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過去10シーズンと今シーズンの<br />2018年第36週~2019年第1週までのインフルエンザ推定患者数の週別推移 過去10シーズンと今シーズンの
2018年第36週~2019年第1週までのインフルエンザ推定患者数の週別推移
 薬局サーベイランスによると、2018/12/31~2019/1/6(2019年第1週)のインフルエンザの推定患者数は、約60万人であり、前週の値(約52万人)よりも増加しました。12週間連続して増加が続いています。また、週明けの1月7日の推定患者数は約30万人と今シーズンの1日での推定患者数の最高値(約19万人)を大幅に更新しており、今週の患者数は更に大きく増加すると予想されます。

都道府県別情報

 各都道府県別の第52週の人口1万人当たりの1週間の推定受診者数をみると北海道、熊本県、三重県、岐阜県、福井県、鹿児島県、高知県、徳島県、愛知県、佐賀県の順となっていて、40都府県で前週よりも患者数の増加が見られました。

年齢群別情報

 2018/9/3~9/9(第36週)から12/24~12/30(第52週)までの累積の推定患者数は約177万人であり、2018年10月1日現在の人口統計を元にした累積罹患率は1.40%でした。年齢群別での累積罹患率は5~9歳(4.79%)、10~14歳(3.36%)、0~4歳(2.91%)、15~19歳(1.78%)、20~29歳(1.67%)、30~39歳(1.62%)、40~49歳(1.44%)の順となっています。

ウイルスの型

 国立感染症研究所感染症疫学センターの病原微生物情報によると、今シーズンこれまでのインフルエンザ患者由来検体から検出されたインフルエンザウイルス(475検体解析)は、A/H1pdm が70.3%と多く、次いでA/H3(A香港)亜型27.8%、B型1.9%の順となっています。

 冬期休暇中であったにもかかわらず、先週の推定患者数は約60万人と前週よりも増加が見られました。今週は患者数が更に急増し、インフルエンザの流行は本格化していくと予想されます。今後ともインフルエンザの患者発生状況には注意が必要です。

監修:大阪府済生会中津病院感染管理室室長 国立感染症研究所感染症疫学センター客員研究員 安井良則氏