3/13までの1週間のインフルエンザの推定受診者数は約38万5000人となり、5週連続で減少が見られました。減少傾向が継続している一方で、B型インフルエンザの割合が増加しつつあります。今しばらくはインフルエンザの動向には注意が必要です。
流行のようす
薬局サーベイランスによると、2017年第10週(3月6日~3月13日)の全国のインフルエンザ推定受診患者数は384,619人となり、5週連続して減少が続いています。休日明けの月曜日(3月13日)の推定受診者数は82,102人と、6週連続して前週の月曜日の値よりも減少がみられており、第11週(3月13日~3月19日)も減少が続くと予想されます。
都道府県別情報
各都道府県別の一週間あたり推定受診者数をみると福井県、北海道、富山県、新潟県、山形県の順となっており、42都府県で前週よりも減少が見られました。
年齢別情報
今シーズン累積の推定患者数は9,778,772人であり、日本の人口推計値(2016年11月1日現在、1億2695万人)で換算すると、推定の累積罹患率は約7.70%となりました。
累積罹患率を年齢群別で比較すると5~9歳(26.58%、約141万人)、10~14歳(23.41%、約129万人)、0~4歳(16.83%、約87万人)、15~19歳(13.76%、約82万人)、30~39歳(7.23%、約110万人)、20~29歳(6.99%、約89万人)、40~49歳(6.39%、約121万人)、50~59歳(5.56%、約86万人)の順となっています。全ての年齢群で罹患率の減少が続いています。
ウイルスの型
国立感染症研究所によると、今シーズンこれまでのインフルエンザ患者由来検体から検出されたインフルエンザウイルスは、A/H3(A香港)亜型が92.0%と大半を占めており、次いでB型4.7%、A/H1pdm 3.3%の順となっています。直近の5週間をみるとB型の割合がやや増加しつつあります。
監修:大阪府済生会中津病院感染管理室室長 国立感染症研究所感染症疫学センター客員研究員 安井良則氏
更新:2017/3/14