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13歳未満は、2回接種を 13歳未満は、2回接種を
 インフルエンザの患者報告数は、低調な状態が続いていますが、大阪府では学級閉鎖されるケースも出始めています。

 大阪府感染症情報センターのインフルエンザ施設別発生状況によると、2022/23シーズン第8報(10/24~ 10/30)によると、中学校1・幼稚園1の計2校で、学級閉鎖の報告がありました。

 インフルエンザは、38℃以上の発熱・頭痛・関節痛・筋肉痛・全身の倦怠感などが急速に現れるほか、普通の風邪と同様、のどの痛み・咳等の症状もみられます。

 普通の風邪については、実用化されたワクチンはないものの、インフルエンザには、ワクチンがあります。

 国内で使用されている不活化ワクチンについては、感染を完全に防ぐ効果はありませんが、発病を一定程度予防することや、発病後の重症化や死亡を予防することについて、一定の効果があるとされています。

 接種回数は、13歳以上は原則1回。13歳未満は、2回接種となっています。

 13歳未満は、なぜ2回の接種が必要なのか、感染症の専門医に伺いました。

感染症の専門医は…

 感染症の専門医で、大阪府済生会中津病院の安井良則医師は、「13歳未満の方に、インフルエンザワクチンの2回接種が必要な理由は、1回の接種では、大人と比べて、抗体価の上昇が少ないためです。そのため、1回の接種でやめてしまうと、せっかくのワクチンの効果が低いままとなってしまいます。2回目の接種では、抗体価が上がるため、やはり2回の接種が必要と考えます。インフルエンザは、ときに肺炎やインフルエンザ脳症などの症状を引き起こすケースもあるので、小さなお子さんは、特に注意が必要です。2回の接種は、費用面や2週間以上の期間を空けて医療機関に行くことで、時間的な負担もあると思いますが、ぜひ、接種を検討して頂きたいです。」としています。

まとめ

 2019/20シーズンから目立った流行がみられないインフルエンザ。

 小さいお子さんは、ワクチン接種に加えて、周りのひとたちが、マスク着用・手指衛生・流行期に人が集まる場所を避けることなどを徹底し、感染から守ってあげることが大切です。

引用
厚生労働省: 「インフルエンザQ&A」
取材
大阪府済生会中津病院感染管理室室長 国立感染症研究所感染症疫学センター客員研究員 安井良則氏