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 例年、季節性インフルエンザの報告がみられ始める時期です。

 厚生労働省では、毎年9月から翌年5月末まで、週に一度、インフルエンザの発生状況のデータを公表しています。最新の2021年45週(11/8〜14)のデータでは、全体の定点当たりの報告数は0.00です。一方、都道府県別でみると、千葉県(0.02人)、愛知県(0.02人)など、わずかながら報告数があがってきています。

 現在のインフルエンザの感染状況について、大阪府済生会中津病院の安井良則医師に、お話を伺いました。

流行するかどうか、判断に時間がかかる状況

 (安井医師)現在のインフルエンザの報告数は、わずかですが、患者が出始めているといった状況です。

 例年ですと、11月はすでに報告数のグラフは立ち上がっています。

 今の時期だけを見ると、例年に比べ、すごく少ないように感じます。

 しかし、WHOが公表しているインフルエンザのサーベイランスでは、特に北半球の患者数が多く、中国ではインフルエンザB型が流行が報告されています。中国での感染状況を踏まえ、今後、日本にも感染がひろがるおそれがありますので、動向を注視したいところです。

 私が勤務している病院では、インフルエンザワクチンの接種希望者が、2020年に比べて100人ほど増えました。コロナワクチンの追加接種の情報が出始めたこともあり、早めに打っておきたいと、いつもは接種していない方も接種されました。

 インフルエンザワクチンは、およそ5か月効果が持続しますので、流行に備えて、早めのワクチン接種をおすすめします。

インフルエンザワクチンについて

 厚生労働省によると、インフルエンザワクチンの予防接種には、発症をある程度抑える効果や、重症化を予防する効果があります。特に高齢者や基礎疾患のある方など、感染すると重症化のおそれがある方には、効果が高いと考えられます。

 予防接種の接種回数については、13歳以上の方は、1回接種が原則です。ワクチンの添付文書には「13歳以上のものは1回または2回注射」と記載されていますが、健康な成人の方や基礎疾患(慢性疾患)のある方を対象に行われた研究から、インフルエンザワクチン0.5mLの1回接種で、2回接種と同じくらいの抗体価の上昇が得られるとの報告があります。

 ただし、医学的な理由により、医師が2回接種を必要と判断する場合があります。なお、定期の予防接種は1回接種としています。

 定期の予防接種の対象となる方は、以下の通りです。

・65歳以上の方。
・60〜64歳で心臓、腎臓もしくは呼吸器の機能に障害があり、身の回りの生活が極度に制限される方、ヒト免疫不全ウイルスによる免疫機能に障害があり、日常生活がほとんど不可能な方。

 これらの方は、定期の予防接種として、1回のインフルエンザワクチン接種を受けることが可能です。

引用:厚生労働省「インフルエンザの発生状況について 」(令和3年11月19日)
「令和3年度 今冬のインフルエンザ総合対策について」
取材:大阪府済生会中津病院感染管理室室長 国立感染症研究所感染症疫学センター客員研究員 安井良則氏