正しい手洗いの方法(びせいぶつ芸能社) 正しい手洗いの方法(びせいぶつ芸能社)
 4月は新入園・新入学の時期ですね。春の集団生活で気を付けるべき感染症はあるのでしょうか。記事の後半では、感染症の予防に役立つ正しい手洗いの方法についてもお伝えします。

 感染症専門医の大阪府済生会中津病院の安井良則医師に、集団生活で気を付けるべき感染症を伺いました。

集団生活で気をつけなければならない感染症、新型コロナ以外にも?

 (安井医師)集団生活で気をつけなければならない感染症は、新型コロナウイルス感染症です。例え学級閉鎖があって、一定期間は接触がなかったとしても、クラス替えによって人が入れ替わるため、また感染者が増えることも考えられます。特に、東京・大阪など多くの人が集まる都市圏では、その他の地域などから新しく人が入ってくるので、注意が必要です。

 ヒトからヒトへの感染を避けるには、マスクの着用が必須です。オミクロン株の別系統であるBA.2は、伝播性が高く、集団感染しやすいと考えられます。飛沫感染・エアロゾル感染をいかに防ぐかが大事ですので、食事の際は黙食を基本として、部屋の換気をしっかり行いましょう。

 もう一つ、気をつけなければならない感染症は、溶連菌感染症(A群溶血性レンサ球菌咽頭炎)です。学童の集団生活で感染がひろがりやすいため、新学期で流行するおそれもあります。流水・石けんでの手洗い、マスクの着用は新型コロナ同様、予防法として有効です。

1.母子健康手帳などで予防接種の受け忘れがないかチェック

 入園・入学前の準備として、必要な予防接種を受け忘れていないか、母子健康手帳などで確認しておきましょう。子どもを麻しん(はしか)、水痘(水ぼうそう)などの感染症から守るために、予防接種は重要です。接種できる年齢になったら、対象の期間中に接種しましょう。

2.マスクの準備(サイズはあっているか、替えはあるか)・つける練習

 新しく集団生活を始める前に顔のサイズに合うマスクと、替えのマスクを何枚か準備しておくと、飛沫感染の予防に役立ちます。

 急にマスクをつけると嫌がる子どもも多いと思います。マスクをつける練習を日頃からしておきましょう。好きなキャラクターの柄を選ぶなどの工夫が大切です。

3.正しい手洗いの習慣をつける

 家庭で正しい手洗いを習慣づけておくと、接触感染の予防に役立ちます。

1.流水でよく手をぬらし、石鹸をつけます。
2.石鹸を泡立てて、手のひらをよくこすります。
3.手の甲をしっかり伸ばすようにこすります。
4.指の先・爪の間を念入りにこすります。
5.指の間を洗います。
6.親指を反対の手でねじり洗いをします。
7.手首も忘れずに洗います。
8.流水で十分に洗い流します。
9.清潔なタオルやペーパータオルでよく拭いて、乾かします。

 外から帰った時や、食事の前やトイレの後なども手を洗う重要なタイミングです。

 感染症には、感染していても症状をきたさない「不顕性感染」があり、自分に症状がなくても周りにうつしてしまうという事もあります。普段から、マスクの着用としっかりきれいに手を洗うことは感染症の予防に役立ちます。

取材:大阪府済生会中津病院感染管理室室長 国立感染症研究所感染症疫学センター客員研究員 安井良則氏