感染症・予防接種ナビは、平成27年度日本医療研究開発機構研究費(医薬品等規制調和・評価研究事業)「ワクチン接種と稀ながら発生する副反応に関する研究」(研究代表者・多屋馨子)の 「ホームページを活用した予防接種後副反応アンケート調査」(研究分担者・安井良則)の研究活動に協力しています。

感染症ニュース

【感染症ニュース】ヘルパンギーナ 西日本を中心に患者数の増加が見られます

 ヘルパンギーナの患者数は例年と同水準です。今後、7月のピークに向けてさらに患者数の増加が予想されます。

 ヘルパンギーナは、発熱と口腔粘膜にあらわれる水疱性の発疹を特徴とした急性のウイルス性咽頭炎です。乳幼児を中心に夏季に流行する、いわゆる夏かぜの代表的疾患です。

地域別情報

 2016年第23週の速報データによると、定点当たり報告数が最も多いのは香川県、次いで島根県、岡山県、大分県、佐賀県となっています。

症状

 2〜4日の潜伏期を経過し、突然の発熱に続いて咽頭痛が出現し、咽頭粘膜の発赤が顕著となり、口腔内、主として軟口蓋から口蓋弓にかけての部位に直径1〜2mm、場合により大きいものでは5mmほどの紅暈(こううん、皮膚が部分的に充血して赤く見えること)で囲まれた小水疱が出現します。小水疱はやがて破れ、浅い潰瘍を形成し、疼痛を伴います。

 発熱については2〜4日間程度で解熱し、それにやや遅れて粘膜疹も消失します。発熱時に熱性けいれんを伴うことや、口腔内の疼痛のため不機嫌、拒食、哺乳障害、それによる脱水症などを呈することがありますが、ほとんどは予後良好です。

治療・予防

 通常は対症療法のみです。発熱や頭痛などに対してはアセトアミノフェンなどを用いることもあります。時には脱水に対する治療が必要なこともあります。無菌性髄膜炎や心筋炎の合併例では入院治療が必要ですが、後者の場合には特に循環器の専門診療科による治療が望まれます。

 予防については、感染者との密接な接触を避けること、流行時にうがいや手指の消毒を励行することなどがあります。

ヘルパンギーナについて詳しく見る▼

監修:大阪府済生会中津病院感染管理室室長 国立感染症研究所感染症疫学センター客員研究員 安井良則氏
更新:2016/06/27
感染症ニュース一覧
予防接種における間違いを防ぐために

注意してほしい感染症

2016年6月期

咽頭結膜熱
A群溶血性レンサ球菌咽頭炎
流行性耳下腺炎(おたふくかぜ)
手足口病

監修:大阪府済生会中津病院感染管理室室長 国立感染症研究所感染症疫学センター客員研究員 安井良則氏

過去5年間の同時期との比較

インフルエンザ
咽頭結膜熱
溶連菌感染症
感染性胃腸炎
水痘
手足口病
伝染性紅斑
突発性発しん
百日咳
ヘルパンギーナ
流行性耳下腺炎
急性出血性結膜炎
流行性角結膜炎
マイコプラズマ肺炎
情報元:IDWR2016年第24週(2016年6月13日〜2016年6月19日)

流行の様子

咽頭結膜熱 A群溶血性レンサ球菌咽頭炎 流行性耳下腺炎 手足口病
 

咽頭結膜熱

6月に流行のピークを迎える感染症です。流行にご注意ください。
咽頭結膜熱は、別名プール熱とも呼ばれています。春から夏にかけて流行する感染症です。主にアデノウイルス3型(他に1、2、4、5、6、7型等でもみられる)に感染することによってみられる咽頭炎、結膜炎を主とする急性ウイルス性感染症です。
なお、プール熱という名前の方が一般的に知られるようになり、プールに入ったら感染してしまうなどというイメージを持っている方もいらっしゃいますが、残留塩素濃度の基準を満たしているプールの水を介して感染することはほとんどありません。
情報元:IDWR2016年第24週(2016年6月13日〜2016年6月19日)
監修:大阪府済生会中津病院感染管理室室長 国立感染症研究所感染症疫学センター客員研究員 安井良則氏

