「感染症・予防接種ナビ」は、広島テレビ放送が運営しており、厚生労働科学研究「ワクチンで予防可能な疾病のサーベイランスとワクチン効果の評価に関する研究」(研究代表者・鈴木基)の 「ワクチンの有効性、安全性、啓発に関する研究」(研究分担者・岡部信彦)の研究活動の一部に協力しています。
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新型コロナウイルス感染症

2019年末頃より「新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)」が中国の武漢市を中心に出現し、世界中で患者数が増加しています。

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感染症ニュース

【新型コロナウイルス感染症】「ブレイクスルー感染」判明 モデルナ2回接種の43歳女性・会社員 症状は軽い

 今回、取材したのは、モデルナ製ワクチン2回接種後に、「ブレイクスルー感染」した43歳の女性です。

 女性は、8月上旬に2度目の職域接種を終えましたが、9月第2週に感染が判明。

 幸い症状は軽いため、「ワクチン接種」の効果を実感する一方で、デルタ株の感染力の強さに驚いたとのことです。

ブレイクスルー感染

 9月7日の朝に、鼻水の症状が現れました。

 その時は、季節の変わり目なので、「風邪を引いたかな」程度でした。発熱もありません。

 しかし、翌日の出社前に、香水をつけようとしたところ、匂いを感じられず、慌てて民間のPCR検査を受けました。

 夕方に出た検査結果は「陽性」。

 症状が現れてから、2日目に病院で再検査を受けることになりました。検査キットの受け渡しは、駐車場の車の中から行いました。

再検査でも陽性

 再検査でも、結果は「陽性」。

 病院からは、「保健所から連絡があるので、それまで自宅で待機してください」と言われ、その後は自宅待機を続けています。

 結果、医師とは一度も会っていませんし、診断も受けていません。症状が重い方は、不安になりそうですよね。

 「モデルナは効く」と言われていたので、まさか自分が感染するとは思わず驚きました。

 やはり、重症化は防げても感染しなくなる訳ではないのだなと感じました。

保健所の聞き取り調査

 自宅待機中に、保健所から電話で聞き取り調査があり

・症状はあるか?いつからあるか?
・濃厚接触者はいるか?
・食料の配送は希望するか?

