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ワクチン接種から抗体価上昇までタイムラグが ワクチン接種から抗体価上昇までタイムラグが
 厚生労働省の2023年2月10日発表の資料によると、2023年第5週(1/30-2/5)のインフルエンザ定点辺りの報告数は、全国で12.66人。前週の10.36人から、およそ1.22倍となりました。

 都道府県別にみると、警報が続く沖縄で47.18人。大阪29.91人・福岡は24.30人となりました。

 九州・近畿を中心とした、西日本地域では依然、高いレベルとなっています。

 学級閉鎖がされるケースなども、引き続き増えています。

 お子さんの間での流行も、引き続き注意が必要です。

 厚生労働省は、「季節性インフルエンザワクチンでは、これまでの研究から、ワクチンの予防効果が期待できるのは、接種した2週後(13歳未満のお子さんの場合は2回接種した後)から5カ月程度と考えられる」としています。

 ワクチンを接種したとしても、その予防効果が現れるまでは、2週間程度かかります。

 今からでも、ワクチンを接種すべきかどうか、感染症の専門医に伺いました。

感染症の専門医は…

 感染症の専門医で大阪府済生会中津病院の安井良則医師は「コロナ流行前の統計では、インフルエンザの流行のピークは、例年第4週から第5週辺りが、流行のピークになっていました。しかし、3シーズンぶりの流行と言うこともあり、患者数がどこまで伸びるのか・いつがピークになるのかに関しては予測が難しいです。一方、今から、ワクチン接種をしたとしても、抗体価が上がるまでに時間がかかるので、ワクチンの効果が現れるころには、既に流行が下火になっている可能性もあります。」としています。

引用 厚生労働省 新型インフルエンザワクチン接種事業(平成22年度)に関するQ&A
インフルエンザワクチンの効果はどのくらい持続しますか?(問14)
取材
大阪府済生会中津病院感染管理室室長 国立感染症研究所感染症疫学センター客員研究員 安井良則氏