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新型コロナウイルス感染症の病原体検査には様々な方法が用いられていますが、それぞれの違いについて知っていますか。
今回は、よく耳にする新型コロナウイルスの検査について解説したいと思います。
PCR検査
PCR検査とは、検体中にウイルスの遺伝子が存在しているかどうかを確認する検査で、リアルタイムPCRや等温核酸増幅法などの方法が用いられています。リアルタイムPCRでは、ウイルス量の評価や変異株の検出ができるため、信頼性は他の検査よりも高いです。
抗原検査
PCR検査がウイルスの遺伝子を増幅して検出するのに対し、抗原検査はウイルスに対する抗体を用いて抗原(たんぱく質)を見つける検査です。抗原検査の利点としては、PCR検査に比べ、短時間で結果が出るということです。しかし、感度についてはPCR検査より低い場合があります。
抗体検査
抗体検査はウイルスを検出する検査ではなく、ウイルスに対する抗体の有無を調べる検査で、過去に感染したかどうかを知ることができます。あくまで感染歴を知る方法として用いられ、新型コロナウイルス感染症の病原体検査には活用されていません。
検査を受けるにあたって
検査の信頼性の高さから、PCR検査を受けるのが最も良いと思いますが、どの方法も検査時点での結果であり、将来の感染を防げるものではありません。
広島県の取り組み
広島県では、広島市と福山市に在住または勤務する人を対象に無料でPCR検査を行っています。期間は2021年5月16日までで、検査キットの配布は5月15日までとなっています。また、広島市においては、市内在住または勤務する人で、無症状の人を対象に、薬局にて無料でPCR検査を受けられます。期間は2021年5月31日までです。
これらは、発症していない無症状の人も含めて検査をすることで、感染拡大を防ごうとする取り組みだと思われます。広島県のように、無料で検査できる機会があるならば、受けてみるといいと思います。
【民間の検査機関で検査する際に注意すること】
・医師の判断が伴わない検査(PCR検査センターや検査キッド)で陽性だった場合は、必ずその旨を伝えた上で医療機関に相談してください。
・検査センター等での陽性例には「偽陽性(ぎようせい/実際は感染していないのに結果は陽性)」の場合も複数あるため注意が必要です。
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引用:広島県ホームページ
取材:大阪府済生会中津病院感染管理室室長 国立感染症研究所感染症疫学センター客員研究員 安井良則氏