2020/1/20~1/26(2020年第4週)のインフルエンザの1週間当たりの推定患者数は約617,000人となり、前週の値からやや増加しました。週明けの月曜日(1/27)の推定患者数は約124,000人と、前週の休日明け(1/20)の値(約144,000人)よりも減少している一方、インフルエンザの流行の中心となる5~14歳の年齢群のり患率は上昇が続いており、患者数は横ばい状態が続く可能性があります。
年齢群別情報
2019/9/2~9/8(2019年第36週)から2020/1/20~1/26(2020年第4週)まで累積の推定患者数は約5,478,000人であり、2019年10月1日現在の人口統計を元にした累積罹患率は4.34%でした。年齢群別での累積罹患率は5~9歳(19.03%)、10~14歳(13.22%)、0~4歳(10.70%)、15~19歳(4.75%)、40~49歳(4.74%)、30~39歳(4.68%)、20~29歳(3.22%)、50~59歳(3.03%)の順となっています。
ウイルスの型
国立感染症研究所感染症疫学センターの
病原微生物情報によると、今シーズンこれまでのインフルエンザ患者由来検体から検出されたインフルエンザウイルス(2,402検体解析)は、A/H1pdm が93.9%と最多であり、次いでA/H3(A香港)亜型、B型共に3.0%となっています。
1/20~1/26(2020年第4週)のインフルエンザの推定患者数は、前週からやや増加しました。例年であれば流行のピークを迎えつつある時期ですが、今シーズンはあまり患者数の増加をみないまま2月に入っていくと予想されます。まだインフルエンザの流行は継続しており、今後ともインフルエンザの患者発生状況には注意が必要です。
監修:大阪府済生会中津病院感染管理室室長 国立感染症研究所感染症疫学センター客員研究員 安井良則氏