【咽頭結膜熱 経験談】高熱・喉の痛みなど新型コロナと間違えやすい症状 正しく診断してもらうために伝えたい一言とは?
2022年4月15日更新
アデノン(びせいぶつ芸能社)
アデノン(びせいぶつ芸能社)
 今回は、症状が似ているため新型コロナウイルス感染症と間違えやすい、咽頭結膜熱についてお伝えします。

 「4月に注意してほしい感染症ランキング」にも入っていましたが、例年は5月以降、患者報告数が増える傾向にあります。ゴールデンウィークなどの連休中も注意が必要です。

 「感染症・予防接種ナビ」に寄せられた、咽頭結膜熱の経験談をご紹介します。

静岡県 あーさん(2歳3か月) 発症時期:2021年6月上旬 発症時の最高体温:40.4℃

 保育園から38.5℃あるので迎えに来てください!と連絡もらい迎えに。

 咳、鼻水、の症状はなく熱だけ。夜40.4℃まで熱が上がり解熱剤使い、その日は様子見。次の日も40℃と39℃をいったりきたり。

 小児科にかかり、コロナの検査とRSウイルスの検査、どちらも陰性。普通の風邪との診断。結局、解熱剤使っても効いている時は下がるけど、効かないと熱も下がらず39℃台。

 保育園から同じクラスの子で、アデノウイルスの子が出たと連絡もらい、次の日検査してもらったら陽性でした。いつも普通の風邪でも、ここまで熱が上がる子でもないので、おかしいと思いました。

 発熱してから3日目で熱も37.5℃まで下がってました。でも喉が痛いのか食欲がなく、好きな物なら食べるかなとプリン、ゼリーなど食べてました。機嫌も凄い悪く、常におんぶ抱っこしてました。

 発熱してから6日目ですが、熱も36.7℃まで下がり、少し食欲も出てきました。双子なので、もう1人に感染してない事を願います。

保育所や幼稚園などで感染症が流行している時は、情報の共有が大切

 感染症専門医で、大阪府済生会中津病院の安井良則医師に、上記の経験談を元に咽頭結膜熱についてお話を伺いました。

 (安井医師)咽頭結膜熱の典型的な症状としては、咽頭発赤、咽頭痛、発熱です。喉が赤く腫れて、白苔がポツポツ付きます。病院では「喉が腫れている」という事から、口を開けて咽頭拭い液で検体を採取し、アデノウイルスによる咽頭結膜熱なのか、溶連菌感染症なのかの検査をします。高熱よりも喉の腫れが特徴的といえます。

 日頃から保育所などで、アデノウイルスにかかっているお子さんがいるなど、感染症に関する情報の共有はしっかりしておきましょう。この経験談の中でお母さんが、保育所での状況を医師に伝えたことにより、適切な検査と診断につながったと考えられますので、とても良い伝え方をされたと思います。

 咽頭結膜熱は対症療法のみで特効薬などはありません。しかし、診断がつくことによって、医師からはいつ頃熱が下がるとか、こういう経過をたどって良くなるといった情報を得ることができます。喉の痛みで物を食べたり、飲み込んだりするのが難しくなるかもしれません。高熱に加え、喉が腫れるのでゼリーなどを食べさせたり、水分をしっかり摂れるように気をつけてあげましょう。

 高熱が続くと、他の病気の可能性も出てきます。何よりそばで看病されている親御さんは、小さなお子さんの高熱が出ている状況が続くと、とても心配なことと思います。5日以上、熱が続く場合は再度病院を受診しましょう。

症状

・発熱(38〜39℃)
・咽頭炎(咽頭発赤、咽頭痛)
・結膜炎(結膜充血、眼痛、流涙、眼脂)

 発熱は5日間ほど続くことがあります。眼症状は一般的に片方から始まり、その後、他方に症状があらわれます。高熱が続くことから、新型コロナウイルス感染症とも間違えやすい症状です。吐き気、強い頭痛、せきが激しい時は早めに医療機関に相談してください。

感染経路

 咽頭結膜熱の感染経路は、主に接触感染と飛沫感染です。

 原因となるウイルスは、アデノウイルスで感染力は強力です。直接接触だけではなくタオル、ドアの取っ手、階段やエスカレーターの手すり、エレベーターのボタン等の不特定多数の人が触る物品を介した間接的な接触でも、感染が広がります。

治療方法

 特効薬などはなく、対症療法が中心となります。眼の症状が強い時には、眼科的治療が必要となることもあります。

予防方法

 流水・石鹸による手洗いとマスクの着用です。物品を介した間接的な接触でも感染するため、しっかりと手を洗うことを心がけてください。アデノウイルスは、環境によりますが、数日間活性を保っています。施設や家庭などで患者が発生している場合は、よく手を触れるものを中心に消毒することも、重要な予防方法となります。

<おことわり>ご紹介する経験談は、あくまでも投稿者個人の症状や意見です。
◇「感染症・予防接種ナビ」では、みなさまからの感染症経験談を募集しています。
頂いた経験談は、研究目的として感染症の専門機関へ提出させていただく場合がございます。

引用:国立感染症研究所「咽頭結膜熱とは」
取材:大阪府済生会中津病院感染管理室室長 国立感染症研究所感染症疫学センター客員研究員 安井良則氏

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