【感染症ニュース】コロナ第40週全国定点5.20に減少 コロナ病棟抱える医療機関の悩みとは… インフル全国微増も沖縄は警報レベルに引き続き注意を
2023年10月13日更新
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流行地域は注意
流行地域は注意
厚生労働省が2023年10月13日に発表した2023年第40週(10/2-8)の「新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の発生状況等について」によると、全国の定点当たり報告数は5.20。前週の8.83から大きく減少しました。現状について、感染症の専門医に伺いました。

【2023年】10月に注意してほしい感染症!専門医が予測「インフルエンザ流行加速 コロナは減少するか見極め必要 季節外れの流行のアデノウイルス感染症も…」 要注意は梅毒

感染症の専門医は…

感染症の専門医で、大阪府済生会中津病院の安井良則医師は「新型コロナの患者数が、全国的に減っています。秋の涼しい気候になると、これまでも流行は、いったん落ち着きをみせていました。一方、気がかりなのは、寒さが厳しくなると、流行が再燃する可能性があることです。いったん、コロナ専用病棟を閉鎖してしまうと、再流行した場合に、すぐに対応できません。また、他の患者さんと一緒に診察すると感染力が強いため、大部屋で、一緒にしてしまうと、感染が一気に広がる恐れもあります。現在、入院患者さんは、減ってきているとは言え、医療機関としては、悩ましいところです」としています。

インフルエンザの流行状況は…

厚生労働省が10月13日に発表した「インフルエンザの発生状況について」第40週(10/2-8) によると、全国のインフルエンザ定点当たり報告数は9.99。ほぼ「注意報レベル(報告数が10)」となっています。前週からの伸びは、鈍化しましたが、首都圏と四国・九州では10を超える県が多く、千葉県では20を超えています。また、沖縄は、30.85と警報レベルになっています。
安井医師は「これまで、発熱があった患者さんを診察すると、たいてい新型コロナに感染していましたが、今は、インフルエンザ・アデノウイルス感染症など、様々な感染症が流行しています。インフルエンザは、今のところ急増という感じではありません。しかし、流行の傾向は例年とは全く異なっており、これからどのように流行が進んでいくのか、予測が難しくなっています。新型コロナウイルス感染症が流行しているこの3年間に、多くの方がインフルエンザに感染しなかったことを考えると、これから先、大きな流行がやってくるのではないかと危惧しています。じゅうぶん、注意してください」としています。

引用
厚生労働省:「インフルエンザの発生状況について」令和5年第40週(10/2-8)、インフルエンザQ&A

取材
大阪府済生会中津病院感染管理室室長 安井良則氏

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