A.この場合、水痘が発症してそれが特に重症化したり、ワクチンとしての副反応が強く現れたりすることはありません。ワクチンの接種が間に合わずに発症してしまった自然感染による水痘と、ワクチンによる一時的に現れる副反応とを取り違えないように注意することが大切です。
また、水痘の潜伏期間は13~17日程度ですから、潜伏期の後半に接種した場合には、ワクチンウイルスによる抗体産生が間に合わず自然水痘の症状を現すことがあります。反対に、自然水痘の患者と接触後3日(72時間)以内の潜伏期中のワクチン接種である場合には、自然水痘の発病がワクチンで阻止されることが報告されています。
出典:「
予防接種に関するQ&A集 水痘」-一般社団法人日本ワクチン産業協会(岡部信彦 川崎市健康安全研究所所長、多屋馨子国立感染症研究所感染症疫学センター第三室(予防接種室)室長)