図.ロタウイルス感染症 流行のようす<br />監修:大阪府済生会中津病院感染管理室室長 国立感染症研究所感染症疫学センター客員研究員 安井良則氏 図.ロタウイルス感染症 流行のようす
監修:大阪府済生会中津病院感染管理室室長 国立感染症研究所感染症疫学センター客員研究員 安井良則氏
 ロタウイルス感染症の報告数は2月第1週以降増加が続いており、4月または5月に流行のピークを迎えるものと予想されます。特に2歳以下の育児をされている方には注意が必要です。

地域別情報

 2017年第9週(2/27~3/5)の速報データによると、定点当たり報告数が最も多いのは福島県、次いで香川県、神奈川県、群馬県、岐阜県の順となっています。

概要

 好発年齢は乳幼児で、特に1歳児に多く、年齢が上がるにつれだんだんと減っていきます。脱水などのために入院治療が必要となるのはほとんどが就学前(6歳以下)の乳幼児で、2歳未満児(ただし、3か月以上)が過半数を占めます。生涯をとおしてロタウイルス感染は繰り返し起こりますが、一般に年長児や成人は不顕性感染となります。

 従来、12~1月に流行し、冬季下痢症と呼ばれてきましたが、最近の日本での流行のピークは2~4月となっています。初冬(11月~1月)に流行するノロウイルス感染症と入れ替わるようにロタウイルスの流行がみられ、ウイルス性胃腸炎として二峰性のピークを示すことが最近の日本での流行の特徴です。

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監修:大阪府済生会中津病院感染管理室室長 国立感染症研究所感染症疫学センター客員研究員 安井良則氏
更新:2017/3/16