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感染症・予防接種ナビは、平成28年度日本医療研究開発機構研究費(医薬品等規制調和・評価研究事業)「ワクチン接種と稀ながら発生する副反応に関する研究」(研究代表者・多屋馨子)の 「ホームページを活用した予防接種後副反応アンケート調査」(研究分担者・安井良則)の研究活動に協力しています。

感染症ニュース

腸管出血性大腸菌感染症 報告数は多い状態が続く

 腸管出血性大腸菌感染症の第31週(7/31〜8/6)の報告数は、174名と前週の第30週(7/24〜7/30)とほぼ同数であり、報告数の多い状態が続いています。

 8月は腸管出血性大腸菌感染症の報告数が一年間で最も多い月となることが多く、その推移にはより一層の注意が必要です。

 腸管出血性大腸菌は牛や羊などの偶蹄目(ぐうていもく)の腸管に常在すると言われています。

 これらの動物の生肉や生レバーを食べないことはもちろんですが、予防のために肉を切ったままの包丁やまな板は熱湯で消毒する、また調理後の手洗いを厳重におこなうなどの対策を心がけてください。

 また、腸管出血性大腸菌は特に乳幼児などの集団生活施設では、接触感染で感染が拡大する場合が少なくありません。

 対策として手指衛生(手洗いや手のアルコールでの消毒)なども積極的におこなってください。

症状と合併症

 感染後3〜5日間の潜伏期間を経て、激しい腹痛を伴う頻回の水様性の下痢が起こり、その後で血便となります(出血性大腸炎)。発熱は軽度です。血便は、初期段階では、少量の血液の混入で始まりますが、次第に血液の量が増加し、典型例では血液そのもののような状態となります。

 発病者の6〜9%では、下痢などの最初の症状が出てから5〜13日後に溶血性尿毒症症候群(HUS)や脳症などの重篤な合併症をきたすことが知られています。HUSを合併した場合の致死率は3〜5%といわれています。

感染経路と対策

 主な感染経路は、腸管出血性大腸菌によって汚染された食材や水分を経口摂取することによる経口感染です。

 例年、腸管出血性大腸菌の感染者の報告数は、0〜4歳児が最多です。5〜9歳がこれに次いで多い状況です。感染後の発症率も9歳以下は80%前後と高くなっています。
 
 牛の生肉や生レバーなどの内臓は、腸管出血性大腸菌の感染の可能性があるので食べるべきではありませんが、特に保育所に通っている年齢群の乳幼児では厳禁です。特に高齢者や乳幼児と日常的に接触する職業や立場の人(家庭も含めて)、あるいは免疫力の低下した人と接触する職業・立場の人は厳に慎むべきです。

衛生管理

 腸管出血性大腸菌は75℃で1分間過熱で死滅するので、食事はしっかりと過熱したものを供することが基本です。

 また焼肉などでは、生肉を扱った箸やトングなどは生食用のものと使い分けましょう。

 以前より野菜類(生野菜はもとより浅漬けなど)やそれ以外の加工食品(最近ではお団子の食中毒)での集団発生がみられることがあります。施設に提供され、そのまま加熱処理等が行われないままに供される食材の衛生管理は、納入業者と連携してしっかりと行われなければなりません。

監修:大阪府済生会中津病院感染管理室室長 国立感染症研究所感染症疫学センター客員研究員 安井良則氏
感染症ニュース一覧
予防接種における間違いを防ぐために

注意してほしい感染症

2017年8月期

RSウイルス感染症
腸管出血性大腸菌感染症
手足口病
ヘルパンギーナ

監修:大阪府済生会中津病院感染管理室室長 国立感染症研究所感染症疫学センター客員研究員 安井良則氏

過去5年間の同時期との比較

インフルエンザ
咽頭結膜熱
溶連菌感染症
感染性胃腸炎
水痘
手足口病
伝染性紅斑
突発性発しん
百日咳
ヘルパンギーナ
流行性耳下腺炎
急性出血性結膜炎
流行性角結膜炎
マイコプラズマ肺炎
情報元:IDWR2017年第31週(2017年7月31日〜2017年8月6日)

