A.成人でも水痘罹患歴やワクチン接種歴のない感受性者であれば、水痘に罹る可能性があります。また成人での感染は重症化しやすいことから、ワクチンによる予防が重要です。過去の罹患歴や接種歴が曖昧な場合にも、ワクチン接種が推奨されます。成人における接種回数や接種間隔を示したものはありませんが、日本環境感染学会から「院内感染対策としてのワクチンガイドライン第1版」が公表されています。平成26(2014)年秋に第2版を発行するために、平成26(2014)年7月31日まで会員によるパブリックコメントが求められていました。

 医療関係者が発症すると、重症化の可能性のみならず、周りの患者や医療関係者への感染源となることから、免疫を獲得したうえで実習・勤務を開始することを原則とすることが推奨されています。また、未罹患の者にワクチンにより免疫を獲得する場合の接種回数は2回を原則とすることが推奨されています。

出典:「予防接種に関するQ&A集 水痘」-一般社団法人日本ワクチン産業協会(岡部信彦 川崎市健康安全研究所所長、多屋馨子国立感染症研究所感染症疫学センター第三室(予防接種室)室長)