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みなさんに知って予防してほしい感染症
~「先天性風しん症候群」とは~
2020年5月25日更新
「先天性風しん症候群」とは

 妊婦が妊娠20週ぐらいまでに、風しんウイルスに感染することにより、赤ちゃんに影響が起こるのが、先天性風しん症候群です。

 赤ちゃんには、先天性心疾患、難聴、白内障などの症状が出ることがあります。

 また、あるデータでは、先天性風しん症候群と診断された赤ちゃんの22人のうち7人が、生後5か月までに亡くなっています。


 西村麻依子さんは、長女葉七(はな)ちゃんの妊娠7週目に、風しんにかかりました。葉七ちゃんは生まれてすぐ、先天性風しん症候群と診断されました。

Q. どういう経路で感染したと思いますか?
 西村さん「全然、私はわからないんです。風疹にかかったのも、私のまわりでは私と主人だけなので、職場でもなく家族でもないので、本当にでかけた先にどなたかがおられたのかなということぐらいしかわからないです」


 西村さんは、風しんの予防接種は受けていませんでした。

西村さん
「上の子の妊娠の時に抗体がないから、気をつけてねというのは、産婦人科の先生に言われていたので、どこかで引っかかってはいて、でもどのタイミングで打てばいいのか、何科にいって打てばいいのかというのがわからなくて、そのまま葉七を妊娠しました。お医者さんの方から妊娠7週目で風疹にかかったら、眼と耳と心臓に重い障害が出る確率が80%で出ると言われたので、中絶をするようにと言われて、そんなに重いことだったんだなという…」


3歳の誕生日を迎えた葉七ちゃんは元気なように見えますが、身体は標準より小さく、今後どの様な症状が出るか分からないため今も経過観察や検査を行なっています。


 西村さんは、同じ先天性風しん症候群の子どもを持つお母さんたちとともに、「風疹をなくそうの会『hand in hand』」の活動をしています。

西村さん
「もう一人の共同代表は私と同じ年のCRS = 先天性風しん症候群の娘さんをお持ちだったんです。もう亡くなったんですけれども。なので、言いたくても言えなかった、相談したくても相談できなかった、自分が我慢しなくてはいけなかったという思いでずっとそこまで来られてた方がたくさんだったので、同じ気持を共有できるということが、会の中での大きな意味あいであることと、声を上げなかったことで、また新たな流行を産んでしまったということを後悔されている方ばかりなので、みんなの力を合わせて啓発活動ができているかなと思っていますけれども」


医事監修:国立感染症研究所感染症疫学センター第三室室長 多屋馨子氏
協力:田辺三菱製薬、制作協力:日テレアックスオン、製作著作:広島テレビ
更新:2015/11/22

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