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 2回のファイザー社製ワクチンの接種を終えた、関東地方の医療機関に勤務する27歳の女性看護師にお話を伺いました。

1回目の接種・不安も

 1回目の接種は3月中旬でした。当時は、ワクチンに関する情報も今ほどなく、海外の「治験データ」を耳にする程度でしたので、接種前には不安がありました。職場でも副反応への懸念の声があったのも事実です。

 しかし、考えた末に医療従事者として接種を希望することにしました。

 接種後は、接種した側の肩が上がりにくい感じでしたが、その他の症状は特になく、接種後2日ほどで肩も動くようになりました。

2回目の接種で発熱・倦怠感など

 2回目の接種は4月中旬です。午後に接種を終えましたが、その日の夕方に接種した側の肩に痛みがあり、動かしにくい状態に。続いて、夜には倦怠感・吐き気を催し、体温計で図ると熱が38℃ありました。まるでインフルエンザにかかった時のようでした。

 翌日も発熱・倦怠感・吐き気が続きました。3日目の朝に熱は下がりましたが、倦怠感が軽いながらも続いていました。しかし、同時に少しずつ症状が和らいできていると感じました。4日目辺りから、体調は戻ったように思います。

 2回目の接種後に副反応が出やすいと聞いていましたが、想像以上に辛かったです。

副反応について

 副反応について、私の周囲に限れば、人それぞれとしか言いようがありません。発熱・倦怠感などは、年齢・既往歴・基礎疾患の有無に関わらず出現していました。副反応は出た人の方が、出なかった人より多い印象です。職場では、複数の人が接種翌日に仕事を休む状態になりました。

 職域接種なども始まっています。これから接種する人がいらっしゃる職場などは、「接種後の休暇」を検討してみてはいかがでしょうか。私自身、副反応がある中で働いたので「休暇」の必要性を切に感じました。

 また、過去にアナフィラキシーショックを経験したなど、接種に不安のある人は、会場の医師・看護師にその旨を伝え、相談するといいと思います。

接種を終えて

 ワクチンの効果を実感することは、まだありません。接種を終えても、私自身は感染予防対策を続けています。

 しかし、接種によって、1年以上続く自粛生活の活動範囲が少しだけ広がったり、安心につながるのであれば、気持ちが前向きになると思います。

 新型コロナウイルス感染症は、世界の人にとっても初めての経験です。この病気と対峙している医療従事者の中にも、ワクチンを希望しない人もいました。様々な情報がある中、しっかりと考え自分自身の意思で判断できるといいと思います。

 最後に、副反応は本当に辛かったですが、私は接種したことで前向きになれましたよ。

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文:感染症ニュース取材班