EPISODE-7 教えて多屋先生!



--2018~19年の風しんの流行

-- 今、風しんが流行しています。 2018年の風しん患者の累積報告数は 2900人以上。

2008年の全数届け出開始以降では、2番目に多い患者数です。2019年も風しんの流行は続くと考えられています。



--パパとママ

ママ「この冬の風しんの流行は、心配だわ」

パパ「これから生まれてくる子どもたちが 先天性風しん症候群にならないか、心配だね」

ママ「いったいどうすればいいのかしら?」

ワクチンくん「そんな時は、多屋先生に聞いてみるといいよ」

パパ、ママ「多屋先生?」



多屋先生(実写)
「はい、国立感染症研究所の多屋です。私がお答えいたします」



--多屋先生インタビュー(実写)

-- 風しんの抗体があるかどうかわかりません。 すぐにワクチン接種をした方がいいのでしょうか?

多屋先生 「風しんに対する抗体は血液検査でわかります。医療機関であればどこで も抗体検査はできますので、医療機関を受診して風しんの抗体を持っているかどうか知りたいというふうにおっしゃられれば、検査していただくことが 可能です。もちろん抗体検査を受けずに、ワクチンを受けるということは子どもたちは みんなやっていることですので、医学的には何も問題はありません。ただ、今ワクチンの数がそれほど十分にあるわけではないので、まず、抗体検 査を受けて、(抗体の値が)低いとわかった方にワクチンを受けていただこ うということになっています」



--風しんの予防接種 最新情報

-- 現在も多くの自治体で無料の風しんの抗体検査や MRワクチン接種の公費助成を行っています。詳しくはお住まいの自治体にお問い合わせください。

-- また、厚生労働省は2019年から約3年間、これまで風しんの定期接種を受ける機会がなかった 昭和37年4月2日生まれから 昭和54年4月1日生まれの男性を対象に、風しんの抗体検査を前提に、定期接種を行うこととしました。

多屋先生 「30代後半から50代前半の男性は、5人に1人が風しんの抗体を持って いません。まず、30代から50代の男性がご自身の抗体の有無を知って いただいて、少ないとわかった場合は、ワクチンを受けて、予防に努めて おいてほしいと思います。それがひいては、風しんの流行を抑制すること に繋がり、妊婦さんが風疹ウイルスに感染することを予防することにもつ ながると考えています」

出演:国立病院機構横浜医療センター産婦人科部長 奥田 美加氏
協力:国立感染症研究所 感染症疫学センター第三室長 多屋 馨子氏
協力:田辺三菱製薬、制作協力:日テレアックスオン、製作著作:広島テレビ
更新:2019/1/27