【3月に注意してほしい感染症!】RSウイルス感染症堅調に増加 伝染性紅斑(りんご病)は増加の予測 医師「麻しんの患者発生状況を注視。3月以降も注意」
RS経験談 0歳 新潟県
0歳(11ヶ月)女児です。保育園等には通っていませんが、兄(5歳)の保育園のクラスで咳風邪が流行っており、発症の数日前から兄も少し咳が出ていました。(兄は他症状なし)
1日目
朝元気に起床。毎日の日課で兄と一緒に検温すると38.0℃。他症状はなく、食欲も元気もある。たまに熱がこもることがあるので、様子見。日中もとても元気にしているが、37度後半。16時頃、39.0℃。顔つきも熱っぽい。これは病気だ!とようやく確信。しかし、夕飯時には、また元気になり、37度後半に。夕飯も完食し、その後もそれ以上熱が上がることはなく良眠。
2日目
朝の検温は37.2℃。一応平熱の範囲だが、朝一で小児科受診。インフル、コロナ、RS、ヒトメタの検査をした結果、RSが陽性となる。おそらく兄のクラスで流行っているのがRSなのではないかとのこと。熱はこれからまた上がったり下がったりするだろうと言われる。鼻水と痰に効く薬と座薬が処方される。5日目になっても高熱が続き、咳が酷くなるようなら再受診するように言われる。その後、日中は37度台で元気に過ごすが、やはり夕方に38度台。しかし寝る前にはやはり37度台に戻る。鼻水、咳はほとんど出ていない。相変わらず食欲旺盛。
3日目
朝は37度台前半。サラサラした鼻水が出始める。いつものように日中は元気に過ごし、夕方38度台。そして、寝る前に37度台。食欲あり。座薬を入れるほどの高熱でもなく、そのまま就寝。前日まではよく寝ていたが、鼻がつまり出したため寝付きが悪くなる。
4日目
朝は36度台。お、ついに治るか?と期待するも、やはり昼過ぎに38度台。鼻水多量。吸っても吸っても出てくる。午後から咳が出始める。寝る前にも38度台前半の熱。が、座薬を入れるほどではないのでそのまま就寝。鼻水&咳で、寝付きの悪さは激化。
5日目
朝から37度台後半。医者が言っていた5日目だが、再受診を迷う。熱は続いているが高熱がずっと出ているわけではないし、本人も元気に遊んでおり食欲もある。咳は酷くなっていると言えば酷くなっているが、呼吸が変な様子はなく、ゼイゼイもしていない。(それよりも鼻水がすごい)。午前の受診は見送り、様子見。昼寝明けに熱が高ければ受診しようと思ったが、昼寝明けは37度だったため午後も見送り。しかし、夕方になり37度後半になる。
やはり医者に行くべきだったか!?と思ったが、その後熱が上がることはなく、咳も鼻水も少し落ち着く。夜間もまあまあよく眠れていた。
6日目
朝の検温で36.6度。鼻水はネバネバの黄色になり、咳はだいぶ落ち着いた。
(鼻水が喉に下がってくると咳き込む感じ)。鼻水の量は多いものの1日をとおして36度台をキープ。
本日7日目、相変わらず鼻水は出ていますが熱&咳は落ち着きました。
幸い重症化はせず、高熱も出ませんでしたが、微熱(?)が出たり下がったりして長く続いたのが心配でした。また、本人はずっと元気だったので、6日間家にひきこもることに飽きていたようでした。食欲が落ちなかったのはありがたかったです。参考になるかわかりませんが…。初感染では比較的軽症な経過だと思います。(5歳の兄はもっと重症でした)
感染症に詳しい医師は…
感染症に詳しい大阪府済生会中津病院院長補佐感染管理室室長の安井良則医師は「RSウイルス感染症は、例年ならば春頃から患者数が増加していましたが、今年は立ち上がりが早く、年明けから着実に増加しています。私の勤務先の小児科でも、RSウイルス感染症で入院が必要なお子さんが、年明けから数人出ています。乳幼児がかかると、症状が急激に悪化し、呼吸困難など重症化するおそれがあるので、早めに医療機関を受診することをお勧めします。今回、お寄せ頂いた経験談ですが、症状は、そこまで重くなかったようですが、保護者の方は、気が気でなかったと思います。RSウイルス感染症は、初感染のお子さんが発症すると、中には肺炎や細気管支炎になることもあります。また、乳児期にRSウイルス感染症に罹患することで、ぜん息を発症するきっかけになることもあります。直接診察した訳では無いので、分からないこともありますが、かかりつけの小児科医さんも、適切な対応と診察をしてくださっていると感じました。お子さんの症状が落ち着いてきたら、保護者の方も、ゆっくりお休み頂ければと思います」としています。RSウイルス感染症とは?
