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 国立感染症研究所の第4週(1/24〜30)のデータと、昨年の同時期のデータを比べると感染性胃腸炎の患者報告数は多い状況です。

 「感染症・予防接種ナビ」では、感染性胃腸炎の中でも「ノロウイルス感染症」についての疑問が、数多く検索されました。発症すると、1日10回以上の嘔吐や下痢が続きます。検索結果から上位のワードをピックアップしました。

【感染性胃腸炎・ノロウイルス感染症に関連した検索ワード上位ランキング】
Q1.【嘔吐や下痢が続くとき】食事はどんなものを食べたら良いですか?
Q2.【嘔吐や下痢の症状が治まってから1週間後くらいまで】食べられそうなら、カレーライスとか好きなものを食べても良いですか?
Q3.【嘔吐や下痢の症状が治まってから1週間後くらいまで】炭酸飲料を飲んでも大丈夫ですか?
Q4.大人と子どもの症状の違いはありますか?

 この疑問について、感染症専門医で大阪府済生会中津病院に勤務する安井良則医師に、ご回答いただきました。

感染性胃腸炎・ノロウイルス感染症について4つの疑問

 感染性胃腸炎の現在の流行状況は、例年通りではあるものの、局地的に流行がみられます。昨年の同時期と比べると患者報告数は多くなっています。

 感染性胃腸炎の中でもノロウイルス感染症の場合、嘔吐や下痢が続くときは、まず第一に水分補給が大切です。スポーツ系飲料や経口補水液をこまめに飲んで、脱水症状にならないように気をつけましょう。

Q1.【嘔吐や下痢が続くとき】食事はどんなものを食べたら良いですか?
A1.食べられそうなら、ゼリーなど柔らかいものを食べても良いですが、無理に食べると嘔吐の可能性があります。お子さんが発症している場合も同様に、水分補給をさせることは大切ですが、無理に食べさせないようにしましょう。

Q2.【嘔吐や下痢の症状が治まってから1週間後くらいまで】食べられそうなら、カレーライスとか好きなものを食べても良いですか?
A2.カレーライスなどの刺激物は、消化器官に負担がかかり、治りが遅くなります。同様に、刺身などの生ものも、消化器官に負担がかかるため避けましょう。

Q3.【嘔吐や下痢の症状が治まってから1週間後くらいまで】炭酸飲料を飲んでも大丈夫ですか?
A3.水分補給の際に炭酸飲料を飲むと、消化器官に負担となりますので、回復するまでは避けた方が良いでしょう。

Q4.大人と子どもの症状の違いはありますか?
A4.個人差はありますが、一般的に年齢が低いと嘔吐の症状が多くみられます。年齢が高くなるにつれ、下痢の症状が多くなります。

ノロウイルス感染症の主な症状

 主な症状は吐き気、嘔吐および下痢です。通常は便に血液は混じりません。発熱は軽度です。小児では嘔吐が多く、嘔吐・下痢は一日数回からひどい時には10回以上の時もあります。感染してから発病するまでの潜伏期間は1〜2日と他の感染症と比較して短い方であり、症状の持続する期間も数時間〜数日(平均 1〜2 日)と比較的短期間です。

 既に他の病気があったり、大きく体力が低下している等がなければ、重症化して長い間入院しなければならないことはまずありません。ごくまれに嘔吐した物を喉に詰めて、窒息することがありますので注意してください。

ノロウイルス感染症の予防方法

 流水と石鹸での手洗いを入念にしましょう。加熱用の食材は中心部まで加熱することが大切です。

 ノロウイルス感染症は、アルコール系消毒剤での消毒はあまり効果がありませんので、次亜塩素酸ナトリウム系(塩素系消毒剤)で消毒しましょう。ノロウイルスは少量のウイルスでも感染がひろがります。二次感染を防ぐために、患者の汚物処理の際は次亜塩素酸ナトリウム系(塩素系消毒剤)で、しっかりと拭き取り消毒をしましょう。

取材:大阪府済生会中津病院感染管理室室長 国立感染症研究所感染症疫学センター客員研究員 安井良則氏