外出の際も基本的な感染対策を 外出の際も基本的な感染対策を
 2022年のGWは、新型コロナが流行し始めてから3年ぶりに、行動制限のない連休でした。基本的な感染対策をしながら、旅行や外食を楽しんだ方も多かったのではないでしょうか。

 マスク着用や手洗い、テレワークやオンライン学習などが日常になりつつありますが、新型コロナの影響はいつまで続くのか、大阪で新型コロナ患者の診察にあたる、大阪府済生会中津病院の安井良則医師に取材しました。

今後、新型コロナの影響はいつまで続く?

 コロナがなくなる・全く気にしなくても良いということは、現状としては恐らく難しいのではないかと思います。

 新型コロナが流行する前の生活に、無理やり戻そうとするのではなく、生活形態の変化としてそれに合わせて自分の考え方も変えていく事が必要と感じています。

病院において新型コロナの影響で変化した事例はありますか?

 病院においてコロナの影響で大きく変わったこととしては、PCR検査を何種類もできるようになった事が、大きな変化だと感じています。PCR検査を治療に反映させることができるようになり、PCR検査の特徴を活かして診療に応用しています。PCR検査と関連して「CT値」という言葉も、コロナの流行前は医療従事者の中でも聞いたことがない、それについて話したことがないという人が多かったのですが、今では普通に診療の際の指標として活用できています。これまでは難しいとされていた、オンライン診療も一気に広まりました。

病院内での変化を経験されて、今後 社会としてコロナとどのように付き合っていくと良いと思われますか?

 新型コロナの流行により、社会の経済活動も大きく変化しました。飲食店やカラオケ店などでは、感染防止を考慮した、これまでと違う新しい形態のお店が出てくるとビジネスチャンスにつながるのではと考えます。仕事では実際に現地に赴く出張が減り、リモート会議の活用など働き方も変わりました。四、五年は一気に進んだ感じがします。

 今後は、仕事も医療もさらに新しい形態になり、今の世の中に合わせてアップデートしたものが残っていくと考えています。コロナの影響からストレスを受けるだけでなく、世の中の変化についていき、それに合わせて変革していく。「ウィズコロナ」の文化が身近になってきていると感じます。

 ※Ct値とは…PCR検査において陽性と判定するまでに必要とした、ウイルス中の核酸の増幅工程の回数(サイクル数)を示す値。個別の検体を検査した際、検体中のウイルス量が多い場合はCt値は小さくなり、ウイルス量が少ない場合はCt値は大きくなる。

「新しい生活様式」として定着して欲しいもの

 東京都では2022年1月、東京都に住んでいる人を対象に、新型コロナウイルス感染症に対する意識等について、アンケート調査を行いました。その中から、新型コロナウイルス感染症の感染流行にかかわらず、今後も日常生活で定着してほしいと思う「新しい生活様式」についての回答をご紹介します。(以下、東京都発表資料より一部抜粋)

・手洗い、消毒(73.6%)
・テレワーク、オンライン会議、オンライン学習等(60.2%)
・時差通勤、時差通学(51.5%)
・3密(密閉・密集・密接)の回避(49.9%)
・ソーシャル・ディスタンス(39.8%)
・マスクの着用(36.7%)
・オンラインを活用したコミュニケーション(34.6%)
・少人数の会食(30.5%)

 1番多かった「手洗い・消毒」は、新型コロナの感染予防だけではなく、他の感染症の基本的な感染対策となります。またオンラインでの会議や学習では、移動の時間や手間が省けるため、時間を有効に使えるといった利点もあり、今後も職場や学校などでの使用頻度は高くなると推測されます。

引用:東京都(HP)「令和3年度第6回インターネット都政モニターアンケート 新型コロナウイルス感染症に対する意識等について」(2022年4月20日)
厚生労働省「新型コロナウイルス感染症 病原体検査の指針第5.1版」(2022年3月17日発行)
取材:大阪府済生会中津病院感染管理室室長 国立感染症研究所感染症疫学センター客員研究員 安井良則氏