RSウイルス感染症は、RS(respiratory syncytial)ウイルスを病原体とする、乳幼児に多く認められる急性呼吸器感染症です。主な感染経路は、患者の咳やくしゃみなどによる飛沫感染と、ウイルスが付着した手指や物品等を介した接触感染です。生後1歳までに50%以上の人が、2歳までにほぼ100%の人が1度は感染し、何度も感染するとされています。初感染の場合は発熱、鼻汁などの上気道症状が出現し、うち約20〜30%で気管支炎や肺炎などの下気道症状が出現するとされています。乳幼児のおける肺炎の約50%、細気管支炎の約50〜90%の原因がRSウイルス感染症と考えられています。RSウイルス感染症には特効薬はありません。治療は基本的には対症療法(酸素投与、点滴、呼吸管理など症状を和らげる治療)を行います。RSウイルス感染症は、どのように感染するの?
RSウイルスは主に接触感染と飛沫感染で感染が広がります。接触感染は、RSウイルスに感染している人との直接の接触や、感染者が触れたことにより、ウイルスがついた手指や物品(ドアノブ、手すり、スイッチ、机、椅子、おもちゃ、コップなど)を触ったり、舐めたりすることで感染することを言います。また、飛沫感染は、RSウイルスに感染している人が咳やくしゃみ、あるいは会話などをした際に口から飛び散るしぶきを浴びて、吸い込むことに感染することを言います。安井医師「RSウイルスは生涯に何度も感染しますが、大人にとっては軽い風邪のような症状であっても、特に、初感染の乳幼児にとっては命に関わることもある感染症です。保護者や兄弟などが風邪のような症状がある時には、乳幼児になるべく近寄らないようにすることも大切です。また、乳幼児がRSウイルスに感染すると急激に症状が悪化することがあるので、こまめに様子を見る必要があります」
生後1か月未満の乳児は、特に注意を
感染による重症化リスクが高いのは、基礎疾患を有する小児(特に早産児や生後24か月以下で心臓や肺に基礎疾患が有る小児、神経・筋疾患やあるいは免疫不全の基礎疾患を有する小児等)や、生後6か月以内の乳児です。特に生後1か月未満の乳児がRSウイルスに感染した場合は、非定型的な症状を呈するために診断が困難な場合があり、突然死につながる無呼吸発作を起こすことがあるので注意が必要です。医療機関への受診の目安は?
機嫌がよく、辛そうでなければ、慌てずに様子を見たり、かかりつけ医に相談してください。ただし、呼吸が苦しそう、食事や水分摂取ができない時は医療機関への受診をご検討ください。
引用
国立感染症研究所:感染症発生動向調査週報2025年第8週、IDWR2024年第15号〈注目すべき感染症〉RSウイルス感染症
厚生労働省HP:RSウイルス感染症Q&A(令和6年5月31日改訂)
取材
大阪府済生会中津病院院長補佐感染管理室室長 安井良則氏
国立感染症研究所:感染症発生動向調査週報2025年第8週、IDWR2024年第15号〈注目すべき感染症〉RSウイルス感染症
厚生労働省HP:RSウイルス感染症Q&A(令和6年5月31日改訂)
取材
大阪府済生会中津病院院長補佐感染管理室室長 安井良則氏