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インフルエンザの流行が非常に大きくなっています。不要不急の外出を控えてください。発熱、咳、のどの痛みなどの症状みられた場合は、速やかに医療機関を受診してください。
1/15~21(第3週)の推定患者数は約180万人と、薬局サーベイランスが始まって以来の最多数を更新し、今シーズンのインフルエンザは既に大きな流行となっていますが、今週1/22~28(第4週)は更に患者数が増加する事が予想されます。しばらくはインフルエンザの流行に厳重な警戒が必要です。
流行のようす
1/15~21(第3週)の1週間当たりのインフルエンザの推定患者数は前週の値(1,003,935)を大幅に上回って1,775,796となり、2009年に薬局サーベイランスが開始して以来の最多数を更新しました。週明けの1/22(月)の推定患者数は404,925と今シーズンの1日当たりの推定患者数の最多数を上回っており、1/22~28(第4週)の患者数は更に増加する可能性が高いと思われます。都道府県別情報
都道府県別人口1万人当たりの1/15~21推定受診者数、多い順福井県
大分県
三重県
熊本県
鹿児島県
静岡県
宮崎県
奈良県
高知県
福岡県
岐阜県
※全国で増加が見られました。
※中部以西に全国平均値を上回っている地域が多くなっています。
累積患者数
2017年9月4日~2018年1月21日までの累積の推定患者数は4,843,001でした。2017年10月1日現在の人口統計を元にした累積罹患率は3.82%でした。
年齢群別情報(累積罹患率)
5~9歳(15.97%)10~14歳(11.12%)
0~4歳(8.83%)
15~19歳(5.49%)
40~49歳(3.52%)
30~39歳、(3.43%)
20~29歳(3.09%)
50~59歳(2.89%)
60~69歳(1.88%)
70歳以上(1.12%)
※特に14歳以下の年齢層の患者数の急増が目立ちます。
ウイルスの型
国立感染症研究所感染症疫学センターの病原微生物情報によると、今シーズンこれまでのインフルエンザ患者由来検体から検出されたインフルエンザウイルス(1,625検体解析)の順A/H1pdm 51.4%、
B型29.5%
A/H3(A香港)亜型19.0%
AH1pdmが約半数を占めていますが、B型(特に山形系統)の割合が増加してきています。
感染予防
この時期にできる感染症対策は、咳エチケットです。マスクをつけて、人に飛沫を浴びせない、そして、人からも飛沫を吸い込まないようにすることです。
正しいマスクのつけ方はできるだけ隙間をなくすということが重要です。 鼻を出してマスクをつけるのは、意味がありません。
<正しいマスクのつけ方>
(1)鼻を覆い、ノーズピースをしっかりと折り曲げ鼻にフィットさせる。
(2)プリーツをしっかり広げる。
(3)顎までしっかりと覆う。
※薬局サーベイランスとは、全国およそ1万箇所の薬局での調剤情報を集計することでインフルエンザ患者数を推計する調査(運用:公益社団法人日本医師会、公益社団法人日本薬剤師会、日本大学薬学部薬学研究科、株式会社EMシステムズ共同運用)
監修:大阪府済生会中津病院感染管理室室長 国立感染症研究所感染症疫学センター客員研究員 安井良則氏