オープニング

TORCH症候群

 お母さんが妊娠直前や妊娠中に感染症にかかると、おなかの赤ちゃんにうつってしまうことがあります。

 気をつけなければならない感染症として、風しん、トキソプラズマ。サイトメガロウイルス感染症、単純ヘルペスウイルスによる感染症、梅毒などがあります。




 これらの病気は頭文字をとって『TORCH(トーチ)症候群』と呼ばれています。おなかの赤ちゃんがトーチ症候群の病気になると、重篤な奇形や、臓器・神経・感覚器に恒久的な影響が起こる可能性があります。


トキソプラズマ

 トーチ症候群の一つ、トキソプラズマは、トキソプラズマ原虫が引き起こす感染症です。原虫といっても目に見えないほどの微生物です。


 トキソプラズマは、生の肉、土や猫のフンなどから感染する可能性があります。

 例えば、中までよく火が通っていない肉を食べたり、ガーデニングで土を触ったり、ネコを飼っていることで感染することがあります。


 感染をしても健康な成人の場合は、症状が出ないか、軽い風邪のような症状が出るだけですが、お母さんを通じておなかの赤ちゃんが感染すると、流産・死産、脳や目に影響が出ることがあります。

 また出生時に問題がなくても成長するにつれて、「脈絡網膜炎(みゃくらくもうまくえん)」という視力障害が起こる可能性があります。

 トキソプラズマを予防するワクチンは、まだ実用化されていません。妊娠したら、とにかく感染しないように気をつけることが重要です。


医事監修:
三井記念病院 産婦人科部長 小島俊行氏
国立感染症研究所 感染症疫学センター第三室室長 多屋馨子氏
協力:田辺三菱製薬、制作協力:日テレアックスオン、制作著作:広島テレビ
更新:2016/1/31