基本的な感染対策の徹底を 基本的な感染対策の徹底を
 全国の新型コロナウイルス感染症の新規感染者数は、8月10日~16日で10万人あたりおよそ1,055人。

 お盆が明けてからも感染拡大は、なお続いています。

 現在、流行の中心となっているのは、オミクロン株の派生型のBA5ですが、東京・大阪・兵庫・愛媛などで、新たな変異株「BA2.75」の検出も相次いでいます。

専門家から提出されたデータでは…

 2022年8月3日に開かれた厚生労働省のアドバイザリーボードで、京都大学の西浦博教授は、「BA2.75」の実効再生産数(1人の感染者が平均で何人に感染させるかを示す指標)について、BA2の1.36倍とのデータを示しています。

 また、流行中の「BA5」は、BA2の1.19倍とのデータも併せて示されているため、 「BA2.75」に関しては、BA5と比べ、感染力がより高い可能性があります。

感染症の専門医は

 感染症の専門医で、大阪府済生会中津病院の安井良則医師は、「BA2の亜系統のBA2.75は、2022年6月にインドで初めて報告されました。その他英国、ドイツ、米国、カナダ、オーストラリア、ニュージーランド、日本などでも検出されていますが、世界的な流行には至っていません。感染力がかなり強いと言うデータもありますが、現在は、諸外国も含めて、データを収集・分析している段階なので、何とも言えません。今後の感染動向などを引き続き注視する必要があります。私たちは、必要以上に恐れることなく、これまで行ってきた、こまめな室内での換気・マスク着用など、基本的な感染対策を継続しましょう。」としています。

BA2.75の症状は…

 神戸市では、6月24日に陽性が確定した40代の女性から、BA2.75が検出されています。

 神戸市健康局によると、症状は軽症で、診断した医師からの発生届に「発熱・咽頭痛・せき」の症状が記載されており、10日間、自宅で療養したとのことです。

 神戸市は「BA2.75に関しては、その後、検出の報告は入っていません。現在、神戸市は、BA5を中心とした流行で、医療機関に過大な負荷がかかっています。行動制限はありませんが、一人一人が感染を広げないよう心がけてほしいです。また、ワクチンは、重症予防効果は期待できるので、3回目を未接種の若い世代の方などは、接種を検討して欲しい。」としています。

まとめ

 BA2.75に関しては、感染力や症状などの具体的な情報も少ない状況です。

 2022年7月27日に開かれた、厚生労働省のアドバイザリーボードでは、現在流行中のBA5から、「BA2.75」へ置き換わりが進む可能性も指摘されています。

 今後、どの様な変異株の流行があるかは予測できません。

 しかし、マスクの適切な着用、こまめな換気と言った基本的な感染対策の継続を心がけ、一人一人が感染から身を守り、広げないための行動を意識するようにしてください。


引用
第93回新型コロナウイルス感染症対策アドバイザリーボード(令和4年8月3日)
京都大学 西浦博教授提出資料

取材
大阪府済生会中津病院感染管理室室長 国立感染症研究所感染症疫学センター客員研究員 安井良則氏
神戸市 健康局