2/12までの一週間あたりインフルエンザ推定受診者数は、前週よりも大きく減少しました。2月中旬以降も更に減少することが予想されます。
ピークは過ぎましたが、まだ流行は継続しています。今後ともインフルエンザの患者発生の推移には注意が必要です。
流行のようす
薬局サーベイランスによると、2017年第6週(2月6日~12日)の全国のインフルエンザ推定受診患者数は1,076,365人となり、第3週以降4週間連続して100万人を上回ったものの、前週の推定値(1,442,043人)よりも大きく減少しました。また、休日明けの月曜日(2月13日)の推定受診者数は222,721人と、2週間連続で前週の月曜日よりも大幅に減少し、第7週(2月13日~19日)の患者数は第6週よりも更に減少して100万人を下回るものと予想されます。
都道府県別情報
各都道府県別の一週間あたり推定受診者数をみると、福井県、北海道、富山県、大分県、鹿児島県、高知県、徳島県、奈良県、岐阜県、岡山県の順となっています。北海道、富山県を除く45都府県で前週よりも減少しました。
年齢別情報
今シーズン累積の推定患者数は7,392,572人であり、日本の人口推計値(2016年11月1日現在、1億2695万人)で換算すると、推定の累積罹患率は約5.82%となりました。
累積罹患率を年齢群別で比較すると5~9歳(19.30%、1,024,937人)、10~14歳(18.05%、992,886人)、0~4歳(12.13%、623,304人)、15~19歳(11.26%、673,401人)、20~29歳(5.56%、706,706人)、30~39歳(5.43%、826,039人)、40~49歳(4.89%、926,344人)、50~59歳(4.22%、648,791人)の順となっています。
全ての年齢群で前週よりも推定患者数が減少の一方で、19歳以下の累積罹患率は10%を上回り、5~14歳では20%近い値となっています。
ウイルスの型
国立感染症研究所によると、今シーズンこれまでのインフルエンザ患者由来検体から検出されたインフルエンザウイルスは、A/H3(A香港)亜型が91.6%と大半を占めており、次いでA/H1pdm 4.6%、B型3.8%の順となっています。
監修:大阪府済生会中津病院感染管理室室長 国立感染症研究所感染症疫学センター客員研究員 安井良則氏
更新:2017/2/14