アストラゼネカ社のワクチン接種が、東京都や大阪府など感染者数の多い自治体で、8月下旬より始まっています。
アストラゼネカ社のワクチンは、原則として40歳以上の人を接種対象としています。例外として、アレルギー等でファイザー社やモデルナ社のワクチンを接種できない18歳以上40歳未満の方への接種も認められています。接種回数はファイザー社やモデルナ社のワクチンと同様に、期間をあけて2回接種します。接種間隔は1回目接種後から、4~12週間の間隔で接種しますが、最大の効果を得るためには、8週以上の間隔をあけて2回目を接種することが望ましいとされています。
厚生労働省では、アストラゼネカ社のワクチンについて、2回目の接種時より1回目の接種後に副反応があらわれやすいとしています。
「感染症・予防接種ナビ」にも、新型コロナワクチンを接種された方の経験談が多数寄せられています。今回はアストラゼネカ社のワクチンを接種された方からの経験談が寄せられました。1回目の接種後に、副反応が強く出たとのことです。
埼玉県 らややさん(51歳) 接種したワクチン:アストラゼネカ社
8月の後半に1回目接種しました。アストラゼネカは1回目が強く出るそうです。
接種日の日中は注射した腕がなんとなく痛い感じで体調は普通でした。夜になって夕飯後、いつもより眠気と顔が熱いなと熱を測ってみると38.7℃出ていました。アセトアミノフェン500mgを1錠飲むと熱が下がり休みました。
2日目は朝からだるく午前中に38℃の熱が出ました。食欲はありませんでした。同じ解熱剤を1錠飲み36.7℃になりました。夜もだるくよく眠れませんでした。
3日目、日中はだるく微熱が出ました。頭痛がガンガンと強くなりたまらず、イブプロフェン系の頭痛薬を飲み治まりました。身体に力が入らない感じ脱力感がありました。
4日目、平熱にもどりました。脱力感がありました。今はなんとなく両手に力が入らない感じが残ってます。日常生活には問題ないです。腕の痛みと若干の腫れは4日目がピークでした。湿布を貼っていました。血栓予防に接種前から水分を、熱が出た時は喉がからからでたくさん水を飲みました。接種後は安静にしているのも大事だと思います。
アストラゼネカ社ワクチンの注意点
厚生労働省では、アストラゼネカ社のワクチン接種の副反応について「主な副反応は、注射した部分の痛み、頭痛、関節や筋肉の痛み、倦怠感、疲労、寒気、発熱等があります。なお、臨床試験では、これらの症状は2回目の接種時より1回目の接種時の方が、発現頻度が高い傾向が見られています」としています。
また、ごく稀ではあるものの、ワクチン接種後に血小板減少症を伴う血栓症、毛細血管漏出症候群、ギラン・バレー症候群などの脱髄疾患を発症した例が、海外で報告されています。そのため、接種後に次のような症状が起きた場合、すぐに医療機関を受診するようすすめています。
①持続する激しい頭痛、目のかすみ、息切れ、錯乱、けいれん、胸の痛み、足のやむくみや痛み、持続する腹痛、接種部位以外の内出血(あざ)などの症状。
なお、これらの症状の殆どは接種後28日以内に起きることが多く、また、2回目の接種後よりも1回目の接種後に起きることが多いです。
②手足のむくみ、低血圧などの症状。
③手足の力が入りにくいなどの運動障害、しびれなどの感覚障害、排尿・排便障害、目のかすみなどの視力障害。
接種前はじゅうぶんな睡眠をとり、接種後には発熱などの副反応がみられる場合がありますので、接種当日や翌日に無理をしないですむような予定をたてておきましょう。多くの副反応は、数日以内に症状が良くなりますが、気になる体調の変化や、数日以上、症状が良くならないようであれば、かかりつけ医や医療機関へ相談し、受診しましょう。
<おことわり>ご紹介する経験談は、あくまでも投稿者個人の症状や意見です。
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引用:厚生労働省「アストラゼネカ社の新型コロナワクチンについて」
文:感染症ニュース取材班