【感染症ニュース】《経験談》新型コロナウイルス感染症 検査は陰性だったものの、咳や発熱の症状が。
2024年9月13日更新
全国の定点当たり報告数は2週連続で減少
全国の定点当たり報告数は2週連続で減少
厚生労働省が令和6年9月13日に発表した令和6年第36週(9/2-8)の「新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の発生状況について」によると、全国の定点当たり報告数は6.57。これで2週連続の減少となりました。都道府県別では、東北地方の報告数が多く、青森、岩手、宮城、秋田、山形、福島、そして新潟と山梨で10を超えています。

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コロナ経験談 57歳 群馬県

流行が落ち着いてきたかのように見える新型コロナウイルス感染症ですが、まだまだ感染する方はいます。群馬県の57歳の方から経験談が寄せられました。

8月28日:某ショッピングモールで買い物。暑い日で、日頃の運動不足解消がてらに昼から夕方近くまで、買い物をしたり食べたり飲んだり。

8月30日:夜中に起きたら喉が痛くてツバも飲み込めないほど。水を飲んだら少し改善してそのまま再就寝。

8月31日:喉の痛みでほぼ眠れずに朝を迎える。咳や痰の症状あり。熱はなし。ショッピングモールに一緒に行った人に電話してみたら同じような症状だと言う。
そして、かかりつけの医院があるので検査してもらってくると。

昼前にコロナ陽性だったと電話くる。自分もコロナを覚悟し検査を実施している医院に予約を入れ、検査。結果は陰性。ひどくなった場合に備えて治療薬の処方をお願いしたが、そもそも陰性だし重症化リスクも低い。また、治療薬を飲めば必ず効くとの保証は無いしそもそも高額、数日我慢すれば治るよと、葛根湯とトランサミンを処方される。陰性が信じられず、帰宅途中のドラッグストアで検査キットを予備を含めて二つ購入。

9月1日:咳や痰の症状。熱は37〜38℃前半。時々発作のように激しく咳き込む。もう間違いなく陽性だろうと検査キットで検査。陰性。偽陰性の可能性もあると外出は控える。

9月2日:朝起きて検査。陰性。キャンセル出来ない仕事があり、暑い中、汗をダクダクかきながら外仕事。クラクラするし、体に力が入らず声出しづらい。帰宅後、検温。37.8℃。意外に大丈夫なんだなと、汗かきついでに家で外作業。軽く済ますつもりが再度、滝の汗。夜、熱を測ったら36.3℃。もう大丈夫か?と就寝するも咳でほぼ眠れず。

9月3日:3時間ほど眠れて起床。熱は37〜38℃後半。時々の発作のような咳は変わらず。痰も出る。クラクラして寝室からほぼ出られず。夜になって少し気分が良くなってきた。

9月4日:発症してから初めて朝まで起きずに寝られた。体温は36.3℃。時々咳き込むことはあるにせよ症状の改善を自覚。

数日を通して食欲はあったにせよ、咳と痰はずっと続いています。あと、脱毛。シャワーを浴びてビビりました。検査で陽性にはなりませんでしたが、当初の医院の先生からは検査の結果は100%信頼出来るものではないので、自分は陽性だと思って行動するようにと言われました。ショッピングモールに行った連れは糖尿病の基礎疾患があるので治療薬を処方されましたが、あまりに症状が辛く、薬は効かなかったのではないかと言っています。今は体温が34.4℃まで下がってしまい焦っているようです。
マスクをする人も減り、なんとなくの安心感で油断していたのだと思います。わたしは結果的に陽性判定とはなりませんでしたが、仕事もいくつかキャンセルさせてもらい迷惑もかけてしまいましたので、用心するに越したことはないと思いました。

感染症に詳しい医師は・・・

この方は検査では陰性ということで新型コロナウイルスに感染したかどうかはわかりませんでしたが、医師の指示に従って陽性になった時と同様の行動をされました。
感染症に詳しい大阪府済生会中津病院院長補佐感染管理室室長の安井良則医師は、その行動を高く評価しています。
「経験談にも記されている通り、検査は必ずしも100%正しく検出されるわけではありませんので、新型コロナウイルスに感染していたかもしれませんし、たとえ新型コロナウイルスに感染していなくても、他の感染症だった可能性もあります。咳などによる飛沫感染で他の方に感染症をうつしてしまう可能性もありますので、この方のとられた行動は正しかったと思います。新型コロナウイルス感染症は重い症状になる場合もあり、甘く見てはいけない感染症です。特に高齢者や基礎疾患のある方がかかると重症になる場合もあるので、体調が悪かったり、新型コロナの症状がある時は、他の方にうつさないような行動に努めていただきたいと思います」

引用
厚生労働省:新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の発生状況について令和6年第36週(9/2~8)、新型コロナウイルス感染症診療の手引第10.1版(2024年4月)

取材
大阪府済生会中津病院院長補佐感染管理室室長 安井良則氏

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