インフルエンザ患者発生数の減少はゆるやかに。B型の割合は増加。
薬局サーベイランスによるインフルエンザ全国の推定患者数
薬局サーベイランスによるインフルエンザ全国の推定患者数

流行のようす

 薬局サーベイランスによると、2015年第11週(3/9~3/15)の推定患者数は、131,634(約13万人)となり、第5週(1/26~2/1)以降7週連続して減少が続いています。

都道府県別情報

 各都道府県のインフルエンザの流行の指標である第11週の人口1万人当たりの1週間の推定受診者数は、高知県、北海道、大分県、青森県、富山県、石川県、長野県、新潟県、鹿児島県の順となっています。全体的には減少傾向が続いていますが、12道県では前週よりも増加が認められています。

今週の予想

 第12週に入った休日明けの3月16日(月)の推定患者数は30,633人と、第11週の月曜日の推定値(約32,000人)よりも次第に減少しており、第12週は第11週の推定値と比べて次第に減少か、もしくは横ばい傾向となると予想されます。

ウイルスの型

 国立感染症研究所によると、これまでのインフルエンザ患者由来検体から検出されたインフルエンザウイルスは大半がA/H3(A香港)亜型である状態が続いていますが、週別ではB型の検出割合が増加しつつあります。

今シーズンインフルエンザの流行

 2015年の第2~4週と大きな流行状態が続いた後、第5~11週の推定患者数は継続的に減少してきました。一方、減少はゆるやかになってきており、3月中旬である第12週は前週よりも次第に減少、もしくは横ばいとなると予想されますが、その後は全国の学校の春季休暇の影響を受けて再び減少傾向が強くなるものと考えられます。

 なお、2014年9月1日以降の今シーズンのインフルエンザの累積の推定患者数は2015年3月16日までで約903万人となっています。

監修:大阪府済生会中津病院感染管理室室長 国立感染症研究所感染症疫学センター客員研究員 安井良則氏
更新:2015/3/17

関連記事


RECOMMEND