2/26までのインフルエンザの推定受診者数は約63万2000人となり、3週連続で減少しました。今後も減少傾向は継続していきますが、その速度は緩やかとなり、インフルエンザB型の割合が増加してくるものと予想されます。今後ともインフルエンザの患者発生の推移には注意が必要です。
流行のようす
薬局サーベイランスによると、2017年第8週(2月20日~26日)の全国のインフルエンザ推定受診患者数は631,961人となり、3週連続して減少しました。休日明けの月曜日(2月27日)の推定受診者数は114,999人と4週連続して前週月曜日の値よりも減少がみられ、第9週(2月27日~3月5日)も更に減少が続くと予想されます。
都道府県別情報
各都道府県別の一週間あたり推定受診者数をみると、福井県、新潟県、富山県、長野県、大分県、秋田県、北海道の順となっています。新潟県と沖縄県を除く45都道府県で前週(第7週)よりも減少しました。
年齢別情報
今シーズン累積の推定患者数は8,910,550人であり、日本の人口推計値(2016年11月1日現在、1億2695万人)で換算すると、推定の累積罹患率は約7.02%となりました。
累積罹患率を年齢群別で比較すると5~9歳(23.80%、1,263,556人)、10~14歳(21.43%、1,178,791人)、0~4歳(15.17%、779,855人)、15~19歳(12.88%、770,193人)、30~39歳(6.59%、1,002,361人)、20~29歳(6.46%、820,672人)、40~49歳(5.84%、1,107,744人)、50~59歳(5.09%、782,303人)の順となっています。第8週は全ての年齢群で罹患率の減少が見られました。
ウイルスの型
国立感染症研究所によると、今シーズンこれまでのインフルエンザ患者由来検体から検出されたインフルエンザウイルスは、A/H3(A香港)亜型が92.2%と大半を占めており、次いでB型4.0%、A/H1pdm 3.8%の順となっています。
監修:大阪府済生会中津病院感染管理室室長 国立感染症研究所感染症疫学センター客員研究員 安井良則氏
更新:2017/2/28