【新型コロナ】ワクチン3回目接種の有無で 高齢者施設は…
2022年2月28日更新
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ワクチンくん(びせいぶつ芸能社)
ワクチンくん(びせいぶつ芸能社)
 新型コロナワクチンの総接種回数は2月28日時点で、2億2千万回を超え、全体の1回目接種率は80.3%です。そのうち3回目接種は24,458,529回で、全体の3回目接種率は19.3%となっています。

 新型コロナ患者の診察にあたる、大阪府済生会中津病院の安井良則医師に、現在の状況について取材しました。

臨床の現場での印象

 (安井医師)現在の新型コロナの症状として、ワクチン接種していると、無症状もしくは肺炎にならない程度の軽症ですんでいます。発熱しても1日か数日程度でおさまり、喉が痛かっただけという方もいます。何日も高熱が続いているという方は、今のところみられません。

 ワクチン接種をしていない方の場合、発熱がしばらく続き肺炎症状がみられることもあります。40代や50代でも重症化して入院されている方もいます。

 臨床の現場での印象としては、高齢者施設のクラスターが起きた場合でも、ワクチン接種している、特に3回目接種をしていると症状が軽い人が大半です。ある高齢者施設では比較的早い時期に3回目接種していたため、かかっても症状が軽い、もしくは無症状、施設内でも感染がひろがらずに済んでいます。一方、他の施設では3回目接種が間に合わなかったため、重症化したケースがありました。

 3回目接種後、およそ10日~2週間ほどで抗体が作られると考えています。ワクチン接種後も基本的な感染対策を続けましょう。オミクロン株であっても、ワクチンを接種していない方は重症化しているというケースが目立ちます。発熱、咳、呼吸困難など、これまでのコロナ既存株と変わらないような症状が出ています。1回目の接種がまだという方も、今からでも遅くはありませんので、ワクチン接種をおすすめします。

オミクロン株にも3回目接種は有効?

 厚生労働省ホームページでは、オミクロン株にも3回目接種で有効性があるのかについて「オミクロン株に対する初回(1回目・2回目)接種による発症予防効果は、デルタ株と比較して低下するものの、追加接種により回復することが示唆されています。入院予防効果も、デルタ株と比較すると一定程度の低下はありますが、発症予防効果と比較すると保たれており、追加接種で回復することが報告されています」として、3回目接種による一定の効果が得られると伝えています。ワクチン接種後も、基本的な感染対策を続けていきましょう。

引用:厚生労働省(HP)「新型コロナワクチンQ&A」
取材:大阪府済生会中津病院感染管理室室長 国立感染症研究所感染症疫学センター客員研究員 安井良則氏

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