2020/1/13~1/19(2020年第3週)のインフルエンザの1週間当たりの推定患者数は約600,000人となり、前週の値よりも減少しました。週明けの月曜日(1/20)の推定患者数は約144,000人と、前週の休日明け(1/14)の値(約162,000人)よりも減少している一方で、インフルエンザの流行の中心となる5~14歳の年齢群のり患率は上昇してきており、患者数は横ばい状態が続き、その後減少に転じる可能性もあります。今シーズンは例年と比べて流行の規模はそれほど大きくはならないと予想されます。
年齢群別情報
2019/9/2~9/8(2019年第36週)から2020/1/13~1/19(2020年第3週)まで累積の推定患者数は約4,861,000人であり、2019年10月1日現在の人口統計を元にした累積り患率は3.85%でした。年齢群別での累積り患率は5~9歳(16.75%)、10~14歳(11.52%)、0~4歳(9.51%)、40~49歳(4.25%)、30~39歳(4.19%)、15~19歳(4.15%)、20~29歳(2.90%)、50~59歳(2.71%)の順となっています。
ウイルスの型
国立感染症研究所感染症疫学センターの
病原微生物情報によると、今シーズンこれまでのインフルエンザ患者由来検体から検出されたインフルエンザウイルス(2,039検体解析)は、A/H1pdm が94.1%と最多であり、次いでA/H3(A香港)亜型3.5%、B型2.4%の順となっています。
2020/1/13~1/19(2020年第3週)のインフルエンザの推定患者数は前週よりも減少しました。今週、来週は例年であれば流行のピークを迎えつつある時期ですが、今シーズンはそれほど患者数は多くはならない可能性があります。しかしまだインフルエンザの流行は継続しており、今後ともインフルエンザの患者発生状況には注意が必要です。
監修:大阪府済生会中津病院感染管理室室長 国立感染症研究所感染症疫学センター客員研究員 安井良則氏