流行の様子

RSウイルス感染症 腸管出血性大腸菌感染症 手足口病 ヘルパンギーナ
 

RSウイルス感染症

報告数
北海道
245
青森
45
岩手
100
宮城
158
秋田
11
山形
35
福島
189
茨城
48
栃木
19
群馬
36
埼玉
310
千葉
161
東京
583
神奈川
519
新潟
152
富山
30
石川
51
福井
30
山梨
2
長野
18
岐阜
28
静岡
90
愛知
175
三重
53
滋賀
4
京都
51
大阪
400
兵庫
78
奈良
38
和歌山
50
鳥取
61
島根
2
岡山
2
広島
93
山口
98
徳島
29
香川
12
愛媛
120
高知
20
福岡
374
佐賀
10
長崎
64
熊本
46
大分
30
宮崎
34
鹿児島
163
沖縄
67
例年より1か月以上早く8月に入って流行は本格化してきました。厳重な警戒が必要です。
RSウイルス感染症は乳児、または若年の幼児にとって時に重症化する可能性のある感染症であり、罹患した場合に入院が必要な場合も珍しくありません。
生後一か月未満でも感染発病する可能性があり、無呼吸、突然死することもあります。
情報元:IDWR2017年第31週(2017年7月31日〜2017年8月6日)
監修:大阪府済生会中津病院感染管理室室長 国立感染症研究所感染症疫学センター客員研究員 安井良則氏

腸管出血性大腸菌感染症

例年8月下旬から9月にかけて最も報告数が多くなります。8月は腸管出血性大腸菌感染症には注意が必要です。
感染後3〜5日間の潜伏期間を経て、激しい腹痛を伴う頻回の水様性の下痢が起こり、その後で血便となります(出血性大腸炎)。発熱は軽度です。血便は、初期段階では、少量の血液の混入で始まりますが、次第に血液の量が増加し、典型例では血液そのもののような状態となります。
主な感染経路は、腸管出血性大腸菌によって汚染された食材や水分を経口摂取することによる経口感染です。例年、腸管出血性大腸菌の感染者の報告数は、0〜4歳児が最多です。5〜9歳がこれに次いで多い状況です。感染後の発症率も9歳以下は80%前後と高くなっています。
原因となる腸管出血性大腸菌は牛や羊などの偶蹄目の腸管に常在すると言われています。
これらの動物の生肉や生レバーなどの内臓を食べないこと、保育所に通っている年齢群の乳幼児では厳禁です。
特に高齢者や乳幼児と日常的に接触する職業や立場の人(家庭も含めて)、あるいは免疫力の低下した人と接触する職業・立場の人は厳に慎むべきです。
また、予防のために肉を切ったままの包丁やまな板は熱湯で消毒する、また調理後の手洗いを厳重におこなうなどの対策を心がけてください。
監修:大阪府済生会中津病院感染管理室室長 国立感染症研究所感染症疫学センター客員研究員 安井良則氏

手足口病

7月に流行のピークを迎え8月は漸減していくと予想されますが、まだ注意が必要です。
手足口病は主に夏季に流行する感染症であり、例年7月頃に流行のピークを迎えています。年齢別にみると5 歳以下が流行の中心であり、感染症発生動向調査の小児科定点医療機関からの報告によると、2 歳以下からの報告数が全体の約半数を占めています。
本年の手足口病の流行の中心となっているウイルスはCA6型であり、これは2011年以降、2011年、13年、15年、17年と2年ごとに大きな流行となっています。
CA6型による手足口病は従来のEV71型による手足口病とは症状が異なり、発疹の範囲が四肢末端に限局せず、前腕部から上腕部、首の周り、大腿部から臀部と広範囲に出現することが多く、またその発疹の大きさも5ミリ前後と、水痘と見誤るほど大きくなることが特徴です。
また39度以上の高熱をきたすことも少なくなく、成人においてもしばしば発病者が認められます。
従来の手足口病に比べて髄膜炎や脳炎などの中枢神経系の合併症が多くなるという報告はありませんが、発症している期間中はしっかりと見守ってあげることが必要です。
特異的な治療法はなく、抗菌薬の投与は意味がありません。
手足口病の感染経路としては飛沫感染、接触感染、糞口感染があげられます。保育園や幼稚園などの乳幼児施設においての流行時の感染予防は手洗いの励行と排泄物の適正な処理が基本となります。
情報元:IDWR2017年第31週(2017年7月31日〜2017年8月6日)
監修:大阪府済生会中津病院感染管理室室長 国立感染症研究所感染症疫学センター客員研究員 安井良則氏

