図. 各シーズンのインフルエンザ推定患者数 週別推移(2017年は第9週まで)<br />監修:大阪府済生会中津病院感染管理室室長 国立感染症研究所感染症疫学センター客員研究員 安井良則氏 図. 各シーズンのインフルエンザ推定患者数 週別推移(2017年は第9週まで)
監修:大阪府済生会中津病院感染管理室室長 国立感染症研究所感染症疫学センター客員研究員 安井良則氏
 3/5までの1週間のインフルエンザ推定受診者数は約48万4000人となり、4週連続で減少が見られました。減少傾向は今後も継続していきますが、その速度は緩やかなものとなると予想されます。今しばらくはインフルエンザの患者発生の推移に注意が必要です。

流行のようす

 薬局サーベイランスによると、2017年第9週(2月27日~3月5日)の全国のインフルエンザ推定受診患者数は483,602人となり、第6週以降4週連続して減少が続いています。休日明けの月曜日(3月6日)の推定受診者数は97,884人と、5週連続して前週の月曜日の値よりも減少がみられており、3月中旬以降も減少が続くと予想されます。

都道府県別情報

 福井県、新潟県、大分県、石川県の順となっており、石川県を除く46都道府県で前週よりも減少が見られました。

年齢別情報

 今シーズン累積の推定患者数は9,394,153人であり、日本の人口推計値(2016年11月1日現在、1億2695万人)で換算すると、推定の累積罹患率は約7.40%となりました。

 累積罹患率を年齢群別で比較すると5~9歳(25.30%、約134万人)、10~14歳(22.51%、約124万人)、0~4歳(16.09%、約83万人)、15~19歳(13.38%、約80万人)、30~39歳(6.95%、約106万人)、20~29歳(6.75%、約86万人)、40~49歳(6.15%、約117万人)、50~59歳(5.36%、約82万人)の順となっています。全ての年齢群で罹患率の減少が続いています。

ウイルスの型

 国立感染症研究所によると、今シーズンこれまでのインフルエンザ患者由来検体から検出されたインフルエンザウイルスは、A/H3(A香港)亜型が92.2%と大半を占めており、次いでB型4.3%、A/H1pdm 3.5%の順となっています。

監修:大阪府済生会中津病院感染管理室室長 国立感染症研究所感染症疫学センター客員研究員 安井良則氏
更新:2017/3/7