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流行地域は注意 流行地域は注意
厚生労働省が2024年1月26日に発表した2024年第3週(1/15-1/21)の「新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の発生状況等について」によると、全国の定点当たり報告数は12.23。前週(1/8-1/15)の8.96と比べて、およそ1.36倍増えています。新型コロナウイルス感染症の患者報告数の増加は、9週連続となっています。都道府県別では、千葉県16.03・茨城県18.33・栃木県16.64・群馬県14.88・埼玉県14.50・福島県18.99・愛知県17.33・三重県15.76・大分県17.16と、関東・東海・九州で多くの患者数が報告されています。
また、同日に発表された「インフルエンザの発生状況について」によると、2024年第3週(1/15-1/21)のインフルエンザの定点報告数は、17.72。12.99。前週(1/8-1/14)の12.99から、増加しています。現状について、感染症に詳しい医師に聞きました。

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感染症に詳しい医師は…

感染症に詳しい大阪府済生会中津病院院長補佐感染管理室室長の安井良則医師は、「第3週から、実診療日数も、通常通りに戻っています。新型コロナもインフルエンザも、まずは、当週の患者報告数を基準にして、今後の見極めをしていくべきだと考えています。私自身、新型コロナウイルス感染症の患者を多く診察していますが、来院者は、着実に増えています。症状としては主に39℃前後の高熱、ノドの痛みで、咳や頭痛、倦怠感なども現れます。流行当初に言われていた味覚障害、嗅覚障害を訴える方は減っている印象ですが、高熱が出ると高齢の方や基礎疾患がある方は特に体力の消耗が激しく、その後の生活に影響があると思います。依然として新型コロナウイルス感染症は、甘くみてはいけない、警戒すべき感染症であると考えています。高齢者・基礎疾患のある方は、注意してください」としています。

インフルエンザ症状と対策

インフルエンザは、1~4日間の潜伏期間を経て、突然に発熱(38℃以上の高熱)、頭痛、全身倦怠感、筋肉痛・関節痛などが出現し、鼻水・咳などの呼吸器症状がこれに続きます。通常は1週間前後の経過で軽快するが、いわゆる「かぜ」と比べて全身症状が強いのが特徴です。くしゃみ、咳、会話等で口から発する飛沫による飛沫感染が主な感染経路です。他に接触感染もあるといわれています。飛沫感染対策として、咳エチケット。接触感染対策としての手洗いの徹底が重要であると考えられますが、たとえインフルエンザウイルスに感染しても、全く無症状の不顕性感染例や臨床的にはインフルエンザとは診断し難い軽症例が存在します。これらのことから、特にヒト-ヒト間の距離が短く、濃厚な接触機会の多い学校、幼稚園、保育園等の小児の集団生活施設では、インフルエンザの集団発生をコントロールすることは、困難であると思われます。

新型コロナウイルス感染症とは

新型コロナウイルス感染症は、発熱・鼻水・のどの痛み・咳などといった、風邪のような症状から始まります。また、頭痛や強い倦怠感などが良く見られる症状です。下痢や味覚・嗅覚障害を伴うことも少なくはありません。感染者の口や鼻から、咳、くしゃみ、会話等のときに排出される、ウイルスを含む飛沫又はエアロゾルと呼ばれる更に小さな水分を含んだ状態の粒子を吸入するか、感染者の目や鼻、口に直接的に接触することにより感染します。一般的には1メートル以内の近接した環境において感染しますが、エアロゾルは1メートルを超えて空気中にとどまりうることから、長時間滞在しがちな、換気が不じゅうぶんであったり、混雑した室内では、感染が拡大するリスクがあることが知られています。最も重要な対策は、咳エチケットと手洗い・アルコール消毒など手指衛生を徹底することです。手洗いが大切な理由は、ドアノブや電車のつり革など様々なものに触れることにより、自分の手にもウイルスが付着している可能性があるからです。外出先からの帰宅時や調理の前後、食事前などこまめに手を洗いましょう。また、感染拡大を防ぐため、人と人との距離を保つことが重要です。

引用
厚生労働省「新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の発生状況等について」「インフルエンザの発生状況について」令和6年第3週、インフルエンザQ&A、新型コロナウイルスに関するQ&A
取材
大阪府済生会中津病院院長補佐感染管理室室長 安井良則氏