ヘルパンギーナ

8月に入り患者数は減少傾向となると予想されますが、患者発生数はいまだ多いのでご注意ください。
ヘルパンギーナは、発熱と口腔粘膜にあらわれる水疱性の発疹を特徴とした急性のウイルス性咽頭炎です。乳幼児を中心に夏季に流行する、いわゆる夏かぜの代表的疾患です。日本では、毎年5月頃から増加し始め、7月頃にかけてピークとなり、8月頃から減少を始め、9〜10月にかけてほとんど見られなくなります。
2〜4日の潜伏期を経過し、突然の発熱に続いて咽頭痛が出現し、咽頭粘膜の発赤が顕著となり、口腔内、主として軟口蓋から口蓋弓にかけての部位に直径1〜2mm 、場合により大きいものでは5mmほどの赤い充血で囲まれた小水疱が出現します。
特異的な治療法はなく通常は対症療法のみです。特異的な予防法はありませんが、感染者との密接な接触を避けること、流行時にうがいや手指の消毒を励行することなどがあります。
情報元:IDWR2017年第31週(2017年7月31日〜2017年8月6日)
監修:大阪府済生会中津病院感染管理室室長 国立感染症研究所感染症疫学センター客員研究員 安井良則氏
「水ぼうそう・帯状疱疹」ホントのところ

予防接種トピックス

感染症発生動向調査による小児科定点(約3,000か所)、インフルエンザ(小児科・内科)定点(約5,000か所)からの報告数に基づいたデータ解析によります。
感染症発生動向調査とは(厚生労働省ホームページより)
すこやか2017 知ってなっ得!感染症の予防

予防接種スケジュール

※国立感染症研究所サイト

インフルエンザ情報

情報元:日本医師会、日本薬剤師会、日本大学薬学部、(株)EMシステムズ
【インフルエンザ情報:推定受診者数は6週連続で減少。 一方でB型インフルエンザの割合が増加中】更新3/22 3/19までの、一週間のインフルエンザの推定受診者数 は約35万4000人となりました。これから大半の学校 が春休・・・
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【インフルエンザ情報:推定受診者数は6週連続で減少。 一方でB型インフルエンザの割合が増加中】更新3/22 3/19までの、一週間のインフルエンザの推定受診者数 は約35万4000人となりました。これから大半の学校 が春休みに入りますので、さらに減少が続くと予想されま す。一方、B型インフルエンザの割合は増加しつつあり、 今しばらくはインフルエンザの動向には注意が必要です。 ◆流行のようす◆薬局サーベイランスによると、2017 年第11週(3月13日〜3月19日)の全国のインフル エンザ推定受診患者数は354,315人となり、6週連 続して減少が続いています。減少の速度はゆるやかとなっ てきていますが、第12週は国内の大半の学校が春休みと なりますので、今後も減少は継続していくものと予想され ます。 ◆都道府県別情報◆各都道府県別の一週間あたり推定受診 者数をみると、福井県、北海道、秋田県、佐賀県、富山県 の順となっており、37都府県で前週よりも減少が見られ ました。 ◆年齢別情報◆5〜9歳(27.75%)、10〜14歳 (24.29%)、0〜4歳(17.50%)、15〜1 9歳(14.13%)、30〜39歳(7.48%)、2 0〜29歳(7.19%)、40〜49歳(6.61%) 、50〜59歳(5.76%)の順となっています。 50歳代を除く全ての年齢群で減少が続いています。 ※各都道府県別、人口1万人当たりの1週間の推定受診者 数は、各都道府県のインフルエンザ流行指標です。 監修:大阪府済生会中津病院感染管理室室長・国立感染症 研究所感染症疫学センター客員研究員・安井良則
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