半年以上前に更新された記事です。
新型コロナウイルス感染症について、屋外でのマスク着用に関する基準が緩和されました。
ご家族でのバーベキューなど、屋外レジャーを考えている方も多いのではないでしょうか。
しかし、バーベキューなどをする際に、新型コロナウイルス感染症のほかにも、気をつけてほしい感染症があります。
3週間連続で腸管出血性大腸菌感染症の報告が増加している
国立感染症研究所によると、2022年第21週(5/23-29)IDWR速報データの報告では、腸管出血性大腸菌感染症が3週連続で増えています。厚生労働省によると、腸管出血性大腸菌感染症は焼肉店などの飲食店や、食肉販売業者が提供した食肉を、生や加熱不足で食べて感染する事例が多くなっています。
また腸管出血性大腸菌に汚染された食品が広域に流通していたために、複数の自治体で患者が発生する事例もみられるとのことです。
感染症専門医で大阪府済生会中津病院に勤務する安井良則医師は、「新型コロナウイルス感染症の新規感染者数が落ち着きを見せ、自粛ムードが緩むなか「腸管出血性大腸菌感染症」は、3週連続で増えています。食肉を調理する際は、しっかり火を通すようにしてほしい」としています。
また「ふれあい動物園」など、動物と触れ合える施設が人気を博しています。
腸管出血性大腸菌は、牛・ヤギなどの糞便にも潜んでおり、糞便が付着した体毛などに触れることで、感染するリスクがあり注意が必要との事です。
まとめ
屋外でのレジャーが楽しみな季節になりましたが、感染症のリスクは至る所にあります。「腸管出血性大腸菌感染症」を防ぐために、食肉にはよく火を通し、動物に触ったあとは手指衛生を心掛けてください。
また、屋外でのレジャーであっても、会話をしたり、人との距離が保てない場合は「新型コロナウイルス感染症対策」でマスク着用は必要ですので、ご注意ください。
取材:大阪府済生会中津病院感染管理室室長 国立感染症研究所感染症疫学センター客員研究員 安井良則氏