WHO (世界保健機関)の報告によると、2014年10月23日現在、西アフリカ3か国におけるエボラ出血熱(EVD)患者(疑い例を含む)の累計症例数は、総数で10114例、うち死亡例4912例で致命率は約49%でした。国別の内訳(報告国)は、ギニア1553例(死亡926例)、リベリア4665例(死亡2705例)、シエラレオネ3896例(死亡1281例)でした。

 流行の第一波は、2014年の1月から3月に発生し、多くの症例がギニアから、またリベリアからも複数の症例が報告されています。一時、ギニアにおいては症例数が減少傾向でしたが、第二波が2014年の5月に始まり現在まで持続し、ギニア・リベリア以外に、シエラレオネにおいても多数の症例が報告されています。現在はスペイン、米国内でも西アフリカで感染して発病した患者からの二次感染例が発生しています。


図1.西アフリカにおける EVD の発生状況(2014 年 10 月 23日時点)

 今回の感染症ニュースでは、大阪府済生会中津病院感染管理室室長 国立感染症研究所感染症疫学センター客員研究員である安井良則氏の監修により解説していきます。エボラ出血熱とは何か、今回の流行状況、エボラウイルスやそれに感染発症した場合の症状、感染経路。また、感染症指定医療機関ではない医療機関での感染対策の事例も詳しく解説していきます。

■エボラ出血熱とは
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■エボラ出血熱・医療機関の感染対策事例 ※感染症指定医療機関ではない場合
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監修:大阪府済生会中津病院感染管理室室長 国立感染症研究所感染症疫学センター客員研究員 安井良則氏
更新:2014/10