【新型コロナ】オミクロン株BA.2の影響で再度増加に転じる可能性
2022年3月25日更新
半年以上前に更新された記事です。

コビッド(びせいぶつ芸能社)
コビッド(びせいぶつ芸能社)
 3月23日に開催された新型コロナ対策の専門家会議では、新規感染者数は全国的にみると1か月にわたり減少が続いているとしています。

 その一方で今後、オミクロン株の別系統であるBA.2に置き換わりが進み、再度増加に転じる可能性があること、重点措置が解除されたことや、普段会わない方との接触の機会が増える春休みや年度替わりの時期を迎えることから、感染状況への影響に注意が必要としています。

 現在の新型コロナの状況について、大阪で新型コロナ患者の診察にあたる、大阪府済生会中津病院の安井良則医師に取材しました。

80歳以上の入院は減ったが、40代から60代の入院が増えている

 (安井医師)現在の新型コロナの状況としては、80歳以上の高齢者の方の入院が以前に比べて減りました。特に、高齢者施設から病院に運ばれてくる方は減っています。高齢者への3回目接種が進み、その効果が出てきていると考えられます。一方で、40代~60代のワクチン接種できていない方が重症化し、入院する事例が増えています。

 また、クラスターが起こった事例をみても、以前よりも急速に感染者数が増えた印象でした。オミクロン株の別系統であるBA.2の伝播性が高いと新型コロナ対策の専門家会議でも言われていることから、その影響は少なからずあるように感じます。

 ワクチン接種が進み、免疫をもつ人が増えると罹患率は減ります。引き続き、ワクチン接種を含めた基本的な感染対策をしていくことが大切です。

今後の新規感染者数のリバウンドを防ぐために

 新型コロナ対策の専門家会議では、ワクチン接種について、初回接種から6か月以降の追加接種により、オミクロン株に対してもワクチンの有効性が回復するとしています。また、ワクチン接種者はコロナ後遺症のリスクが低いと報告されています。

 まん延防止等重点措置がすべて解除されましたが、今後の新規感染者数のリバウンドを防ぐためにも、ワクチン接種を含めた基本的な感染対策を続けていきましょう。

引用:厚生労働省「第77回新型コロナウイルス感染症対策アドバイザリーボード」(令和4年3月23日)
取材:大阪府済生会中津病院感染管理室室長 国立感染症研究所感染症疫学センター客員研究員 安井良則氏

関連記事


RECOMMEND