A群溶血性レンサ球菌咽頭炎

昨年に引き続き、今夏も大きな流行になることが予想されます。
A群溶血性レンサ球菌咽頭炎(一般には溶連菌感染症と言われる場合が多いです)は、A群溶血性レンサ球菌によって引き起こされる感染症です。同菌は上気道炎や化膿性皮膚感染症などの原因菌としてよくみられるグラム陽性菌で、菌の侵入部位や組織によって多彩な臨床症状を引き起こすことが知られています。最も多く発生している急性咽頭炎の他にも日常的にみられる感染病態として膿痂疹、蜂巣織炎、あるいは抗菌薬による治療が発達する前によくみられていた病型として猩紅熱があります。
その他にも中耳炎、肺炎、化膿性関節炎、骨髄炎、髄膜炎などをきたすことがあります。また、菌の直接の作用ではなく、感染後の免疫学的機序を介して、リウマチ熱や急性糸球体腎炎を起こすこともよく知られています。更に、発症機序、病態生理は不明ですが、軟部組織壊死を伴い、敗血症性ショックを来たす劇症型溶血性レンサ球菌感染症は重篤な病態としてしばしば問題となっています。A群溶血性レンサ球菌のほとんどは細胞表層に蛋白抗原としてM蛋白とT蛋白を有しており、これらの抗原性により、さらに型別分類されます。M蛋白には100以上の血清型が、T蛋白には約50の血清型が知られています。また、本菌は溶血毒素、発熱毒素(発赤毒素)、核酸分解酵素、ストレプトキナーゼなど、種々の活性蛋白物質を産生して細胞外に分泌し、種々の症状を起こすと考えられています。
情報元:IDWR2016年第24週(2016年6月13日〜2016年6月19日)
監修:大阪府済生会中津病院感染管理室室長 国立感染症研究所感染症疫学センター客員研究員 安井良則氏

流行性耳下腺炎

2010年以来の大きな流行となることが予想され、特に6〜7月が最も流行する月です。
流行性耳下腺炎(mumps)は2〜3週間の潜伏期(平均18日前後)を経て発症し、片側あるいは両側の唾液腺の腫脹を特徴とするウイルス感染症です。通常1〜2週間で軽快します。最も多い合併症は髄膜炎です。その他、髄膜脳炎、睾丸炎、卵巣炎、難聴、膵炎などを認める場合があります。
情報元:IDWR2016年第24週(2016年6月13日〜2016年6月19日)
監修:大阪府済生会中津病院感染管理室室長 国立感染症研究所感染症疫学センター客員研究員 安井良則氏

手足口病

毎年7月のピークに向けて、6月は患者数が増加する時期です。
手足口病(hand, foot and mouth disease:HFMD)は、口腔粘膜および手や足などに現れる水疱性の発疹を主症状とした急性のウイルス性感染症であり、乳幼児を中心に主に夏季に流行します。この感染症の原因となるウイルスはエンテロウイルス属と呼ばれているウイルスの仲間でありその中でもコクサッキーA16(CA16)、エンテロウイルス71(EV71)が主に手足口病を引き起こすウイルスとしてよく知られていますが、他にCA9やCA10なども原因ウイルスとなります。加えて、以前は主にヘルパンギーナの原因ウイルスとして認識されていたCA6による手足口病が近年は目立つようになってきており、日本では2009年に最初の報告例があり、その後しばしば大きな流行を起こすようになっています。基本的に予後は良好な疾患ですが、急性髄膜炎の合併が時に見られ、稀ではありますが急性脳炎を生ずることもあり、なかでもEV71は中枢神経系合併症の発生率が他のウイルスより高いことが知られています。
情報元:IDWR2016年第24週(2016年6月13日〜2016年6月19日)
監修:大阪府済生会中津病院感染管理室室長 国立感染症研究所感染症疫学センター客員研究員 安井良則氏
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予防接種トピックス

感染症発生動向調査による小児科定点(約3,000か所)、インフルエンザ(小児科・内科)定点(約5,000か所)からの報告数に基づいたデータ解析によります。
感染症発生動向調査とは(厚生労働省ホームページより)
すこやか2016 知ってなっ得!感染症の予防
予防接種チェックリスト

予防接種スケジュール

※国立感染症研究所サイト

インフルエンザ情報

情報元:日本医師会、日本薬剤師会、日本大学薬学部、(株)EMシステムズ
更新:6/15◇流行のようす/薬局サーベイランスによ ると、6月14日のインフルエンザ推定患者数は285人 でした。 6月6日〜6月12日のインフルエンザ推定患者数は37 10人で、前週の4860人に比べ、減少しています。
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更新:6/15◇流行のようす/薬局サーベイランスによ ると、6月14日のインフルエンザ推定患者数は285人 でした。 6月6日〜6月12日のインフルエンザ推定患者数は37 10人で、前週の4860人に比べ、減少しています。
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