感染症ニュース

インフルエンザ 患者数の急激な増加は継続しており、流行は更に拡大していくと予想

 薬局サーベイランスによると、2018/12/3〜12/9(第49週)のインフルエンザの1週間当たりの推定患者数は62,134となり、流行開始の基準値を超えた前週の値(36,580)よりも大幅に増加しました。また、休日明けの12/10の1日当たりの推定患者数は21,345と今シーズンこれまでの最高値(11,447)を大幅に更新しており、今週も患者数は大きく増加していくと予想されます。

都道府県別情報

 各都道府県別の第49週の人口1万人当たりの1週間の推定受診者数をみると北海道、愛知県、三重県、富山県、鹿児島県、福井県、大分県、群馬県の順となっていて、41都道府県で前週よりも患者数の増加が見られています。

年齢群別情報

 2018/9/3〜9/9(第36週)から12/3〜12/9(第49週)までの累積の推定患者数は187,891であり、年齢群別では5〜9歳(20.4%)、10〜14歳(13.6%)、40〜49歳(13.5%)、30〜39歳(12.5%)、0〜4歳10.9%の順となっていて、5〜14歳の年齢群の割合の増加が目立ちます。

ウイルスの型

 国立感染症研究所感染症疫学センターの病原微生物情報 によると、今シーズンこれまでのインフルエンザ患者由来検体から検出されたインフルエンザウイルス(231検体解析)は、A/H1pdm が71.0%と多く、次いでA/H3(A香港)亜型26.4%、B型2.6%の順となっています。

 2月に入ってもインフルエンザの患者数の急激な増加は継続しており、今週(第50週)、来週(第51週)と流行は更に拡大していくと予想されます。今後ともインフルエンザの患者発生状況には注意が必要です。

監修:大阪府済生会中津病院感染管理室室長 国立感染症研究所感染症疫学センター客員研究員 安井良則氏
感染症ニュース一覧
予防接種における間違いを防ぐために

注意してほしい感染症

2018年12月期

インフルエンザ(季節性)
ノロウイルス感染症
A群溶血性レンサ球菌咽頭炎(溶連菌感染症)
伝染性紅斑(りんご病)

監修:大阪府済生会中津病院感染管理室室長 国立感染症研究所感染症疫学センター客員研究員 安井良則氏

過去5年間の同時期との比較

インフルエンザ
咽頭結膜熱
溶連菌感染症
感染性胃腸炎
水痘
手足口病
伝染性紅斑
突発性発しん
百日咳
ヘルパンギーナ
流行性耳下腺炎
急性出血性結膜炎
流行性角結膜炎
マイコプラズマ肺炎
情報元:IDWR2018年第48週(2018年11月26日〜2018年12月2日)

流行の様子

インフルエンザ(季節性) ノロウイルス感染症 A群溶血性レンサ球菌咽頭炎 伝染性紅斑
 

インフルエンザ(季節性)

1〜4日間の潜伏期間を経て、突然に発熱(38℃以上の高熱)、頭痛、全身倦怠感、筋肉痛・関節痛などが出現し、鼻水・咳などの呼吸器症状がこれに続きます。通常は1週間前後の経過で軽快しますが、いわゆる「かぜ」と比べて全身症状が強いのが特徴です。主な感染経路は、くしゃみ、咳、会話等で口から発する飛沫による飛沫感染です。他に接触感染もあるといわれています。
インフルエンザの予防には、予防接種を受けることが有効です。予防接種を受けることで、発症率、重症化率の低減につながると言われています。インフルエンザの感染対策とてしては、飛沫感染対策として、咳エチケット。接触感染対策としての手洗いの徹底が重要であると考えられますが、たとえインフルエンザウイルスに感染しても、全く無症状の不顕性感染例や臨床的にはインフルエンザとは診断し難い軽症例が存在します。これらのことから、特にヒト―ヒト間の距離が短く、濃厚な接触機会の多い学校、幼稚園、保育園等の小児の集団生活施設では、インフルエンザの集団発生をコントロールすることは、困難であると思われます。
情報元:日本医師会、日本薬剤師会、日本大学薬学部、(株)EMシステムズ
監修:大阪府済生会中津病院感染管理室室長 国立感染症研究所感染症疫学センター客員研究員 安井良則氏

ノロウイルス感染症

ノロウイルスが大半の原因と推測される感染性胃腸炎の全国の患者報告総数が、11/12〜11/18(第46週)では18,672人でした。例年12月にピークを迎えます。12月はノロウイルス感染症に注意が必要です。
主な症状は、はき気、おう吐及び下痢です。通常は便に血液は混じりません。あまり高い熱とならないことが多いです。小児ではおう吐が多く、おう吐・下痢は一日数回からひどい時には10回以上の時もあります。
感染してから発病するまでの「潜伏期間(せんぷくきかん)」は1〜2日と他の感染症と比較して短い方であり、症状の持続する期間も数時間〜数日(平均1〜2日)と比較的短期間です。
既に他の病気があったり、大きく体力が低下している等がなければ、重症化して長い間入院しなければならないことはまずありませんが、ごくまれにおう吐した物を喉に詰めて窒息(ちっそく)することがありますので注意してください。

