インフルエンザ過去3シーズンの流行のピークに匹敵 厳重な注意
薬局サーベイランスによるインフルエンザ全国の推定患者数
薬局サーベイランスによるインフルエンザ全国の推定患者数
 薬局サーベイランスによると、12月30日〜1月4日の1週間のインフルエンザの推計受診患者数は、519,424人(約52万人)と前週の値887,980人を大きく下回りましたが、これは多くの医療機関が年末・年始で休診し、受診のためのアクセスが普段よりも困難であったことも関係していると考えられます。

 一方で、過去3シーズンの同時期にあたる各シーズンの第1週の推計受診患者数よりもかなり多くなっていて(3.7〜10.8倍)、今シーズンのインフルエンザの流行規模は例年の同時期を大きく上回った状態が継続しています。

 年末・年始の連休明けの1月5日(月)の推計受診患者数は、271,919人(約27万人)と過去3シーズンのインフルエンザの流行のピークの週(2012年第5週、2013年第4週、2014年第5週)の最も患者数の多い休日明けの月曜日の値にほぼ匹敵していて、第2週は例年のインフルエンザの流行のピークに近い流行規模となる可能性が高いです。

 各都道府県のインフルエンザの流行の指標である人口1万人当たりの1週間の推計受診者数は、第1週は大半の都道府県で前週よりも減少がみられていますが、群馬県、福井県、山梨県、長野県、岐阜県、岡山県、広島県、山口県、徳島県、佐賀県、熊本県、宮崎県、鹿児島県では、増加が見られています。12月中は大都市圏を中心とした流行でしたが、冬季休暇中の帰省や旅行等の人口の移動により、インフルエンザウイルスが全国的に拡散しているものと考えられます。

 国立感染症研究所によると、これまでのインフルエンザ患者由来検体から検出されたインフルエンザウイルスは大半が、A香港型(A/H3亜型)である状態が続いています。

 2015年第2週のインフルエンザの流行規模は、過去3シーズンの流行のピーク時に匹敵する大きなものとなる可能性がありますが、学校・幼稚園等の小児の集団生活施設が再開することによって、今後更に流行が拡大していくことが予想されます。インフルエンザの流行の推移には厳重な注意が必要です。

監修:大阪府済生会中津病院感染管理室室長 国立感染症研究所感染症疫学センター客員研究員 安井良則氏
更新:2015/1/6

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