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厚生労働省が9月22日に発表した2023年第38週(9/18-24)の「新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の発生状況等について」によると、全国の定点当たり報告数は11.01。前週の17.54から、大きく減少しました。全ての都道府県で、減少に転じています。現状について、感染症の専門医に聞きました。
【2023年】10月に注意してほしい感染症! 専門医が予測「インフルエンザ流行加速の可能性 コロナは減少するか見極め必要 季節外れの流行のアデノウイルス感染症も…」 要注意は梅毒
感染症の専門医は…
感染症の専門医で、大阪府済生会中津病院の安井良則医師は「新型コロナウイルス感染症は、3週連続の減少となりました。いったんピークアウトと読んでも問題無いでしょう。先々週辺りから、患者数増加の勢いが弱まり、ピークアウトの兆候が見え始めていました。しかし、定点で10を超えていると言うことは、まだ多くの患者報告があると言うことです。気を緩めず、引き続き、注意が必要です。」としています。感染経路
新型コロナウイルスは感染者の口や鼻から、咳・くしゃみ、会話などのときに排出されるウイルスを含む飛沫、またはエアロゾルと呼ばれる更に小さな水分を含んだ状態の粒子を吸入するか、感染者の目や鼻、口に直接的に接触することにより感染します。一般的には1メートル以内の近接した環境において感染しますが、エアロゾルは1メートルを超えて空気中にとどまりうることから、長時間滞在しがちな、換気が不充分であったり、混雑した室内では、感染が拡大するリスクがあることが知られています。発熱や咳などの症状がある場合は?
発熱や咳など体調に異変を感じたら、まず抗原定性検査キット(医療用または一般用検査キットとして国が承認したもの)でセルフチェックし、陽性の場合は、一定期間は外出を控えることが推奨されます。体調が悪化した時などは、自治体が設置する新型コロナ相談窓口まで速やかに相談してください。65歳以上の方や基礎疾患(糖尿病、心不全、呼吸器疾患など)がある方や透析を受けている方、免疫抑制剤や抗がん剤などを用いている方など重症化リスクを有している方、お子さんや妊娠している方などは、外来対応医療機関を受診してください。他人にうつすリスクは?
新型コロナウイルス感染症では、鼻やのどからのウイルスの排出期間の長さに個人差がありますが、発症2日前から発症後7〜10日間は感染性のウイルスを排出していると言われています。発症後3日間は、感染性ウイルスの平均的な排出量が非常に多く、5日間経過後は大きく減少することから、特に発症後5日間が他人に感染させるリスクが高いことに注意してください。家族が感染症にかかったらどうすれば?
家族や同居している方が新型コロナ感染症にかかったら、可能であれば部屋を分け、感染された家族の世話はできるだけ限られた方で行うことなどに注意して下さい。そのうえで、外出する場合は、新型コロナにかかった方の発症日を0日として、特に5日間は自身の体調に注意してください。7日目までは発症する可能性があります。
取材
大阪府済生会中津病院感染管理室室長 安井良則氏
大阪府済生会中津病院感染管理室室長 安井良則氏