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ワクチンの効果や副反応への正しい理解が大切です ワクチンの効果や副反応への正しい理解が大切です
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 今月上旬から、医療従事者向けのファイザー社製新型コロナワクチンの接種が始まっています。このワクチンで多くの人が気になるのは、接種による痛みや発熱等の副反応ではないでしょうか。

 接種を受けた安井良則医師によると、接種時に痛みを感じることはほとんど無く、翌日に接種部位の痛みは引いたということです。

 一方で厚生労働省によると、ワクチンを先行接種した医療従事者のうち90%以上が接種部位の痛みを感じ、3%の人に発熱があったと報告されています。

 多くの人が効果的に免疫をつける手段として、ワクチンへの期待が高まっています。効果と副反応についての情報を正しく理解した上で、接種を検討してみてはいかがでしょうか。

ワクチンの効果や副反応への正しい理解が大切です

 現在、接種後の有害事象の情報をニュースなどで目にすることも多いです。接種後の有害事象というと多くの人が、ワクチンによって何か起こったと解釈されるかもしれません。

 副反応はワクチンによるものですが、有害事象はワクチン以外が原因である場合も含まれます。大切なのは、情報を正しく理解するということです。

 どんなワクチンであれ、何らかの副反応はあると思いますが、私自身は臨床試験の結果から、ファイザー社製のワクチンは効果が高いと理解し、接種を決めました。

 最終的に接種は、ご自身の判断となりますが、今の状況を打破するためには、多くの人がワクチンを接種して免疫をつけることが大切だと考えています。

ワクチンの接種後の副反応疑い報告について

 厚生労働省によると、ワクチンを先行接種した医療従事者の約19,800人のうち、発熱(37.5℃以上)があったのは3%で、多くの人が接種翌日に発熱したとのことです。

 また接種した90%以上の人に、接種翌日に接種部位の痛みを感じたと報告されています。

 なお、アナフィラキシーとして医療機関から報告された17事例のうち、専門家による評価を実施した結果、アナフィラキシーに相当するのは7件であったと公表しています。

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引用:厚生労働省「第53回厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会副反応検討部会」資料
取材:大阪府済生会中津病院感染管理室室長 国立感染症研究所感染症疫学センター客員研究員 安井良則氏