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 国立感染症研究所の2022年第4週(1/24〜30)のデータによると、RSウイルス感染症の患者報告数は、九州地方を中心に患者報告数が多い傾向です。

 大阪府済生会中津病院の安井良則医師によると、RSウイルス感染症は昨年同時期と比べると、少し高い水準で患者報告数が推移しているといいます。RSウイルス感染症と新型コロナは「発熱」「咳」「鼻水」といった症状が似ており、見分けがつきにくいです。臨床的には、乳幼児が新型コロナよりRSウイルス感染症にかかると、重症化しやすい可能性があります。九州地方をはじめ、新型コロナとRSウイルス感染症が同時に流行している地域では、お子さんの発熱や咳といった症状が続くときはためらわずに、かかりつけ医に相談し、受診することが大切です。

RSウイルス感染症の症状

 RSウイルス感染症は、病原体であるRSウイルスによっておこる呼吸器感染症です。潜伏期間は2〜8日、一般的には4〜6日で発症します。発熱、鼻汁などの上気道炎症状が数日間続き、初感染の小児の20〜30%では、その後、下気道症状があらわれると言われています。感染が下気道、とくに細気管支に及んだ場合には特徴的な病型である細気管支炎となります。多くの場合は軽い症状ですみますが、重い場合には咳がひどくなり、呼吸が苦しくなるなどの症状が出ることがあります。RSウイルス感染症は乳幼児に注意してほしい感染症で、特に1歳未満の乳児が感染すると重症化しやすいです。

感染経路

 RSウイルスに感染している人の咳やくしゃみ、又は会話をした際に飛び散るしぶきを浴びて吸い込むことにより、飛沫感染します。感染している人との直接の濃厚接触や、ウイルスがついている手指や物(ドアノブ、手すり、スイッチ、机、椅子、おもちゃ、コップ等)を触ったり又はなめたりすることによる、間接的な接触感染でも感染します。

予防方法

 RSウイルス感染症には特効薬はなく、治療は症状を和らげる対症療法になります。RSウイルス感染症のワクチンはまだ実用化されていません。

 予防方法としては手洗い、うがい、咳エチケットなどが有効です。咳などの呼吸器症状がある場合は、飛沫感染の対策としてマスクを着用して子どもに接することが大切です。接触感染の対策としては、子どもたちが日常的に触れるおもちゃ、手すり等はこまめにアルコールや塩素系の消毒剤等で消毒し、流水・石鹸による手洗いか又はアルコール製剤による手指衛生の徹底が重要です。

取材:大阪府済生会中津病院感染管理室室長 国立感染症研究所感染症疫学センター客員研究員 安井良則氏