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薬局サーベイランスによると、2018/12/17~12/23(第51週)のインフルエンザの推定患者数は、341,407であり、前週の値(129,964)の約2.6倍の大幅な増加となりました。第42週以降10週間連続して増加が続いています。休日明けの12月24日の1日当たりの推定患者数は39,148と連休中であったことを反映して平日の患者数よりも少ない数となっています。また、今週(第52週)からは学校等の冬期休暇の時期に入るため、推定患者数の増加は鈍化し、横ばい傾向となることが予想されます。
都道府県別情報
各都道府県別の第50週の人口1万人当たりの1週間の推定受診者数をみると北海道、三重県、奈良県、愛知県、岐阜県、福井県、熊本県、富山県、鹿児島県、大阪府の順となっていて新潟県を除く46都道府県で前週よりも患者数の増加が見られました。年齢群別情報
2018/9/3~9/9(第36週)から12/17~12/23(第51週)までの累積の推定患者数は659,263であり、2018年10月1日現在の人口統計を元にした累積罹患率は0.52%でした。年齢群別での累積罹患率は5~9歳(2.64%)、10~14歳(1.82%)、0~4歳(1.23%)、15~19歳(0.63%)、30~39歳(0.53%)、40~49歳(0.48%)、20~29歳(0.42%)の順となっていて、14歳以下が流行の中心である状態が続いています。ウイルスの型
国立感染症研究所感染症疫学センターの病原微生物情報によると、今シーズンこれまでのインフルエンザ患者由来検体から検出されたインフルエンザウイルス(373検体解析)は、A/H1pdm が71.3%と多く、次いでA/H3(A香港)亜型26.5%、B型2.2%の順となっています。先週(第51週)のインフルエンザの推定患者数は約34万人と急増しました。今後第52週、2019年第1週とインフルエンザの流行は横ばい傾向となり、冬季休暇明けの第2週以降に本格的な流行時期に入っていくことが予想されます。今後ともインフルエンザの患者発生状況には注意が必要です。
監修:大阪府済生会中津病院感染管理室室長 国立感染症研究所感染症疫学センター客員研究員 安井良則氏