 質問のあとには、隔離期間についての説明もありました。

 ワクチンを接種したかについての質問はありませんでした。

 自分から「2回接種」を終えている旨を伝えたところ、いつ接種したかだけ聞かれました。

自宅療養者フォローアップセンターとLINE

 保健所からの聞き取り調査の翌日に、「自宅療養者フォローアップセンター」からショートメールで連絡があり、LINE登録して、健康状態を答えてほしいとのことでした。

 体調確認のLINEは朝10時と夕方4時に入ります。

 質問項目がいくつかあり、基本的には「はい」「いいえ」で答えて行く方式です。

 私は、「鼻水、鼻づまりがある」と「匂いがしない」に「はい」と答えましたが、血中酸素濃度について、具体的に「何%」と答える質問もありました。

 血中酸素濃度が入院の目安になるとのことなので、パルスオキシメーターは必須かも知れません。
 
 幸い、家にあったので測定でき、助かりました。

感染経路は不明

 感染が判明するまでは、普通に出勤していました。

 保健所からの聞き取り調査にも答えましたが、発症前にも、会食などもしていません。

 緊急事態宣言下で、大人しく生活していたつもりだったのですが…。

 唯一の心当たりは、会社の会議で多人数で話したことです。しかし、マスクも着用していましたし室内も消毒されていました。

 その後の社内PCR検査では、全員「陰性」。濃厚接触者も出なかったことは不幸中の幸いだと思っています。

 ほっとした反面、社内にも迷惑をかけてしまい、申し訳ない思いでいっぱいです。

 回復しても、少し出社しづらいのも本音ですね。

ワクチン接種後も感染対策継続を

 マスクやアルコール消毒など感染対策にも気を使いながら、日常生活を送っていた中での感染だったので驚きました。

 本当に、誰が感染してもおかしくない状況なのだと思います。

 ワクチン未接種の知人が、新型コロナウイルス感染症にかかり、39℃の高熱が1週間続き、ICUに運ばれた話を聞いていました。

 私の場合は、ワクチンを接種していたから、発熱も無く、軽症で済んだのかなとも思います。

 その一方で、「ワクチンを接種していても感染する場合がある」と身をもって知りました。

 今回、嗅覚異常が出たことで感染に気付きましたが、気付かなければ、周囲に広めていた可能性を考えると本当に怖いです。

 世の中には、持病などで、ワクチンを打ちたくても打てない方も多くいらっしゃると聞きます。

 自分がワクチンを打ったからといって、マスクを外すなど、感染対策をおろそかにすれば、未接種者の方に命の危険が及ぶ可能性もありますよね。

 新たな変異株も話題になっていますし、自宅療養が終わった後も、感染対策は続けたいと思います。

<おことわり>ご紹介する経験談は、あくまでも投稿者個人の症状や意見です。

◇感染症予防接種ナビでは、新型コロナウイルスに感染した方や新型コロナワクチンを接種した方からの経験談を募集しています。

文:感染症ニュース取材班
感染症ニュース一覧
予防接種における間違いを防ぐために

注意してほしい感染症

2021年10月期

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)
RSウイルス感染症
A群溶血性レンサ球菌咽頭炎(溶連菌感染症)
腸管出血性大腸菌感染症

監修:大阪府済生会中津病院感染管理室室長 国立感染症研究所感染症疫学センター客員研究員 安井良則氏

過去5年間の同時期との比較

インフルエンザ
咽頭結膜熱
溶連菌感染症
感染性胃腸炎
水痘
手足口病
伝染性紅斑
突発性発しん
百日咳
ヘルパンギーナ
流行性耳下腺炎
急性出血性結膜炎
流行性角結膜炎
マイコプラズマ肺炎
情報元:IDWR2021年第35週(2021年8月30日〜2021年9月5日)

流行の様子

新型コロナウイルス感染症(COVID-19) RSウイルス感染症 A群溶血性レンサ球菌咽頭炎 腸管出血性大腸菌感染症
 

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)

これまでのウイルスに比べ感染力が強いデルタ株への置き換わりにより、全国的に感染が拡大しています。
現在の感染状況で懸念されることが、これまで感染しにくいとされていた、10代以下の子どもによる感染の割合が増加していることです。多くの学校では夏休みが明け、新学期が始まっています。集団生活が再開することで、今後ますます子どもの間で感染が拡がっていくことが予測されます。また、学校での集団感染が発生し、子どもから家庭内にウイルスが持ち込まれるケースも増えると危惧しています。
学校でできる感染対策として、マスク着用や手洗いの励行に加え、教室内ではこまめな換気を行ってください。また、部活動やチームで行うスポーツなど、集団で集まって活動することは極力避け、できればオンライン環境下でのリモート授業にすることが望ましいです。
そして、何より重要なのが、多くの方がワクチンを接種することです。接種が進んでいるとはいえ、現在の流行の中心である20〜30代といった若い世代の接種はじゅうぶんとは言えません。また、ワクチンを接種していても、感染しないわけではなく、周囲にうつさないわけでもありません。ワクチンを接種した後も決して安心しないでください。ワクチン接種に加え、感染対策を徹底することで、ようやくウイルスに立ち向かえるのです。

監修:大阪府済生会中津病院感染管理室室長 国立感染症研究所感染症疫学センター客員研究員 安井良則氏

RSウイルス感染症

報告数
北海道
689
青森
46
岩手
48
宮城
123
秋田
6
山形
57
福島
388
茨城
125
栃木
49
群馬
171
埼玉
421
千葉
79
東京
235
神奈川
81
新潟
616
富山
17
石川
29
福井
24
山梨
33
長野
279
岐阜
36
静岡
34
愛知
93
三重
23
滋賀
19
京都
71
大阪
173
兵庫
225
奈良
39
和歌山
14
鳥取
246
島根
69
岡山
80
広島
194
山口
126
徳島
65
香川
85
愛媛
188
高知
98
福岡
184
佐賀
13
長崎
30
熊本
63
大分
5
宮崎
18
鹿児島
139
沖縄
53
国立感染症研究所によると、2021年第29週(7/19〜7/25)から患者報告数が減少しています。
全国的にはピークアウトの兆候がみられますが、四国地方など一部地域では患者報告数が増加傾向です。
今年は季節外れの流行が続いていますが、例年であれば、冬期に流行のピークをみせることから、引き続き患者発生動向に注意が必要です。 RSウイルス感染症は、RSウイルスの感染による呼吸器の感染症です。通常は感染してから2〜8日、典型的には4〜6日間の潜伏期間を経て発熱、鼻汁などの症状が数日続きます。
乳期、特に乳児期早期(生後数週間〜数カ月間)にRSウイルスに初感染した場合は、細気管支炎、肺炎といった重篤な症状を引き起こすことがあります。そのため、乳児期早期のお子さんがいらっしゃる場合には、感染を避けるための注意が必要です。
発症の中心は0歳児と1歳児です。0歳児と1歳児に日常的に接する人は、RSウイルス感染症の流行時期はもちろんのこと、流行時期でなくても、咳などの呼吸器症状がある場合は飛沫感染対策としてマスクを着用することが大切です。
情報元:IDWR2021年第35週(2021年8月30日〜2021年9月5日)
監修:大阪府済生会中津病院感染管理室室長 国立感染症研究所感染症疫学センター客員研究員 安井良則氏

