感染性胃腸炎 全国的に報告数が増えています。現在冬のピークを迎えつつあり、注意が必要です。(第50週 12/7~12/13)
図.感染性胃腸炎(ノロウイルス感染症等)の流行曲線 2004年~2015年第50週(12/7~12/13)現在まで<br>監修:大阪府済生会中津病院感染管理室室長 国立感染症研究所感染症疫学センター客員研究員 安井良則氏
図.感染性胃腸炎(ノロウイルス感染症等)の流行曲線 2004年~2015年第50週(12/7~12/13)現在まで
監修:大阪府済生会中津病院感染管理室室長 国立感染症研究所感染症疫学センター客員研究員 安井良則氏
 第48週(11/23~11/29)以降、定点当たりの報告数は増加を続けています。第50週12/7~12/13)も増加し、定点当たりの報告数は10.14人となっています。

地域別情報

 2015年第50週の速報データによると、定点当たり報告数が最も多いのは大分県、次いで兵庫県、愛媛県、東京都、神奈川県となっています。

※以下ノロウイルス感染症について

症状

 はき気、おう吐及び下痢です。通常は便に血液は混じらず、あまり高い熱とならないことが多いです。感染してから発病するまでの潜伏期間は1~2日と他の感染症と比べて短い方で、症状の続く期間も数時間~数日(平均1~2日)と比較的短期間です。

治療

 対症療法が中心となります。特に脱水を防ぐための水分補給が大切です。

予防

 ノロウイルスにはワクチンもなく感染を防ぐことは簡単ではありませんが、最も重要な予防方法は手洗いです。帰宅時、食事前、調理や配膳の際には必ず流水・石けんによる手洗いを行ってください。衣服や物品、おう吐物を洗い流した場所の消毒は塩素系の消毒剤や家庭用漂白剤(濃度は200~1000ppm、家庭用漂白剤の場合は約50~200倍程度に薄めて)を使用してください。
※この消毒剤を使って手指等の消毒をすることは絶対にやめてください。

ノロウイルス感染症について詳しく見る

監修:大阪府済生会中津病院感染管理室室長 国立感染症研究所感染症疫学センター客員研究員 安井良則氏
更新:2015/12/24

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