情報元:日本学校保健会
監修:大阪府済生会中津病院感染管理室室長 国立感染症研究所感染症疫学センター客員研究員 安井良則氏

A群溶血性レンサ球菌咽頭炎

12月のピークに向かって患者報告数が増加していくことが予想されます。今後とも溶連菌感染症の患者数の推移には注意が必要です。
溶連菌感染症の症状が疑われる場合は、速やかにかかりつけ医を受診しましょう。溶連菌感染症と診断され、抗菌薬が処方された場合は、医師の指示に従うことが重要です。途中で抗菌薬をやめた場合、病気の再燃や糸球体腎炎などの合併症を来すことが知られています。
溶連菌感染症は、学童期の小児に最も多く、3歳以下や成人では典型的な症状が現れることは少ないといわれています。症状としては2〜5日の潜伏期間を経て、38度以上の発熱と全身倦怠感、のどの痛みによって発症し、しばしばおう吐を伴います。
また、舌にイチゴのようなぶつぶつができる「イチゴ舌」の症状が現れます。まれに重症化し、全身に赤い発しんが広がる「猩紅熱(しょうこうねつ)」になることがあります。また、十分な抗菌薬の投与による治療をおこなわないと、リウマチ熱や急性糸球体腎炎などを引き起こすことが知られています。
主な感染経路は、発症者もしくは保菌者(特に鼻咽頭部に保菌している者)由来の飛沫による飛沫感染と濃厚な直接接触による接触感染です。物品を介した間接接触による感染は稀とされていますが、患者もしくは保菌者由来の口腔もしくは鼻腔由来の体液が明らかに付着している物品では注意が必要です。発症者に対しては、適切な抗菌薬による治療が開始されてから48時間が経過するまでは学校、幼稚園、保育園での集団生活は許可すべきではないとされています。
情報元:IDWR2018年第48週(2018年11月26日〜2018年12月2日)
監修:大阪府済生会中津病院感染管理室室長 国立感染症研究所感染症疫学センター客員研究員 安井良則氏

伝染性紅斑

妊婦が感染すると、胎児水腫や流産の可能性があります。妊娠前半期は、より危険性が高いといわれていますが、後半期にも胎児感染は生じるとの報告があります。その他、溶血性貧血患者が感染した場合の貧血発作を引き起こすことがあり、他にも血小板減少症、顆粒球減少症、血球貪食症候群等の稀ですが重篤な合併症が知られています。
4〜5歳を中心に幼児、学童に好発する感染症で、単鎖DNAウイルスであるヒトパルボウイルスB19が病原体です。典型例では両頬がリンゴのように赤くなることから「リンゴ病」と呼ばれることがありますが、実際には典型的な症状ではない例や症状が現れないケースもあり、様々な症状があることが明らかになっています。感染後約1週間で軽い感冒様症状を示すことがありますが、この時期にウイルス血症を起こしており、ウイルスの体外への排泄量は最も多くなります。
感染後10〜20日で現れる両頬の境界鮮明な紅斑があります。続いて腕、脚部にも両側性にレース様の紅斑がみられます。体幹部(胸腹背部)にまでこの発疹が現れることもあります。発熱はあっても軽度です。本疾患の大きな特徴として、発疹出現時期を迎えて伝染性紅斑と診断された時点では、抗体産生後であり、ウイルス血症はほぼ終息し、既に他者への感染性は、ほとんどないといわれています。
情報元:IDWR2018年第48週(2018年11月26日〜2018年12月2日)
監修:大阪府済生会中津病院感染管理室室長 国立感染症研究所感染症疫学センター客員研究員 安井良則氏
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「水ぼうそう・帯状疱疹」ホントのところ

予防接種トピックス

感染症発生動向調査による小児科定点(約3,000か所)、インフルエンザ(小児科・内科)定点(約5,000か所)からの報告数に基づいたデータ解析によります。
感染症発生動向調査とは(厚生労働省ホームページより)
すこやか201 知ってアクション!感染症の予防
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予防接種スケジュール

※国立感染症研究所サイト

インフルエンザ情報

情報元:日本医師会、日本薬剤師会、日本大学薬学部、(株)EMシステムズ
インフルエンザ 患者数の急激な増加は継続しており、流 行は更に拡大していくと予想 (更新:2018/12/12) インフルエンザの1週間当たりの推定患者数は、流行開始 の基準値を超えた前週よりも大幅に増加しました。今週も 患・・・
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インフルエンザ 患者数の急激な増加は継続しており、流 行は更に拡大していくと予想 (更新:2018/12/12) インフルエンザの1週間当たりの推定患者数は、流行開始 の基準値を超えた前週よりも大幅に増加しました。今週も 患者数は大きく増加していくと予想されます。 推定受診者数多い順…北海道、愛知県、三重県、富山県、 鹿児島県、福井県、大分県、群馬県 (監修:大阪府済生会中津病院感染管理室室長・国立感染 症研究所感染症疫学センター客員研究員安井良則氏)
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