#3 8月18日放送 「ワクチンで感染症を防ごう パート1」



<ワクチンのある感染症と、無い感染症>

--今年、世界中で流行した、新型コロナウイルス感染症。
感染拡大の理由の一つに、予防のためのワクチンがまだ実用化されていないことがありました。

--ワクチンとは、感染症を起こす病原体を、弱毒化したもので、接種すると、体内に免疫を作ることができ、感染症を予防することができます。



【岡部先生インタビュー「ワクチンで予防できる感染症」】

「身近な病気で言えばインフルエンザ、はしか、風しん、水ぼうそう、ワクチンで予防できる感染症は結構たくさんあります。特に子供さんたちの方が多いんですけれども、ある一定の決められた期間、国で決めている「定期接種」というふうになりますので、これは費用的にかかりません。」



<風しんの問題>

--風しんは昨年から今年にかけて、6年ぶりに流行しています。
その理由の一つに、大人の男性の感染があります。



【岡部先生インタビュー「大人の男性と風しん」】

「特に30代から40代の男性ですね、ワクチンを受けていないまま大きくなった大人の方が多いんですけれども・・・」



--風しんは妊娠初期の女性がかかると、おなかの中の赤ちゃんが風しんに感染し、 難聴や心疾患、発達の遅れなど、「先天性風しん症候群」になるおそれがあります。



【岡部先生インタビュー「大人の男性の風しんワクチン定期接種」】

「そこで、今は1962年の4月2日から1979年の4月1日の間に生まれた男性に対して、まず抗体の検査をやって、抗体が不十分だという方には「風しんワクチン」を接種 しましょうということを、無料で行っております。すでにお住まいの市区町村からクーポン券が郵送されているのではないかと思いますので、詳しくそれぞれ、各自治体、あるいは医療機関にお問い合わせください)」


<風しんの予防にはワクチン接種が有効>

--風しんのワクチンを接種すると、1回の接種でおよそ95%、2回の接種でおよそ99%の人が免疫を獲得することができます。

--「正しく怖がり、正しく予防する」。
感染症の正しい知識を得て予防し、健康な毎日を送りましょう。

出演:川崎市健康安全研究所 岡部信彦所長
協力:国立感染症研究所 感染症疫学センター第三室室長 多屋馨子氏
更新:2020/8/26