときのしぶきにより感染します。感染者との密接な接触を避けることや、流行時にうがいや手指の消毒を励行することが大切です。
情報元:IDWR2021年第41週(2021年10月11日〜2021年10月17日)
監修:大阪府済生会中津病院感染管理室室長 国立感染症研究所感染症疫学センター客員研究員 安井良則氏

A群溶血性レンサ球菌咽頭炎

A群溶血性レンサ球菌咽頭炎(溶連菌感染症) は小児の集団生活で気をつけてほしい感染症です。
鳥取県では2021年36週(9/6〜12)に比べて患者数の伸びが見られ、九州地方では福岡県や長崎県でも一定の患者数が報告されています。新学期に伴い登校が再開されている学校もあることから、集団生活の中で感染が拡がるおそれがあります。
感染すると、2〜5日の潜伏期間の後に発症し、突然38度以上の発熱、全身の倦怠感、喉の痛みなどが現れ、しばしば嘔吐を伴います。また、舌にイチゴのようなぶつぶつができる「イチゴ舌」の症状が現れます。
主な感染経路は、咳やくしゃみなどによる飛沫感染と、細菌が付着した手で口や鼻に触れることによる接触感染です。子ども同士の接触頻度が高い保育園や小学校などで感染が拡がるケースが多いです。また、家庭内においても兄弟間(姉妹間)で感染することもあります。
感染の予防には、手洗い、うがい、咳エチケットなどが有効です。
情報元:IDWR2021年第41週(2021年10月11日〜2021年10月17日)
監修:大阪府済生会中津病院感染管理室室長 国立感染症研究所感染症疫学センター客員研究員 安井良則氏

インフルエンザ(季節性)

インフルエンザは、インフルエンザウイルスを病原体とする急性の呼吸器感染症で、毎年世界中で流行がみられています。
日本でのインフルエンザの流行は、例年11月下旬から12月上旬にかけて始まり,1月下旬から2月上旬にピークを迎え,3月頃まで続きます。
インフルエンザの予防には、予防接種を受けることが有効です。ここ2年ほど、季節性インフルエンザの流行がみられず、新生児や幼児が初めて感染すると重症化しやすいことから、予防接種を受けることで、発症率、重症化率の低減につながると言われています。予防接種を受けてから,抗体ができるまで約2週間かかり,効果は5か月間持続しますので,流行前に早めに接種することを,お勧めします。
情報元:日本医師会、日本薬剤師会、日本大学薬学部、(株)EMシステムズ
監修:大阪府済生会中津病院感染管理室室長 国立感染症研究所感染症疫学センター客員研究員 安井良則氏
びせいぶつ芸能社
風疹ゼロプロジェクト
「水ぼうそう・帯状疱疹」ホントのところ

予防接種トピックス

感染症発生動向調査による小児科定点(約3,000か所)、インフルエンザ(小児科・内科)定点(約5,000か所)からの報告数に基づいたデータ解析によります。
感染症発生動向調査とは(厚生労働省ホームページより)
すこやか201 知ってアクション!感染症の予防
すこやか2019 知ってアクション!感染症の予防

予防接種スケジュール

※国立感染症研究所サイト

インフルエンザ情報

情報元:日本医師会、日本薬剤師会、日本大学薬学部、(株)EMシステムズ
季節性インフルエンザの流行がみられる時期です。本来、 感染者の報告が増え始める時期ですが、例年と違い非常に 少ない値となっています。感染症の専門医で、大阪府済生 会中津病院の安井良則医師によると、心配されるのが、昨 年、一昨・・・
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季節性インフルエンザの流行がみられる時期です。本来、 感染者の報告が増え始める時期ですが、例年と違い非常に 少ない値となっています。感染症の専門医で、大阪府済生 会中津病院の安井良則医師によると、心配されるのが、昨 年、一昨年を中心とした2シーズンでは目立った流行が無 く免疫が低い人が多くなっていることです。現在の報告数 は非常に少ないですが、本格的に流行し始めるにはまだ時 間がかかるため12月や1月に流行していないからといっ て、今シーズンは流行しないとは言えません。初めて感染 した場合は症状が重くなりやすい傾向にあり、インフルエ ンザ脳症など合併症の可能性もあります。お子さんに、ワ クチンで予め免疫をつけてあげることをおすすめします。 接種することで発症率、重症化の低減につながると言われ ています。接種してから、抗体ができるまで約2週間かか り、効果は5か月間持続しますので、流行の前に早めに接 種することをお勧めします。
■情報元:感染症・予防接種ナビ ■更新:10/22
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