新型コロナに感染して、療養期間が終わった後に、息切れや倦怠感が続いている方がいます。
新型コロナウイルス感染症の後遺症とみられる症状には、他にどのような症状があるのでしょうか。
新型コロナウイルス感染症の後遺症とみられる主な症状
2021年12月、広島県で新型コロナに罹患した方を対象に、アンケート調査を行いました。その中から、新型コロナウイルス感染症の後遺症とみられる主な症状について詳しくご紹介します。(以下、広島県発表資料より一部抜粋)
【倦怠感(52%)】
・最も多くみられる症状
・特に40代以上の方に多く見られ、高齢になるほど持続期間が長い傾向。
・「診療の手引き」によると、呼吸機能や運動耐容能と関連している場合もあり、呼吸リハビリテーションが効果的とされています。
【息切れ・息苦しさ(33%)】
・3か月後も約8割が改善していないなど、持続期間が長い症状。
・「診療の手引き」によると、明確に感染時の重症度に依存するとされています。
・悪化傾向にある場合は早期にかかりつけ医などへ相談することが重要。
【味覚障害・嗅覚障害(25%)】
・30代以下の方に多くみられる症状。
・嗅覚障害は、半年以内に改善する場合が多くあります。
・「診療の手引き」によると、味覚障害は嗅覚障害を伴う場合が多く、嗅覚障害による風味障害も発生しているとされています。
【抜け毛(24%)】
・4分の1の方にみられ、女性の訴えが多い症状。
・持続期間が長く、半年程度から徐々に改善がみられます。
【集中力低下(22%)】
・中枢神経系の症状で、ブレインフォグ(脳の霧)と呼ばれる、頭がボーっとする症状もみられます。
・「診療の手引き」によると、倦怠感も併発する場合が多いとされています。
【せき(20%)】
・呼吸器症状のうちでは、息切れ・息苦しさに次いで頻度が高い症状。
・「診療の手引き」によると、3~6か月以上持続する場合は、専門医による診断が必要とされています。
※「診療の手引き」:新型コロナウイルス感染症(COVID-199診療の手引き(別冊・罹患後症状のマネジメント)
引用:広島県(HP)「広島県実態調査結果の紹介」
厚生労働省「新型コロナウイルス感染症(COVID-19)診療の手引き 別冊 罹患後症状のマネジメント(暫定版)」