A群溶血性レンサ球菌咽頭炎

A群溶血性レンサ球菌咽頭炎(溶連菌感染症) は小児の集団生活で気をつけてほしい感染症です。
患者報告数は例年に比べ低く推移していますが、鳥取県では2021年32週(8/9〜15)に比べて患者数の伸びが見られるほか、九州地方では福岡県や長崎県、沖縄県でも一定の患者数が報告されています。新学期に伴い登校が再開されている学校もあることから、集団生活の中で感染が拡がる恐れがあります。
感染すると、2〜5日の潜伏期間の後に発症し、突然38度以上の発熱、全身の倦怠感、喉の痛みなどが現れ、しばしば嘔吐を伴います。また、舌にイチゴのようなぶつぶつができる「イチゴ舌」の症状が現れます。
主な感染経路は、咳やくしゃみなどによる飛沫感染と、細菌が付着した手で口や鼻に触れることによる接触感染です。子ども同士の接触頻度が高い保育園や小学校などで感染が拡がるケースが多いです。また、家庭内においても兄弟間(姉妹間)で感染することもあります。
感染の予防には、手洗い、うがい、咳エチケットなどが有効です。
情報元:IDWR2021年第35週(2021年8月30日〜2021年9月5日)
監修:大阪府済生会中津病院感染管理室室長 国立感染症研究所感染症疫学センター客員研究員 安井良則氏

腸管出血性大腸菌感染症

例年、8月から9月にかけて流行のピークを迎えることから、9月も患者発生動向に注意が必要です。
実際、今年は昨年に比べ、高い水準で患者報告数が推移していることから、引き続き警戒してください。
腸管出血性大腸菌は感染すると3〜5日間の潜伏期間を経て、激しい腹痛を伴う頻回の水様性の下痢が起こり、その後、血便が出るケースもあります(出血性大腸炎)。また、発病者の中には、下痢など最初の症状が出てから5〜13日後に、溶血性尿毒症症候群(HUS)や脳症などの重篤な合併症を発症するといわれています。主に牛や羊などの家畜や他の動物が保菌しており、牛の生肉や生のレバー等を食べると感染してしまう可能性が高くなることから、厚生労働省は、牛レバーや豚肉・豚の内臓(レバーを含む)を生食用として販売・提供することを禁止しています。
主な感染経路は飲食物を介した経口感染であり、菌に汚染された飲食物を摂取することや、患者の糞便に含まれる大腸菌が直接または間接的に口から入ることによって感染します。
腸管出血性大腸菌は中心部まで75℃で1分間以上加熱することで死滅するので、食事の際はしっかりと加熱することが基本です。また焼肉などでは、生肉を扱った箸やトングなどは生食用のものと使い分けましょう。
家庭だけでなく、外食時にお肉を食べる際も、じゅうぶん加熱するようにしましょう。
監修:大阪府済生会中津病院感染管理室室長 国立感染症研究所感染症疫学センター客員研究員 安井良則氏
びせいぶつ芸能社
風疹ゼロプロジェクト
「水ぼうそう・帯状疱疹」ホントのところ

予防接種トピックス

感染症発生動向調査による小児科定点(約3,000か所)、インフルエンザ(小児科・内科)定点(約5,000か所)からの報告数に基づいたデータ解析によります。
感染症発生動向調査とは(厚生労働省ホームページより)
すこやか201 知ってアクション!感染症の予防
すこやか2019 知ってアクション!感染症の予防

予防接種スケジュール

※国立感染症研究所サイト

インフルエンザ情報

情報元:日本医師会、日本薬剤師会、日本大学薬学部、(株)EMシステムズ
3/22〜3/28(2021年第12週)のインフルエ ンザの1週間当たりの推定患者数は約330人と、前週( 約230人)よりもやや増加しました。しかし、例年の同 時期と比較して患者数が極めて少ない状態が続いているこ とに変わ・・・
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3/22〜3/28(2021年第12週)のインフルエ ンザの1週間当たりの推定患者数は約330人と、前週( 約230人)よりもやや増加しました。しかし、例年の同 時期と比較して患者数が極めて少ない状態が続いているこ とに変わりありません。今シーズンはインフルエンザが流 行する兆候はみられず、1999年に施行された感染症法 に基づく発生動向調査が始まって以来、「流行が認められ なかった初めてのシーズン」となる見通しです。 (更新:4/1) (監修:大阪府済生会中津病院感染管理室室長・国立感染 症研究所感染症疫学センター客員研究員 安井良則氏)
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