図. 各シーズンのインフルエンザ推定患者数 週別推移(2017年は第2週まで)<br />監修:大阪府済生会中津病院感染管理室室長 国立感染症研究所感染症疫学センター客員研究員 安井良則氏 図. 各シーズンのインフルエンザ推定患者数 週別推移(2017年は第2週まで)
監修:大阪府済生会中津病院感染管理室室長 国立感染症研究所感染症疫学センター客員研究員 安井良則氏
 インフルエンザ推定受診者数は60万人を超え、本格的な流行期間に入りました。次週以降は更に患者数が大きく増加するものと予想されます。今後ともインフルエンザの患者発生の推移には注意が必要です。

流行のようす

 薬局サーベイランスによると、2017年第2週(1月9日~15日)の全国のインフルエンザ推定受診患者数は622,745人で、前週の推定値(425,809人)よりも20万人近く増加し本格的な流行期間に入りました。

 2017年第3週月曜日(1月16日)の推定受診者数は191,308人と今シーズン最高値を更新し、次週以降は100万人近い患者数となる可能性があります。

都道府県別情報

 人口1万人当たりの1週間の推定受診者数は、福井県、徳島県、静岡県、広島県、秋田県、北海道、大分県、岐阜県、三重県、愛知県、山梨県、宮崎県の順となり、47都道府県全てで前週よりも増加しました。

年齢別情報

 今シーズン累積の推定患者数は2,378,118人であり、日本の人口推計値(2016年11月1日現在、1億2695万人)で換算すると、累積の罹患率は1.87%となりました。

 年齢群別で比較すると10~14歳(4.67%、257,74人)、5~9歳(4.58%、243,394人)、15~19歳(3.75%、224,274人)、0~4歳(3.33%、171,273人)、20~29歳(2.44%、309,255人)、30~39歳(1.94%、294,565人)、40~49歳(1.72%、325,667人)、50~59歳(1.52%、234,325人)の順となっています。特に19歳以下の年齢群の患者数が急増しています。

ウイルスの型

 国立感染症研究所によると、今シーズンこれまでのインフルエンザ患者由来検体から検出されたインフルエンザウイルスは、A/H3(A香港)亜型が89.8%と大半を占めており、次いでA/H1pdm 7.5%、B型2.8%の順となっています。

監修:大阪府済生会中津病院感染管理室室長 国立感染症研究所感染症疫学センター客員研究員 安井良則氏
更新:2017/1/17