【2025年】1月に注意してほしい感染症!新型コロナ変異株XEC流行に注意 医師「社会の一部からの声に惑わされるべきではない」 インフルエンザ冬休み明けの動向要注意
感染症に詳しい医師は…
感染症に詳しい大阪府済生会中津病院院長補佐感染管理室室長の安井良則医師は「発表されたインフルエンザのデータは12月下旬にかけてのデータです。翌週以降は、保育園・幼稚園・学校等が冬休み期間に入るため、各地で、どのような動向になるか予測が難しいところです。しかし、私の勤務先のある大阪府の翌52週データでは、定点当たりの報告数が60を超え、過去10年で最多となっています。1月以降の予測ですが、2025年第1週定点データは、年末年始の暦の関係で、多くの医療機関が休診しているため、いったん下がったように見えるデータが出てくると考えています。第1週でも増加している感染症は、第2週以降も伸びてくる可能性があります。今後の動向を注視したいと考えています」としています。インフルエンザとは?
インフルエンザは、インフルエンザウイルスに感染することによって起こる感染症です。A型、またはB型インフルエンザウイルスの感染を受けてから1〜3日間ほどの潜伏期間のあと、38℃以上の発熱、頭痛、関節痛、筋肉痛、全身倦怠感などの症状が比較的急速に現れるのが特徴で、あわせて普通の風邪と同じように、ノドの痛み、鼻汁、咳などの症状も見られますが、風邪よりも全身症状が強いとされています。子どもではまれに急性脳症を、高齢の方や免疫力の低下している方では、二次性の肺炎を伴うなど、重症になることがあります。合併症にも注意が必要です。インフルエンザにかからないために
インフルエンザを予防する有効な方法は次のようなものがあります。・外出後の手洗い
流水・石けんによる手洗いは、手指など体についたインフルエンザウイルスを物理的に除去するために有効な方法です。
・適度な湿度の保持
空気が乾燥すると、気道粘膜の防御機能が低下し、インフルエンザにかかりやすくなります。特に乾燥しやすい室内では、加湿器などを使って適度な湿度(50〜60%)を保つことも効果的です。
・十分な休養とバランスのとれた栄養摂取
体の抵抗力を高めるためには、十分な休養とバランスのとれた栄養摂取が効果的です。
・人混みや繁華街への外出を控える
やむを得ず人混みに入る可能性がある場合は、防御のために不織布製マスクの着用しましょう。
・室内をこまめに換気する
常時換気設備がない場合は、定期的に窓を開けましょう。対角線上にあるドアや窓を2か所開放すると、効果的な換気ができます。
・ワクチンの接種
ワクチンの効果があらわれるのは接種から2週間程度かかりますが、年末年始の流行に備え、接種がまだの方は、ご検討をお願いします。インフルエンザワクチンは感染後に発症する可能性を低減させる効果と、発症した場合の重症化防止に有効と報告されています。
引用
厚生労働省:「インフルエンザの発生状況について」令和6年第51週、令和6年度インフルエンザQ&A
取材
大阪府済生会中津病院院長補佐感染管理室室長 安井良則氏
厚生労働省:「インフルエンザの発生状況について」令和6年第51週、令和6年度インフルエンザQ&A
取材
大阪府済生会中津病院院長補佐感染管理室室長 安井良則氏