【感染症ニュース】5類感染症移行の新型コロナ 今後の感染対策は… もしかかったらどうする?
2023年5月10日更新
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新型コロナはまだまだ要注意!
新型コロナはまだまだ要注意!
 5月8日から、新型コロナウイルス感染症の感染症法上の位置付けが2類相当から5類感染症になりました。基本的感染対策について、政府として一律に対応を求めることはないとしていますが、厚生労働省は移行後の対応について、個人・事業者の感染対策などの判断は以下の内容を参考に実施をしてほしいと呼びかけています。

マスクの着用

・個人の主体的な選択を尊重し、着用は個人の判断に委ねることを基本としますが、高齢者等重症化リスクの高い方への感染を防ぐためには、次の場面でのマスクの着用が効果的です。

<周囲の方に感染を広げないために>
・医療機関を受診するときや、医療機関・高齢者施設などを訪問する時。
・通勤ラッシュ時など混雑した電車・バスなどに乗車する時。

<ご自身を感染から守るために>
・高齢者、基礎疾患を有する方、妊婦の方など、重症化リスクの高い方が、感染拡大時に混雑した場所に行く時。

手洗いなど手指衛生、換気

・政府として一律に求めることはしませんが、基本的な感染対策としては、引き続き有効です。

三密の回避

・流行期においては、重症化リスクの高い方は、換気の悪い場所・不特定多数の人がいるような混雑した場所・近接した会話を避けることが有効です。

事業者の対応

・入場時の検温、入口での消毒液の設置、アクリル板などの仕切りの設置は、いずれも政府として一律に求めることはなくなりました。
・例えば、共用部のトイレのハンドドライヤーの使用は可能です。また、ビュッフェスタイルのレストランなどで、利用前の手指消毒・使い捨ての手袋の着用などは求めなくなりました。

新型コロナウイルス感染症に感染した場合の医療機関の対応

・位置付けは季節性インフルエンザなどと同様になるため、入院措置を原則とした限られた医療機関による特別な対応から、幅広い医療機関による自律的な通常の対応になります。
・医療費等については、健康保険が適用され1〜3割の自己負担になりますが、急激な負担の増加が生じないように、一定の公費支援を期限区切り継続します。

新型コロナに感染したかも・・・と思ったら

・考え方としては5類移行前と変更はなく、かかったかなと思ったら国が承認したキットを用いてチェックし、陽性であれば、症状が軽い場合は自宅療養、症状が重い場合は医療機関を受診しましょう。
・感染した場合でも、法律に基づく外出自粛は求められませんが、特に発症後5日間が他人に感染させるリスクが高いことから、発症日を0日として、5日間は外出を控えてください。また、5日目を過ぎても症状が続いていた場合は、症状が軽快してから24時間程度は外出を控えてください。
・感染者の家族や周りの方など濃厚接触者については、法律に基づく外出自粛は求められません。

ワクチン接種

・令和5年度においても引き続き自己負担なく接種できます。高齢者など重症化リスクが高い方は「令和5年春開始接種」が始まっています。5歳以上のすべての方については「令和5年秋開始接種」が9月から始まる予定です。

感染症の専門医は・・・

 今までは毎日感染者数や死亡者数の総数の報告がありましたが、これからはインフルエンザと同様に週1回、定点医療機関(全国5000箇所)からの報告をまとめた患者数のみが発表されます。

 感染症の専門医で、大阪府済生会中津病院の安井良則医師は、「今までは流行の状況がすぐに分かりましたが、これからは1〜2週のタイムラグが生じるので、実際どの程度流行しているのか把握するのが難しくなると思います。当病院では第8波が落ち着いて、新型コロナの入院患者が0〜1人という日が続いていましたが、再び増え始め、現在では6〜7人入院しています。日本では国内の累積罹患率がまだ3割に満たない状況で、多くの方に感染の可能性があります。新型コロナウイルス感染症はなくなったわけではありませんので、引き続き感染に気をつけていただきたいと思っています」としています。

引用
厚生労働省:新型コロナウイルス感染症の5類感染症移行後の対応について

取材
大阪府済生会中津病院感染管理室室長 国立感染症研究所感染症疫学センター客員研究員 安井良則氏

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