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ロタウイルス感染症は、例年4~5月にかけて流行のピークとなります。現在、最も注意すべき時期を迎えつつあります。乳幼児の育児にかかわっている方は特に注意が必要です。
地域別情報
3/26~4/1(第13週)の速報データによる、定点当たり報告数、多い順・岐阜県
・宮崎県
・福井県
・青森県
・広島県
感染経路
感染は糞口感染で、主な感染経路は間接接触もしくは直接接触による感染です。また、半数近くに気道症状がみられることや、罹患率の高さから気道感染(飛沫感染)の可能性も考えられます。症状
おう吐、下痢、発熱の3つが主な特徴です。潜伏期間はおよそ2日で、典型例では病初期におう吐と発熱がみられ、続いて下痢が始まります。
・おう吐…特徴的症状で、突然起こり、これを契機に医療機関を訪れるケースが多く見られます。通常、おう吐は発症1~2日目にみられ、3日目以降少なくなります。経過中の総おう吐回数は乳幼児では5~6回を超えることも多くあります。
・発熱…2日を超えることは少なく、多くが半日~1日です。最高体温は40.2℃に達することもあり、39.1℃以上が14%に、38.0℃以上が65%にみられます。
・下痢…水様性から泥状です。罹患児の半数近くにみられる白色~黄白色便が特徴的です。
治療
特異的な抗ウイルス療法はありません。対症療法が中心となり、おう吐や下痢に伴う脱水や電解質異常に対して経口または経静脈的に補液が行われます。予防
予防には、任意予防接種としてロタウイルスワクチンがあります。ロタウイルスワクチンは、1価ロタウイルスワクチンと5価ロタウイルスワクチンの2種類が日本国内において認可されています。
また、ロタウイルス感染症では間接接触による感染が多いことから、以下の徹底が必要です。
・罹患児の隔離
・感染源である糞便やおむつの適切な処理
・衛生的手洗い(特に、母親と医療従事者)
・汚染された衣服の次亜塩素酸消毒 など
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監修:大阪府済生会中津病院感染管理室室長 国立感染症研究所感染症疫学センター客員研究員 安井良則氏