2023年4月14日、国内の新規感染者数は、8,420人となりました。
全国的にも感染者数が増加傾向にあり、注意が必要です。
東京都が3月30日に開いた、都内の感染状況などを分析・評価するモニタリング会議では、感染者数増加の原因として、変異株「XBB.1.5」への置き換わりや年度末で接触機会が増えていることなどを指摘しています。
また、東京都感染症センターが行った調査によると、コロナ後遺症を疑う症状があったと答えたのは、陽性者2040人のうち527人で、およそ25%でした。
感染症・予防接種ナビにも、京都府・30歳の方から経験談が寄せられています。
経験談(30歳・京都府)
ワクチン接種なし。
夫が発症し、家庭内隔離を始めた翌日から喉に違和感。
その翌日晩に39度の発熱、嘔吐。
翌日には37度程に下がったものの喉がとにかく痛い&頭痛&倦怠感。
呼吸も苦しい。深呼吸しても酸素が入らない感覚。
発症から数日で喉は治ったが、動けない程ではない後頭部の頭痛と息苦しさはかなり長引き、ずっとこのままだったらどうしようと言う不安感に駆られた。本当に少しずつ回復していき完治まで約1ヶ月掛かった。
抗原検査は発熱後2回したがいずれも陰性、その後PCR検査でやっと陽性になった。
実は夫の発症前にも一晩だけ38.5の熱、嘔吐、下痢があったが関連していたかは不明。
感染症の専門医は…
「新型コロナが、5月に向けて増えてくると予測しています。第8波ほどの規模にはならないと推測されますが、注意が必要です。大阪でも増えていますが、東京や関東で増えています。今回、寄せられた経験談については、可能であればワクチンを接種してほしいケースです。まだ30代なので、この程度で済んだと思われますが、年齢が高くなれば、重くなっている可能性も否定できません。呼吸が苦しかったとのことですが、肺炎を発症していたかは分かりません。しかし、オミクロン株であっても、ワクチンを接種していない場合、肺炎を発症し、悪化するケースも珍しくありません」としています。
まとめ
新型コロナウイルス感染症の新規感染者数は全国的に低調ですが、コロナは無くなったわけではありません。
新年度も始まり、移動や人との接触機会も増えていると思います。
改めて、感染・予防対策について、考えてみてはいかがでしょうか。
引用
(第116回)東京都新型コロナウイルス感染症モニタリング会議資料(令和5年3月30日)
取材
大阪府済生会中津病院感染管理室室長 国立感染症研究所感染症疫学センター客員研究員 安井良則氏