インフルエンザ患者発生数は減少続いているが、流行の継続は注意必要
薬局サーベイランスによるインフルエンザ全国の推定患者数
薬局サーベイランスによるインフルエンザ全国の推定患者数

流行のようす

 薬局サーベイランスによると、2015年第8週(2/16~2/22)の推定患者数は、282,785(約28万人)となり、第5週(1/26~2/1)以降4週連続して減少が続いています。

都道府県別情報

 各都道府県のインフルエンザの流行の指標である第8週の人口1万人当たりの1週間の推定受診者数は、福井県、大分県、富山県、北海道、新潟県、広島県の順となっています。

年齢別情報

 第8週の推定患者数は5~9歳、10~14歳、30歳代・40歳代、0~4歳の順となっており、全ての年齢群で減少が続いています。

 一方、第9週に入った休日明けの2月23日(月)の推定患者数は53,528人と第8週の月曜日(約74,000人)よりも減少しており、第9週もインフルエンザの推定患者数は減少が続いていくものと推察されます。

ウイルスの型

 国立感染症研究所によると、これまでのインフルエンザ患者由来検体から検出されたインフルエンザウイルスは大半がA/H3(A香港)亜型である状態が続いています。

今シーズンインフルエンザの流行

 2015年の第2~4週と大きな流行状態が続いた後、第5~8週の推定患者数は速やかに減少し、第9週も減少が続くものと予想されます。しかし、今後はB型インフルエンザを中心とした流行がまだ継続する可能性があり、しばらくはインフルエンザの流行に注意する必要があります。

 なお、2014年9月1日以降の今シーズンのインフルエンザの累積の推定患者数は2015年2月24日までで約857万人となっています。

監修:大阪府済生会中津病院感染管理室室長 国立感染症研究所感染症疫学センター客員研究員 安井良則氏
更新:2015/2/25

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